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汚れし者17



 去年オープンした『ディスカウント・リカーショップ・ビッグワン』は、八年近くも廃墟になっていたパチンコ店をリノベーションして作られた大型酒店でした。
 しかし、今まで八年間も廃墟として放置されていたパチンコ店ですから、いくら店内を改装しても、どれだけ外装を美しくしても、そこにどっぷりと染み込んだ汚点はなかなか消えず、未だその周囲は、どこか荒んだ雰囲気が漂っていました。
 酒店が閉店した深夜にもなると、廃墟時から住み着いているネズミや野良猫が走り回り、広い駐車場の夜空をコウモリが飛び回っていました。巨大な駐車場には夜な夜な暴走族のような若者たちが集まり、巨大な建物の裏手には、ホームレスや痴漢といった者たちが、闇に紛れて蠢いていたのでした。

 そんな酒店の西側にある巨大倉庫の裏に、例の変態男が住み着いている白いライトバンがポツンと放置してありました。
 ママ友会でも、何度かその酒店に白いライトバンを撤去するよう要求したのですが、しかし、その白いライトバンの所有者と連絡が取れない為にどうする事も出来ないらしく、酒店でも困り果てているようでした。

 そんな白いライトバンが放置されている巨大倉庫の裏に、今、東さんは向かっていました。
 東さんはいったいそこに何をしに行くのか、それを確かめたくて東さんの後を追っていた私でしたが、しかし、さすがに白いライトバンが見えて来ると足が竦んでしまい、私は倉庫の陰で踞ってしまったのでした。

 倉庫の裏の空き地は、膝までもある雑草が伸び放題になっていました。酒店の巨大駐車場を照らしている水銀灯の明かりが倉庫の裏まで漏れ、空き地をぼんやりと照らしていました。
 生え茂る雑草の真ん中には、獣道のような通路が伸びていました。その獣道をずんずん辿って行くと、白いライトバンに突き当たります。
 そこを、東さんは何の躊躇いもなく進んでいました。その一本道の先には白いライトバンしかなく、もはや、東さんがあの男に会いに行くと言うのは疑いようのない事実なのでした。

 なぜ……どうして……
 そんな言葉を繰り返し、東さんの後ろ姿を目で追いながらその答えを探していましたが、しかし、その答えが出て来ない事は、私自身がよく知っていました。
 答えなどありません。そこに理由などないのです。
 東さんは、あの男の汚れた肉棒を、ただただ挿入されたいだけなのです。あの獣のような男に、まるで内臓を貪り食われるかのように激しく犯されたいだけなのです。
 私も常にそう思っていました。しかし、小心者の私にはそれを実行する勇気はなく、妄想により発散するしかありませんでした。
 しかし東さんは行動的です。私と違って積極的なのです。だからこうして堂々と実行できるのです。
 ではなぜ私や東さんのような限りなく平凡に近い普通の主婦が、わざわざそのような破滅的な考えを持つのか?
 それは、私たちがワケアリ主婦だからです。一見、どこにでもいる普通の主婦に見えていても、実は私と東さんは、忌々しい理由(わけ)を背負う、ワケアリ主婦だったのです。

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 子供の非行、夫の浮気、夫の束縛、DV、嫁姑、介護、貧困、借金、将来性のない生活……
 毎日同じ繰り返しの平凡な暮らしの中で、それらの理由(わけ)に神経を削られている主婦というのは、見た目は普通の主婦でも内面は異常な主婦と化しているものなのです。そんなワケアリ主婦のストレスというのは、その偽りの平凡を全て破壊し、何かに滅茶苦茶に溺れたくなるものなのです。
 これが、子育てに疲れ、夫を愛せなくなった程度の軽いストレスなら、普通の主婦によくありがちなただのストレスであり、その解消方法は簡単です。
 金銭的に余裕がある主婦なら、そのストレスをスポーツやショッピングや旅行で解消でき、余裕がない主婦でも、歌い放題のカラオケや友人とのお喋りで解消できてしまいます。
 しかし、ワケアリ主婦のストレスは、そんなものでは到底解消できません。根が深いのです。まして根本的に腐ってしまっているのです。
 ワケアリ主婦のその異常なストレスを解消させるには、その腐った根元から破壊しなければなりませんでした。
 その方法は、ホスト狂いであったり、出会い系で知り合った男たちと無差別にヤリまくるといった低レベルのものから、子供虐待であったり、夫毒殺であったりといった高レベルなものまで様々な解消方法がありました。
 そんな中、東さんと私は、同じ解消方法を選んでいました。
 汚れた男に身も心も汚されたいという自暴自棄的なストレス解消を選んでいたのです。
 但し、私の場合は、あくまでも妄想でした。夫の束縛というストレスが、子供の頃の記憶にある不気味な漫画を呼び起こし、それが汚れ者に滅茶苦茶にされたいという自虐な妄想を導いていたのです。
 私は、その妄想だけでストレスをコントロールする事ができましたが、しかし東さんの場合は、夫の浮気というレベルの高いストレスです。実際に、夫が自分のペニスを写したメールを浮気相手に送っていたという、その悲惨なメールを目にしてしまっているのです。
 そんな東さんでしたから、もはや妄想程度ではその根深いストレスは解消できなくなってしまっていたのです。だから東さんは、あの地獄の獣道のような雑草の細道を、闇に浮かぶ白いライトバンに向かって足を忍ばせているのでしょう。

 そんな事を勝手に想像しながら、高く積み上げられた黄色いビールケースの端から東さんの後ろ姿を見ていました。
 白いライトバンの前で足を止めた東さんは、後部座席の窓をノックしました。ひと呼吸置いて、後部座席のドアが開くザァーッという音が闇に響きました。
 車内は真っ暗で何も見えませんでしたが、かろうじて水銀灯の明かりが届く部分に、真っ黒に薄汚れた布団らしきものと、『大五郎』と書かれた焼酎の大きなペットボトルが見え、車内の荒んだ雰囲気がひしひしと伝わってきました。

 東さんは無言でライトバンの中に乗り込みました。そして再びザァーッっとドアを閉め、ガシャン! と力強い音を闇に響かせました。
 その音が私を焦らせました。私も一緒にあの中に入りたいという思いが、私を焦らせたのです。
 私は迷う事なくビールケースから身を乗り出しました。腰を屈めながら獣道に入り、獲物を狙うライオンのように雑草の中を進みました。そしてライトバンの前にしゃがむと、息を殺してヒビだらけのタイヤをジッと見つめながら耳を澄ましたのでした。

 男の野太い声がボソボソボソっと聞こえました。何を喋っているかまでは聞き取れませんでしたが、そこからは男の声だけしか聞こえてきませんでした。
 東さんが車内に入ってから十分が経過していました。その間、一度も東さんの声は聞こえて来ません。と言う事は、既に不浄な交わりが始まっているのかも知れません。
 激しい好奇心が涌き上がり、同時に妬みや僻みといった嫉妬心が私を焦らせました。
 その嫉妬心は、このような場所でスリリングなセックスをしている東さんに対する『羨ましさ』であり、決してあの下劣な男に感情を抱いているという嫉妬ではありません。
 私はただ単にこんな場所でセックスがしたかっただけなのです。こんな汚い場所で、あんな汚い男に体内を汚されてみたいだけなのです。
 だから相手は誰でもいいのです。ハゲ親父でも、メタボ男でも、不潔な老人でも、オタク青年でも、変態ホームレスだって、汚い男であるなら誰でもいいのです。いえ、ペニスさえ付いていれば人間でなくともかまいません。豚でも犬でも、汚ければ何でもいいのです。

(やられたい、やられたい、やられたい、やられたい、やられたい、やられたい、やられたい、やられたい、やられたい、やられたい、やられたい、やられたい、やられたい)

 そう何度も病的に呟きながら、しゃがんだスカートの中に手を入れると、既に下着にはいやらしい汁が滲み出していました。
 ネトネトのクロッチを指で擦りながら、しゃがんでいた足を恐る恐る伸ばしました。
 中腰になりながら、ライトバンの後部座席の窓の下に顔を押し付けると、車体に付いていた砂埃が頬をザラッと擦りました。そのまま曲げていた膝をゆっくりゆっくり伸ばして行くと、真っ暗な車内が見えてきたのでした。

 水銀灯の明かりにぼんやりと照らされたその光景に、私は後頭部を金属バットで叩かれたような衝撃を受けました。そこには二つの白い物体が蠢いていました。下半身を剥き出しにした男が、まるでカエルがひっくり返ったような体勢で仰向けに寝転がり、その男の大きく開いた股間に、なんと全裸の東さんが踞っていたのです。

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 東さんの顔が上下に動く度に、そこにぶら下がっている大きな二つの乳がタプタプと揺れていました。その母乳をたっぷりと溜め込んだ白い乳を目にした瞬間、あの落ち武者のような髪型をした東さんの子供の顔が突然浮かび、胸を締め付けられるような罪悪感に襲われました。
 それでも東さんは、子供の事など気にしている様子もなく、ハァハァと荒い息を吐きながら、その汚れた肉棒に舌を走らせていました。
 ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ。
 実際にはそんな音までは聞こえてきませんでしたが、しかし私の頭の中では、東さんのその舌の動きに合わせ、まるで子猫がミルクを飲んでいるような音がリアルに響いていたのでした。

 私は目眩を感じました。あの太くて硬そうな肉の感触と、そして生ゴミ袋の底に溜まる汚水のような臭いを想像すると、そこに立っていられないほどに脳がグルグルと掻き回されました。

(舐めたい……口一杯に頬張って、グジュグジュと口内をピストンさせたい……)

 そう思いながらその光景を見つめていた私は、パンティーの隙間から指を入れ、湿った陰毛を掻き分けました。
 熱いヌメリに潜り込み、そのヌルヌルの中からコリコリの突起物を探し出しました。そしてそれを円を書くように転がし、下半身からジンジンと伝わってくる痺れに両目を半開きにさせながら、ペニスにむしゃぶりつく東さんを見つめていました。

 するとその時、そんな私の半開きの目に、とんでもない光景が飛び込んできました。
 なんと、私が覗いている窓の向こう側の窓からも、車内をジッと覗き込んでいる男がいたのです。
 しかも、その男にはなんとなく見覚えがありました。いや、なんとなくではなく間違いなく見た事があります。
 そうです。間違いありません。車内を覗くその男は、東さんの旦那さんだったのです。

 旦那さんは、私の存在には気付いていませんでした。
 車内を覗くその形相には、激しい怒りと激しい悲しみが入り乱れ、まさに絶望がその顔に浮かび上がっていました。
 恐らく旦那さんは、初めてこの事実を知ったのでしょう。旦那さんのその凄まじい形相は、夜な夜な家を抜け出す妻を不審に思い、ソッと後を付けてみたら、いきなりこんな悲惨な場面に出会してしまったと言うような、そんな感じがしました。

 それは旦那さんにとって、死に値するほどの残酷な光景だろうと思いました。妻が他人の陰部を舐めているのを目撃してしまったのです。しかも相手はホームレスです。穢くて醜くい野武士のような下劣な男なのです。そんな男の股間に顔を埋め、人間の最も汚れている部分を、執拗に舐め回しているのです。

 しかし、そんな旦那さんの表情には、怒りや悲しみとはまた別の感情が滲み出ているのを、私は見逃しませんでした。
 それはまさに、私の夫がセックス時に見せるあの時の表情と同じでした。私に女性専用のテレホンセックスに電話をかけさせ、どこの誰かもわからないような男に卑猥な言葉を浴びせられている私を、ソッと見ている時のあの表情と、よく似ていたのです。

 そんな表情に、一瞬、これは東夫婦のプレイなのではないかと疑いました。私が夫の命令でテレホンセックスに電話をかけさせられているように、東さんも旦那さんの命令でこの男とヤらされているのではないかと思ったのです。

 しかし、よくよく見れば、車内の東さんが顔を上げる度に、旦那さんは慌てて顔を隠していました。プレイならば顔を隠す必要などありません。慌てて身を隠すその動きは演技とは思えない焦りようなのです。
 そんな旦那さんの様子からして、やはりこれはプレイなどではなく、リアルに妻の浮気現場を目撃してしまったものだと思いました。そして恐らく、この無惨な光景を目撃した旦那さんは、怒りや悲しみを感じると共に、寝取られの快楽に襲われてしまっていたのです。

 この寝取られの快楽というのは、正常な人では考えられないものですが、しかしその性癖のある者には、脳をも蕩けさせるほどの快感なのだと、以前、私の夫が言っていました。
 東さんの旦那さんは、その特殊な寝取られ快楽に陥ってしまったのです。禁断の妻の秘め事を目撃してしまったという衝撃が、旦那さんの心の奥に眠っていた異常性欲のスイッチを押してしまったのです。

 その証拠に、そこを覗く旦那さんの右肩は、不自然に揺れていました。恐らく旦那さんは、その異常な欲望を自らの手で満たそうとしているのです。妻がホームレスの陰部をしゃぶっているその悲惨な光景を見ながらペニスを上下にシゴいているのです。

 そんな旦那さんの右肩の動きに、私は堪らない興奮を覚えました。もはや私は車内の東さんではなく、反対側の窓で蠢く旦那さんばかり観察していました。そしてそんな旦那さんの表情や動きを見ながら、膣を指で掻き回していました。

 それは端から見ると異常な光景でした。ライトバンの中でホームレスの陰部をしゃぶる人妻。その人妻の旦那が右側の窓から覗きながらペニスをシゴき、そして左側の窓ではママ友の女がそれを覗きながら指で膣を掻き回しているのです。
 まさに狂った共演でした。異常性欲を剥き出しにした畜生共が、不浄な共同作業をしているのです。

 そんな汚れた渦に巻かれた私は、もはや制止が利かなくなっていました。我慢が出来ません。一刻も早く硬い肉の塊を喉の奥までしゃぶりたいのです。そしてその肉棒を何度も何度もオマンコに突き刺して欲しくて堪らなくなっていました。

 私は身を屈めながらライトバンの後部に足を忍ばせました。
 割れたテールランプからライトバンの右側をソッと覗き込むと、中腰になった東さんの旦那さんが、ライトバンの窓を覗きながらモゾモゾと動いているのが見えました。

 まさに私は、トムソンガゼルの背後に忍び寄るジャッカルの如く、ジワリジワリと彼に近付きました。
 すると、近づくにつれ、水銀灯の明かりにぼんやりと照らされていた彼の姿が立体的に見えてきました。
 ピーンっと反り立つ肉棒の先は、いやらしい汁でテラテラと輝いていました。
 車内をジッと覗き込む旦那さんは、濡れた亀頭に指先をヌルヌルと滑らせ、ぴちゃぴちゃという音を立てながら、指と亀頭の間にネバネバの糸を引いていました。

 そこまではっきりと見てしまった私は、もはや後戻りはできませんでした。
 一刻も早くあのネバネバの体液を味を確かめてみたい。
 そう思う私は、もはやこの汚れた渦の中にどっぷりと巻き込まれてしまっていたのでした。

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(つづく)

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