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濡れてる女・後編

2013/05/30 Thu 15:38

濡れてる女2



 なぜこの女は濡れているんだ……
 興奮を通り越した私は愕然としながらそう呟いた。
 私のトランクス姿に欲情したのか?
 それとも婆さんがお灸で苦しむ姿を見て興奮したのか?
 そんなわけない……

 しかしそのシミは、『直後』と断定していいほどに潤っていた。
 そのテカリとシミの濃さから見ても、そのシミはここ三十分以内に滲み出たモノであり、それ以前からのモノとは考えられなかった。
 先生は、この三十分の間、私とお婆さんのベッドを行ったり来たりしていただけだった。
 その間にトイレに行ったという形跡はない為、このシミが小便の残り汁ではない事は確かだ。例えこの女がくしゃみ等で生じる失禁癖があったとしても、このヌルヌルと輝く光沢のあるシミが小便だとは考えられなかった。

 という事は、先生は私に対して欲情しているとしか考えられなかった。まさかお灸に悶える婆さんを見て興奮するサディストでもあるまい。
 そんな事をあれこれと考えながら、私は先生の股間に浮き上がるシミを見ていた。これだけ濡れていれば、面倒な前戯などしなくともそのままツルンっとペニスを滑り込ませる事が出来ると思うと、とたんに激しい興奮に包まれた。

 ヤリたい。と私は素直にそう思った。
 いや、きっと先生もそう思っているはずだ。いやらしい汁がパンツから滲み出るほどに濡れているからには、ヤリたくてヤリたくて溜まらないはずだ。
 私は、先生のその濡れた密壷の中に、このカチンカチンに勃起した肉棒をヌルヌルとピストンさせるシーンを思い浮かべた。
 自然に私の腰が動き出した。トランスクの中で亀頭がベッドにグイグイと押し潰され、心地良い痺れが下半身に広がった。

 そうしていると、突然先生の太ももが動いた。先生の股は更に開き、もはや股関節の黒ずんだシワまでもはっきりと見えるようになっていた。

(もしかして……わざとやってるのか……)

 私は先生を疑った。
 そしてこの女は欲求不満なんだと勝手に妄想した。
 先生の股開きが意図的なものだと妄想した瞬間、私はこの女に誘われているのだと勝手に確信した。
 きっとこの中年女は、この掘っ建て小屋のような治療院で、毎日毎日死に損ないの爺と婆ばかりをお灸で燻している事に欲求不満を感じているのだ。
 欲求不満の中年女。
 男性患者にわざと股間を見せつけ、それに興奮する患者の姿を見ては自身も興奮すると言う変態性欲者。
 こういった地味な変態女と真っ昼間っからラブホにしけこみ、互いに敏感になった性器をひたすらヌルヌルと擦り合わせるのも悪く無いと、私は更に妄想を濃厚にさせたのだった。

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 こっそりと腰を動かす度に、心地良い快感が私の下半身に広がっていた。このまま腰を動かしていれば射精し、きっと素晴らしい快楽を得られる事だろうと思った。
 しかし、ふと現実に戻ると、自分がトランクス一枚だと言う事に気付いた。
 私は慌てて腰の動きを止めた。いつ先生が「次は仰向けになって下さい」と言い出すかわからず、不意に勃起したペニスを見られる恐怖におののいた。
 が、しかし、現実は残酷だった。
 先生の肩を揉む力がフェードアウトし始め、その手の動きが完全にピタリと止まると、遂に先生はその禁断の言葉を口にしたのだ。

「次は仰向けになって下さい」

 背筋がゾッとした。勃起は未だ治まらず、平常心を取り戻すまでこのまま眠った振りを決め込もうかとさえ本気で思った。
 しかし、それは無理だった。勃起している以上、ペニスはベッドに圧迫され続け、その間、亀頭は刺激され続けているのだ。
 まして、パンチラだけでなく、あれほど刺激的な『シミ』を見せられていては、そう簡単にペニスが萎れるはずはなかった。もし、ペニスが萎れるとすれば、それは射精した時だけなのである。

 絶体絶命。
 しかし、そう思った瞬間、私の中で『もう、どうでもいいや』という開き直りが芽生えた。
 そう、相手もおまんこをヌルヌルに濡らしているのである。なのに、なぜに私だけが勃起を恥ずかしがらなくてはならないのだと思ったのだ。

(私は客だぞ!)

 私はそう自分を勇気づけた。
 が、しかし、いざ実際に仰向けになろうとすると、体は動こうとはしなかった。

 恥ずかしい、と率直にそう思った。
 これは、小学生の遠足の時、弁当箱の中にゆで卵が二つだけしか入ってなかった(しかも殻付き)、あの時の恥ずかしさによく似ていた。
 あの時私は、あまりの恥ずかしさに弁当の蓋が開けられず、弁当箱を抱えたまま真っ赤な顔して項垂れていた。担任の先生や友達から「どうして食べないの?」と聞かれたが、しかし、「ゆで卵しかないから」などと答えられるわけがなく(しかも殻付き)、私はただただ黙って弁当箱を抱えていた。
 今のこの羞恥は、二十年近く前のあの屈辱的な羞恥に良く似ていた。

 うつ伏せになったままベッドに張り付いていると、不意に先生が「痛くて動けないですか?」と心配そうに聞いて来た。
 私はおもわず「そうなんです……」と答え、更に「いてててて……」などと腰に手を当てた。
 すると先生は「ゆっくりで結構ですから、静かに横向きになって下さい」と言いながらベッドの横にしゃがむと、うつ伏せになる私の腕を肩に回し、そのまま私の体を反転させようとした。

「あっ」と思った瞬間、私の体はいとも簡単に横向きにされた。
 先生は私の上半身を抱いたまま腰に手を回し、「そのままゆっくりと後ろに倒れて下さい」と囁いた。
 先生の唇は私の耳元にあった。先生の生温かい息が耳を優しく包み込み、黒髪から漂うリンスの香りが鼻孔をくすぐった。
(この人は今、オマンコがヌルヌルなんだ……)
 先生の細い肩にしがみつきながら、おもわずそう思ってしまった。
 そう思うと、このままこの細い体をギュッと抱きしめ、仰向けになると同時に先生の体を私の体の上に乗せ、騎乗位でガンガンと攻めてやりたい心境に駆られた。が、しかし先生は、私の腰がベッドに横たわるなり、まるで子猫が腕の中からすり抜けるようにして、私の腕からスルリと逃れた。

 仰向けになった私はジッと目を閉じていた。
 先生は、「大丈夫ですか?」と心配そうに私の腰に手を伸ばそうとしたが、そのままピタリとその動きを止めた。
 ソッと薄目を開けて見ると、まるで先生は怒ったような目で、私の股間を睨んでいた。
 もはや誤魔化しのきく状態ではなかった。もっこりと突き立ったトランクスの先には我慢汁がベトベトに湿り、薄い生地からは亀頭の梅色がうっすらと透けていたのだ。

 先生は、そのまま何事もなかったかのようにマッサージを再開した。
 私は目をジッと閉じたまま、一刻も早く勃起が治まるようにと祈っていた。
 しかし、この淫らな姿を、出会ってまだ一時間も経っていない赤の他人に見られていると思うと、今までとは違う奇妙な興奮に包まれ、勃起は更に激しくなるばかりだった。

 どうしよう、どうしょう、と焦りながら薄目を開けて先生を見た。
 先生は右足の脹ら脛を揉んでいた。先生の手が動く度に、胸の柔らかそうな膨らみがユッサユッサと揺れていた。
(あぁぁぁ……あのオッパイに顔を埋めてフルフルしたい……)
 そう思うと亀頭がキュンっとして、肉棒がヒクッとしゃっくりをした。それと同時に、尿道に溜まっていた我慢汁がニュッと押し出され、ネトネトに湿ったトランクスの生地に滲んだ。
 そんなペニスを薄目で見ながら、再び(どうしよう……)と焦った瞬間、ふと、脹ら脛を揉んでいる先生の視線が、私の醜い肉棒に注がれている事に気付いた。

(見ている……)

 そう呟いた私は、ふと先生の股間のシミを思い出した。
 きっと今頃、パンツの中はいやらしい汁でグジョグジョになっている事だろうと思うと、私はペニスをおもいきりシゴきたい衝動に駆られた。
 と、その時だった。
 脹ら脛から太ももへとジワリジワリと上って来た先生の手が、まるで蛇がカエルを襲うかのように、突然、私の肉棒をギュッと握った。
(えっ!)と思ったとたん、トランクスはズルッと下げられ、ペニスはピーンっと突き出された。
 私はドキドキしながら薄目で先生を見た。
 先生は一度だけ私をチラッと見たが、しかし、それっきり私を無視し、ヒクヒクと痙攣している勃起ペニスをジッと見下ろしていた。
 止めどない興奮が次から次へと涌き上がって来た。見られている、見られている、と思うと、自然に我慢汁が溢れ出し、尿道の上に溜まっていた水玉が、竿の裏をツツツっと垂れていった。
 先生は、まるでその水玉を捕らえるかのように、私のペニスを生で握った。そしてそのまま手首を上下させると、そこにくちゅくちゅといやらしい音を立てたのだった。

マッサージ5

 次々に溢れ出す我慢汁が潤滑油になっていた。私は、そのあまりの気持ち良さに「うぅぅぅ」と深い息を吐き、伸ばした両脚の膝をスリスリと擦り合わせた。
 先生は無言だった。まるでそれも治療の一つかのように、さも平然と黙々ペニスをシゴいていた。
 しかし、そんな先生の冷淡な態度は、更に私を興奮させた。自分自身、パツンにシミが出来るほどに欲情しているにも関わらず、その感情を押し殺して黙々と作業を続けるその冷たい態度は、逆にリアルなエロスを醸し出していた。

 お尻に触りたい。胸を触りたい。あの濡れたオマンコにペニスをヌプヌプと出し入れしたい。
 そんな欲望が次々に芽生えて来たが、しかし私も先生を見習って感情を押し殺した。
 こうしてもらう事がさも当然の事であるかのように、黙って先生の手の動きに身を委ねていたのだった。

 そんな単調な動きの中、先生の指が我慢汁で滑り、不意に尿道をツルンっと擦った。
 敏感な尿道に触れられた私は、おもわず「あぁぁっ」と声を漏らしてしまった。
 するとその声が合図であるかのように、先生の手の動きが突然早くなった。
 先生の衣類がカサカサカサっと鳴り、我慢汁がぷちゅぷちゅと鳴った。
 先生の手の動きに合わせて、私の呼吸が、はぁはぁはぁはぁ……と漏れた。
 イキそうだった。もう無理だった。
 私は必死に射精を堪えながら「先生……でちゃいます……」と短く唸った。
 すると先生は、あくまでも冷静に「座って下さい」と呟き、いきなり私の手を引っ張った。
「えっ?」と困惑しながらも、先生の言われるままに両脚を投げ出してベッドに腰掛けると、先生はスッと床にしゃがんだ。
 そして、まるで魚が釣り餌に喰い付くようにして、私のペニスをペロンっと口の中に含んだのだった。

 生温かい舌が亀頭を包み込んだ。じゅぷ、じゅぷ、と音を立てて顔を動かし始めた先生の後頭部に手を回した私は、「あああっ」と唸りながら、投げ出した両脚をピーンっと伸ばした。
 しゃがんだ先生のスカートの奥に、青いパンティーが見えた。案の定クロッチは濡れ滴り、青い生地はもはや群青色に湿っていた。
 同時に、Tシャツの広く開いた襟首から、真っ白な乳肉がタプタプと揺れているのが見えた。滑らかに波打つその乳肉は、まるで猫の腹のように柔らかそうだった。

 それらを目の当たりにした事と、先生の激しい舌技により、私は限界に達した。
「口に出してもいいんですか」と、慌てて聞くと、先生はソレを口に含んだまま、「うん、うん」と激しく顔を振った。

 そんなマゾ的な先生の表情を見た瞬間、精液が、ビビュッ、ビビュッ、と、連続して発射した。
 先生は、「うぐっ、うぐっ」と苦しそうな声で唸りながらも、次々に吐き出される精液を口で受け止めていた。
 何ともいえない快感がペニスから脳に掛けてジンジンと走った。もっと激しく舐めてくれ! いっその事亀頭をかみ千切ってくれ! などと混乱しながらも、私は先生の口にペニスをヌポヌポとピストンさせ、その快楽に沈んでいったのだった。

マッサージ6




「初回ですので四千円頂きます……」

 受付に立つ先生は、私の目を見ないままポツリと呟いた。
 私が射精してから、先生は一度も喋らなかったし、そして私を見ようともしなかった。
 私は財布から一万円札を取り出し、それを木製の皿にソッと置いた。
 おもわず「お釣りはいいです」と言いそうになったが、しかし、それを言うと逆に失礼かと思った私は、そのまま黙ってお釣りを受け取った。
 お釣りの六千円を財布の中に入れながら先生をチラッと見ると、前屈みになりながら何かをノートに書き込んでいる先生の乳肉が、開いた襟首から見えた。
 このままでは更に欲求不満が溜まってしまうだろうと思った私は、これからホテルに行きませんか? と聞いてみようかどうしようか悩んだ。
 しかし、ノートに何かを書き終えた先生は、そんな私に「お大事に」と冷たく言い残すと、そのまま受付の裏へと消えて言ってしまったのだった。

 私は小さく溜め息をつきながら、誰もいない待合室をゆっくりと見渡した。
 西日に照らされた待合室にはお灸の匂いがほんのりと漂い、どこかの婆さんが忘れていった茶色いニット帽が、長椅子の隅にポツンっと置いてあった。

(また明日……この町をセールスしてみようか……)

 私はそう呟きながら入口に向かってスリッパを鳴らすと、ふと背後に異様な視線を感じた。
 まるで爬虫類が背中を這い回るような気持ち悪さが背筋に走った。
 ゾッとしながら後ろを振り向くと、受付の奥のカーテンの隙間から酸素マスクをした車椅子の老人が私をジッと見ていた。
 
 私と目が合うなり、嫉妬と欲情の入り交じった目で私を睨みながら、酸素マスクの中で唇をニヤリと歪ませた。

(そう言う事だったのか……)

 私は小さく頷くと、本棚の中から全巻揃っている『サザエさん』の八巻だけを抜き取り、スーツの内側に押し込んだ。

(明日もここに来よう……)

 そう呟きながら外に出た。
 舗装されていない細い路地には妙に古臭いカレーの匂いが漂っていた。
 ジャリジャリと小石を踏みしめながら昭和の路地を進んだ。
 その古臭いカレーの匂いは、恐らく『ハウス・バーモンドカレー』だった。そしてその匂いをプンプンさせているのは、どうやら路地の角の小さな家のようだった。
 私は悪意を込めて「貧乏人め」と呟くと、その家の小さな中庭にサザエさんの八巻を投げ捨ててやった。
 庭の中にいた毛玉だらけの駄犬が慌てふためき、しゃがれた声でワンワンと吠えた。

(濡れてる女・完)



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