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夜這いのススメ3

2013/05/30 Thu 18:09

よばいのすすめ3



哲郎

 僕は今日という日をどれだけ待ちわびていた事だろう。
 今夜、いよいよ塩田さんちのサッちゃんの夜這いが解禁されるのである。
 僕はこの時の為に、二十二才になる今まで夜這いを慎んで来た。
 初夜這いの女は絶対にサッちゃんだとそう決心していた僕は、今まで夜這いしたいのをぐっと堪えていた。この日の為に、わざわざ隣り町の下等遊郭へと一人いそいそと通っては、女郎相手に性欲を発散させていたのだった。

 この村では、十八才を過ぎると自由に夜這いをする事ができた。
 但し、夜這いをするにはそれなりの講習を受けなければならなかった。そう、それはまるで運転免許証と同じようなもので、夜這いを神聖な行事としているこの村では夜這いするにもいちいち資格が必要なのであった。

 僕は、サッちゃんの夜這いが解禁される日を計算し、遂に夜這いの講習を受けに行く事にした。
 夜這いの資格を発行するのは村の最高機関である青年団だったが、しかし講習は、夜這い歴二十年以上のゴールド免許保持者から受ける事になっていた。
 因みにこのゴールド免許というのは、正式名を『優良夜這い者免許証』といい、二十年間無事故無違反だった者だけに与えられる名誉ある免許証で、これを持っている者は夜這い時には何かと待遇が受けられ、夜這い時の祝儀等は一切免除される事になっていた。

 僕はそんな講習を、滝田家の松夫爺さんにお願いする事にした。
 松夫爺さんは今年七十になるというのに今だ夜這いの現役者で、この村ではベテランの夜這い者だった。
 そんな松夫爺さんは四十年間無事故無違反を保持している為に青年団からはかなりの信用があった。だから松夫爺さんから講習を受ければ青年団はすぐに資格を発行してくれるらしいという事を、僕は親友の桔梗から聞いていたため松夫爺に決めたのだった。

 さっそく僕は、畑で穫れた人参や大根を大量に抱え、松夫爺さんの家に行った。松夫爺さんとは面識はなかったが、しかし縁側でうたた寝をしていた松夫爺さんは余程暇だったのか、いきなり尋ねて来た僕を大歓迎で迎えてくれた。

「そもそも夜這いというものは、己の性欲を発散させるという考えを取り除かなくてはいかん」

 戦前、東京で教師をやっていたという松夫爺さんは、村が発行している『夜這いの心得』を、まるで教科書を読むようにして重々しく最初から読み始めた。
 僕は、そんな松夫爺さんのつまらない朗読を必死に耐えながらジッと聞いていた。

「夜這いとは、神が女子に与えた試練であり、神が男子に与えた道徳である。即ち——」

 松夫爺さんは声高々に朗読し、その声は庭に響いては、庭の奥で大根の葉を切っていた女衆をくすくすと笑わせていた。
 そうするうちに、やっと『夜這いの心得』の朗読が終わり、どっぷりと眠そうな僕に「うむうむ」と微笑みながら頷いた松夫爺さんは、いきなりムクッと起き上がっては「付いて来なされ……」っと母屋の奥へ進み始めた。
 母屋の奥にある書斎に連れて行かれると、松夫爺さんはいきなり書斎の障子を全て閉め始め、薄暗い書斎の真ん中にある机の上になにやら書類を一枚広げ始めた。
「哲郎君は童貞かね?」
 いきなりそう聞く松夫爺さんは、広げた書類に鉛筆を突き立てた。
「……いえ、違います……」
 僕がそう答えると、松夫爺さんは書類にプリントされている『経験済み』という文字を鉛筆で丸く囲った。
「いつ、男になりました?」
「十九の時です」
「相手は?……差し支えなければフルネームでお願いします」
「……いえ、桑原でしたので……」
「桑原?……ああ、赤線ですな。ふむふむ……」
 松夫爺さんは『初体験者』という欄に『赤線』という文字を達筆で書き込んだ。
「で、今でも桑原には通ってますか?」
「……はぁ……」
「どれくらい?」
「……月に一度くらい……」
 松夫爺さんは「うむ……」っと難しい顔をしながら深い溜息をつくと、机の上に静かに鉛筆を置いた。
「……あのぅ……何か問題があるんでしょうか……」
 僕は、正直に赤線の事まで喋ってしまった事を後悔しながら、恐る恐る松夫爺さんの顔を覗き込んだ。
 すると松夫爺さんは気難しい表情をしながら、「赤線に通ってる者には性病の恐れがあるからねぇ……」っとゆっくりと腕を組んだ。
 確かに、この村の夜這いは基本的に避妊具の着用は禁じられており、原則としては『中出し』を義務づけられていた。まして、その中出しした女を村人達が次々と輪姦するとなれば、村が性病を怖れるのも無理もない。もし、一人の男が性病を持っていれば、それが夜這いによって村の男衆に蔓延し、たちまち村は性病の温床となってしまうからだ。
 しかし僕は性病ではない。
 きっぱりと自信がある。
 それを松夫爺さんに必死に伝えると、松夫爺さんは「じゃあ一応検査してみようかね……」っと言いながら机からなにかをゴソゴソと取り出し、そして僕に「ちんぽ出して」と呟いたのだった。

 さすがに男の前でちんぽを出すのは恥ずかしかった。相手が七十のお爺さんだったからまだ良かったが、しかしそれにしても医者以外の男の前でちんぽを曝け出すというのは酷く恥ずかしいものだった。
 松夫爺さんはそんな僕のちんぽをチラチラと見ながら、なぜか机の上でカリカリと墨をすり始めた。
「見た目は問題なさそうですね……」
 松夫爺さんは墨をすり終えると、そう呟きながらいきなり僕のちんぽを指で摘んだ。
 老人のガサガサとした指先が僕の萎えたちんぽを右に曲げたり左に曲げたりひっくり返したりしながら弄くった。そして、いきなり僕の亀頭を半分覆っていた皮をヌルッと剥いた。
 瞬間、僕は(しまった!)っと焦った。そう、まさかここまでの検査をされるとは思っておらず、二日間風呂に入っていないのだ。
 ペロッと捲られた皮の中から白い恥垢に包まれた薄ピンクの亀頭が恥ずかしそうに顔を出していた。
 僕は慌てて「いや、いつもは綺麗にしてるんですが、この二日間は畑のほうが忙しくて……」っと言い訳するが、しかし松夫爺さんはそんな僕の声には耳も貸さず、素早く書類の『局部の清潔度』の欄に『恥垢すこぶる多し』と鉛筆を走らせたのだった。

 そのまま松夫爺さんは僕のちんぽに竹の定規をあてた。そして老眼鏡で定規の目をジッと見つめながら、口の中で「四センチ二ミリ……」っとポツリと呟くと、書類の『局部通常時』という欄に『仮性包茎、短小』と書き、更にそこに(四センチ弱)と書き加えていた。
 鉛筆を置いた松夫爺さんは、机の上に置いてあったチリ紙を摘むと、その先にグラスの水をチョンチョンと付け、その水浸しになったチリ紙を僕にそっと渡した。そして、素早くもう一枚チリ紙を水に浸すと、それで僕のチンポを計っていた竹定規を拭き始め、「それで綺麗に拭いてから、勃起させて下さいな」と言った。
「えっ?……ここで……勃起ですか?」
 僕がそう驚いていると、松夫爺さんは、拭いた竹定規を恐る恐る嗅ぎ、瞬間クワッ! と嫌な顔をすると、さっき『恥垢すこぶる多し』と書いた『局部の清潔度』の欄に、『極めて不潔』と書き足したのだった。

 そんな松夫爺さんを見つめながら、チンポを出したままの僕がオロオロしていると、松夫爺さんは「早く立たせなさい」と怒ったように言った。
「しかし……立たせろと言われてもすぐには……」
 僕がそう戸惑っていると、松夫爺さんは「どれ……」っと言いながら僕の隣に腰を下ろし、いきなり僕のチンポを摘んだ。
 僕は一瞬、この爺はホモっけがあるのかと体を強ばらせたが、しかし、ふと机の上の書類に『瞬間勃起速度』という欄があるのを見つけ、爺さんが僕の勃起するスピードを測ろうとしている事に気付き、(しまった!)と慌てたのだった。

 村が発行する『夜這いの心得』を見てもわかるように、村は『夜這い渋滞』を酷く怖れていた。
 というのは、夜這いで渋滞すると、イライラした男衆の喧嘩が必ず発生するからだった。
 昨今、夜這いされる娘が急激に減っている事から、どこかの娘の夜這いが解禁されたとなると、たちまちその家には大勢の男衆が押し掛け、娘の寝屋には瞬く間に行列が出来てしまっていた。
 そうなると、なかなか順番が回って来ない男衆はイライラし始め、
まして酒も入っている事から必ず喧嘩沙汰となった。
 酷い例になると、待ちくたびれた男衆が「まだか!」や「早くしろ!」と怒鳴り出し、神聖な夜這いが妨害された。今から四年前には、七時間待たされていた男衆八人が遂に暴れ出し、神聖な夜這い小屋を滅茶苦茶に破壊しては娘を輪姦してしまうという『中村家暴動』が発生しており、村は『夜這い渋滞』に対して神経質になっていたのだった。
 実際、毎月青年団が発行している『夜這いの友・五月号』を見ると、今年の上半期だけでも『夜這い渋滞』による喧嘩沙汰は六件も発生しており、又、今年二月には、岸本家の奈美の夜這い解禁日に三十人もの男衆が詰めかけ、全員の男を相手にし終えるのに翌日の昼まで掛かってしまうという事態にまで発展していた。
 これら『夜這い渋滞』の一番の原因が『娘不足』というのは明らかだったが、しかし一方で、夜這い者の『遅漏』と『勃起不全』にも原因があると判断した青年団は、渋滞時の警備に重点を置くと共に、行列者に対しエロ写真等を配布しては事前に欲情させたりしながら『即時勃起』を呼びかけていたが、しかし事態は一向におさまる気配を見せなかった。
 そんな事態を重く見た青年団は、今年の三月、従来の夜這い法を一部改正し、『夜這い者は一晩に五人までとする』という新法を掲げ、同時に、今後、勃起不全者や遅漏者への夜這い資格を発行しないようにすると共に、現在資格を持っている勃起不全者や遅漏者の資格までも剥奪するという厳しい処置を出したのだった。

 だから僕は、ここで速攻勃起しなければ夜這い資格はもらえないと焦っていた。
 しかし、僕のちんぽをシゴいているのは松夫爺さんのカサカサの指であり、しかも松夫爺さんの口から発せられるその入歯臭は尋常ではなく、そんな状態で僕のチンポがすぐに立つわけがなかった。

 机の上に置いてある目覚まし時計はチッチッチッチッっという音を立て、それを松夫爺さんはチラチラと見ていた。
 そんな松夫爺さんを見た僕は更に焦り、どうしようどうしようと思いながらも、必死でサッちゃんを犯す姿を頭の中で思い描くのだが、しかし、松夫爺さんの口臭があまりにも臭いため、そんな僕の想像はいとも簡単に掻き消されてしまうのだった。
 これではまるで、松夫爺さんの『講習』を受けに来たのではなく、『口臭』を受けに来たようなもんだと思いながらイライラしていると、ふいに書斎の障子戸がスルスルスルっと静かに開いた。
「えっ!」と僕が声を上げた瞬間、障子の隙間からソッと顔を出した若奥さんが、松夫爺さんにチンポをしごかれる僕を見て「あら!」っと慌てて凍り付いた。
「す、すみません!」
 そう言いながら若奥さんが慌てて障子を閉めようとすると、いきなり松夫爺さんが「あぁ、気にしなくとも良い。それをこっちに持ってらっしゃいな」と、若奥さんが手にするお茶を見て呟いたのだった。

 若奥さんは松夫爺さんに言われるまま、「それじゃあ……」っと恥ずかしそうに下を向きながら、コソコソと書斎に入って来た。
 僕は死ぬ程恥ずかしかった。なんとその若奥さんは、まるで雪女のように白い肌をした美女だったからだ。
 強烈な羞恥心を喰らった僕は「いや、あの、」と言いながら、松夫爺さんの指から逃げようとするが、しかし松夫爺さんはそんな僕を無視し、ひたすら時計の針を見ていた。だから僕は、このまま若奥さんが立ち去るのを、このままジッと我慢するしかなかったのだ。

 若奥さんは、必死に僕から目を反らしていた。お茶の乗ったお盆をそっと机の上に乗せると、そこに散乱している物を静かに整頓し始めた。
 両膝を付いていた若奥さんのスカートから、真っ白な脹ら脛がふたつ伸び、その脹ら脛に青い血管が透き通っているのが見えた。
(なんという白い肌なんだ……)
 そう思った瞬間、いきなり僕のチンポが反応した。
 松夫爺さんは、みるみる固くなる僕のチンポを、ここぞとばかりに激しくシコシコとシゴきまくった。
 僕はこれ幸いにと、机の上を片付けている若奥さんの丸い尻と、その品やかにくびれた腰を見つめ、それが僕の腰の上でユッサユッサと上下に揺れるシーンを想像した。
 すると僕のチンポはたちまち力を増し、強烈な勢いでグングンと天井に向かって行った。
「よし……」
 松夫爺さんが完全に勃起した僕のチンポを見つめながら、ひと仕事終えた職人のように呟いた。
「二分二十秒……おい、里子さん、そこの書類の『瞬間勃起速度』という欄に二分二十秒と書いてくれ」
 松夫爺さんがそう言うと、若奥さんは「あっ、はい」と慌てて鉛筆を摘んだ。そんな若奥さんは近眼なのか、極度に机に前屈みになりながら鉛筆を走らせた。
 その時、前屈みになる若奥さんのシャツの襟元がダランと下がり、なんと僕の位置からは若奥さんの青いブラジャーとそれに包まれる真っ白な乳肉がモロに見えた。
(す、すげぇ……)
 僕は若奥さんのプヨプヨのおっぱいの谷間に目を奪われた。
 すると松夫爺さんは、勃起した僕のチンポをシコシコとシゴきながら、「里子さん、そこの定規をちょっと頼む」と言った。
 若奥さんが「はい、只今」と慌てながら机の上の竹定規を摘んだ。そして、僕から顔を背けながらそれを松夫爺さんに手渡そうとすると、松夫爺さんがポツリと呟いた。

「悪いが里子さん、ワシが引っ張って置くから、その定規でサイズを測ってもらえんか……」

 そんな松夫爺さんの言葉に、僕と若奥さんの顔が同時に真っ赤になった。
 若奥さんは定規を手にしたまま「……でも……」っと戸惑っている。
「早く……また萎んでしまう……」
 松夫爺さんはそう若奥さんを焦らせた。すると若奥さんは、モジモジと真っ赤な顔をしながら「では……」と呟き、顔を背けたまま僕のチンポに定規を伸ばして来たのだった。

「いやいや、それではいかん。もっと根元から測りなさい」

 松夫爺さんが厳しい口調でそう言うと、「は、はい」と慌てた若奥さんは、そこで初めて僕のチンポを目にした。
 それを目にした瞬間、若奥さんはギョッとした。恥ずかしそうに顔を真っ赤にさせ、モジモジしながら僕の下半身にすり寄って来た。
 畳に両膝を付いたままチンポを突き出す僕の真正面で、若奥さんは四つん這いになった。そして僕の陰毛の中に定規を押し付けながら「こ、こうですか?」と声を震わせた。
「いや、もっと奥までグッと入れて」
 松夫爺さんがチンポをシコシコとシゴきながらそう言った。若奥さんは、すぐ目の前でシコシコと上下に揺れるチンポを気にしながら、更に深く定規を押し付けた。
 そんな若奥さんの定規を摘む親指は、僕の肉棒に触れていた。僕はそんな若奥さんの指の感触を必死で感じながら、ダランと開く丸首シャツの襟元から覗く真っ白な乳肉を見つめていた。
「……何センチだね?」
 松夫爺さんは更にシコシコの速度を速めながら聞いた。
「……えっと……」
 そう定規を覗き込む若奥さんは近眼だった。
 若奥さんは必死に目を凝らしていた。定規の先、即ち僕のピンクの亀頭に顔を近づけながら定規の数字を読み取ろうとしている。
「えっと……十四センチ……六……いえ、七ミリかなぁ……」
 若奥さんがそう呟いた瞬間、若奥さんの生温かい息が、シコシコとシゴかれる僕の亀頭を優しく包み込んだ。
(あっ!)
 その瞬間、精液がシュプッ! と、獰猛な音を立てて発射した。
「キャ!」
 若奥さんは慌てて顔を背けたが、しかし時既に遅く、僕の白い精液は若奥さんの丸首シャツの襟元に向けて発射され、若奥さんの白い乳房の谷間に迸っていた。
「す、す、すみません!」
 真っ青になった僕がそう叫んだ瞬間、同時に松夫爺さんが「よし。三分四秒。立派な早漏だ」と頷いた。
 そんな松夫爺さんは、精液にまみれた若奥さんを、何故か嬉しそうな目で見つめていたのだった。

(つづく)

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