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淫妄想1

2013/06/08 Sat 00:00

淫妄想1



 この一ヶ月、ミカは一日中部屋に籠りっぱなしだった。


 その地獄は突然訪れた。一ヶ月前の朝、教室に入るなり突然麻美に言われたのが地獄の始まりだった。

「ミカ、マジキモいしぃ」

 そんな麻美の声に、「え?」と驚きながら黒板の前で足を止めた。なぜかクラスのみんながミカを見つめてニヤニヤ笑っていた。「何が?」と首をかしげると、「ミカって、結構可愛いのに……」と、誰かが窓際で言った。「何のこと?」と窓際を見ると、そこにいたみんなが一斉に目を逸らした。昨日まであれだけ仲が良かった沙織さえも、ミカから目を逸らしてクスクスと笑っている。

「バスケ部の優子が見たんだってさ」

 その言葉に、「だから何を?」と首を傾げると、麻美がニヤニヤと笑いながら言った。

「昨日さぁ、駅裏の汚ったないアパートに行かなかった?」

 身に覚えのあるミカは背筋をゾッとさせた。恐る恐るみんなの顔を見回しながら、「行ったけど……」と小さく呟くと、すかさず麻美が「ほら、やっぱり本当だ!」と立ち上がり、なぜか妙に嬉しそうにケラケラと笑い出した。それに釣られて、クラス中がざわざわと騒めき始めた。クスクスと笑う子や、おもむろに顔を顰めながら嫌悪を露わにする子、そして好奇心に駆られた目でミカを見つめながら、「最後までヤラせちゃったの?」と聞いてくる子が続出した。

「ちょっ、ちょっと待ってよ、みんな何か勘違いしてない? 私はあのアパートの横の路地に自転車を止めてただけだよ?」

 焦ってそう言うと、ケラケラと笑っていた麻美がジロッとミカを睨み、「どうしてわざわざあんなとこに自転車止めんのよ」と、突っかかってきた。ミカはゆっくりと息を吸った。必死に精神を落ち着かせようとした。ここでみんなに疑われたら一気に穴の中に突き落とされ、残り少ない高校生活をイジメられっ子としてミジメに過ごさなければならなくなる。だからミカは、それだけは絶対に避けたいと思いながら慎重に口を開いた。

「昨日ね、駅裏のオガワ楽器にDVDを買いに行ったの。でもね、店の前に自転車がいっぱい並んでて止められなかったの。ほら、あそこの商店街って『見回り隊』とかいうおじさん達がいて、自転車がちょっとでも白線から出てたりするとすぐに撤去しちゃうじゃない、だからあのアパートの横の路地に自転車を止めたの。ただそれだけなんだけど……」

 すると麻美が、「でも優子が、はっきり見たって言ってたわよ」と、ミカに食ってかかってきた。どうやら、この言い出しっぺは麻美のようだった。だから麻美は、何としてもその優子が見たという出来事を事実にしなければならなかった。そうしないと、デタラメな情報をみんなに流したという罪で麻美がイジメられっ子の穴に突き落とされてしまうのだ。だから麻美は、例えそれが嘘だったとしても、強引にそれを事実にしようと必死になっているのだ。

 そんな麻美の立場も理解できた。しかし、ここで自分が疑われれば明日から地獄の日々が続く。だからミカも必死になった。麻美に向かって「優子が何を見たっていうの?」と少し声を荒げた。

「はぁ? あんた開き直ってんの?」

 そう眉を歪めながら麻美が前に出てきた。立ちすくむミカの前にドンっと立ち塞がると、キッとミカを睨みつけながら、わざとみんなに聞こえるような大きな声で言った。

「あんた、あのアパートに住んでる親父のチンポしゃぶってたんでしょ!」 

 再びクラス中がドッと沸き上がった。『親父』、『チンポ』、『しゃぶる』という言葉に触発された生徒たちが一斉にヤダァーと叫び出した。ミカは一気に崖っぷちに追いやられた。「違うわよ、そんな事してないわよ!」と必死に反論するが、しかしその声は、騒然とするクラスの喧騒にかき消され、誰にも届かなかった。

 こうなると、もはや何を言っても無駄だった。反論すればするだけ不利になった。これがこのクラスだった。いや、この学校そのものがそうだった。一度、その穴に突き落とされたら終わりだった。卒業するまでその穴から這い出ることはできず、我慢するか、退学するかの選択しかなかった。

 それがこの学校の現実だった。



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 空っぽの頭のまま闇に潜っていた。
 風の匂いも、陽の眩しさも、すっかり忘れてしまっていた。
 引き籠りの一日はうんざりするほどに長かった。
 楽しみといえば、母がパートの帰りに買ってきてくれるミスドを食べる事とオナニーする事だけだった。

 スマホは不登校になったと同時に親に取り上げられた。何も事情の知らない親は、ちゃんと学校に行くようになったら返してあげるからなどと言い、無残にもミカからスマホを取り上げてしまった。
 スマホを取り上げられてしまうと、いつもオナニー時に見ていたアダルト動画が見れなかった。しかし、それでもミカは日々のオナニーに満足していた。それは元々ミカに妄想癖があったからだった。

 ミカは幼い頃から、超人気アイドル歌手になったり、ハリウッドスターのお嫁さんになったりと妄想に耽る癖があった。一人黙々と妄想を繰り広げては、その妄想だけで幸せになれるという、人一倍妄想力の豊かな子供だった。
 だからミカは、次々と脳に湧いて出てくるその淫らな妄想だけで、充分にオナニーができたのだった。

 その日もミカは、家族が寝静まるのを見計らい、わざと深夜に風呂に入った。
 風呂から上がるなり冷蔵庫からトマトジュースとキュウリを二本取り出し、それを持って部屋に戻った。
 昨夜はナスだった。その前はバナナだった。今まで、スティック糊やヘアースプレーの缶など、あらゆる異物を挿入してきたが、やはりオナニーには、野菜&果物シリーズが最適だった。
 ただし、野菜と言っても大根だけはNGだった。
 以前、冷蔵庫の中にナスやキュウリが見当たらなかったため、仕方なく大根を部屋に持ち込んだ事があった。
 大根は、ナスやキュウリに比べると恐ろしくデカかったが、それでもその先を膣にあてがいながらグニュグニュさせていると、それなりの快感が得る事ができた。
 ミカは、そのあまりの巨大さから黒人を妄想していた。今までにない異様な興奮に包まれ、不意に、膣一杯にこの大根を挿入してみたいという危険な衝動に駆られた。
 妄想の中の黒人に、「やめて、そんなの入らない、無理よ」と、眉を顰めて悲願すると、黒人はニヤニヤと笑うばかりで一向にそれをやめようとはしなかった。「ダイジョウブ、シンパイナイ」と優しく微笑みながら、真っ黒な巨大肉棒の先を膣にぐいぐいと押しつけてきた。
 そんな妄想と共に、大根の先がみるみる膣の中に沈んでいった。膣がパンパンに広がり、まるで便秘の時のような膨満感が下腹部に広がった。
 大根はほんの先っぽしか入っていなかったが、これ以上は無理、と限界を感じた。そう思った瞬間、脳の中でピリッと何かが破れる音がし、膣に強烈な痛みが走った。
 ゆっくりと顔を起こし、恐る恐るその結合部分を覗いてみた。膣と肛門の間に二センチほどの亀裂が走り、膣に突き刺さったままの大根の先は不気味なピンク色に染まっていたのだった。

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 それ以来、野菜はナスか人参かキュウリだけにしようと決めた。本当はゴーヤやトウモロコシなど色々と試してみたかったのだが、しかし、大根であれだけ痛い思いをしていたためその勇気はなかった。
 そんな野菜の中でもキュウリが一番お気に入りだった。
 形、サイズ、そしてあのゴツゴツとした肌触りは、淫乱なミカを激しく狂わせてくれた。
 部屋に戻るなり、さっそくミカはコタツのヒーターの網にキュウリをガムテープで貼り付けた。
 しばらくそうしていれば、コタツの電熱によってキュウリは人肌に温まってくれるのだ。
 その二時間の間、ミカはベッドに潜り込みながら悶々と妄想を繰り広げた。
 部屋の電気は全て消していた。コタツ布団の隙間から漏れる赤い光が白い壁にぼんやりと反射し、部屋には独特な卑猥感が漂っていた。

 妄想は、いつものように二階の窓から家を抜け出す所から始まった。それは現状でも常に思っていたことだったが、しかし、実際には二階の窓から抜け出す勇気などなく、いつも妄想だけで終わっていた。
 冷たいトタン屋根が、ギシッ、ギシッ、と軋んだ。その音にいちいち肝を冷やしながら屋根の端まで行くと、そこに腹ばいになり、雨樋にしがみつきながら屋根の下に足をブラブラさせた。爪先で門塀を探り、その四角い門柱の上に降り立った。そこから玄関脇の芝生の上に飛び降りた。息を殺しながら門扉を開け、忍者のようにそこをすり抜けると、素早く静まり返った住宅の闇に紛れ込んだ。

 家を抜け出すのは、いつもの妄想のオープニングだった。ここからは毎回違った妄想が始まるのだが、しかし、その日のミカは郵便局の三叉路でどっちに進もうか悩んでいた。
 右に行けば松原公園だった。その公園には昨夜の妄想でも行っていた。公園の薄汚い公衆便所で、大勢の変態男たちに輪姦されたのだ。

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 そんな昨夜の妄想はとても刺激的だった。全裸で四つん這いになり、ナスを背後から膣にズボズボとピストンさせながら三回もイッてしまった。
 だからミカは悩んだ。また今夜もあの公園の続きを妄想しようかどうしようか、その妄想の三叉路で迷っていた。
 しかし、悩みに悩んだ結果、ミカは公園と反対方向の左の道路に向かった。
 生理が近いせいか、今夜はもっと猟奇的な刺激が欲しい気分だったのだ。

 三叉路を左に曲がってしばらく行くと、頭上を走る環状線の巨大なコンクリート柱が見えてきた。その環状線の高架下には澱んだドブ川が流れており、その川べりにある雑木林の中には、常に四、五人のホームレスがドブネズミのように蹲っていた。
 そこに近づくにつれ、例のニオイが妄想の中に蘇ってきた。

 そのニオイは幼い頃からずっと嗅がされ続けてきた異臭だった。登下校は必ずそこの土手を通らなければならず、その周囲に住んでいる子供たちは、いつも強制的にそのニオイを嗅がされなければならなかった。
 そのニオイが濃厚になってくると共に、雑木林の中に並んだ段ボールと大量のアルミ缶が浮かんできた。皮膚病の雑種犬が吠えまくり、赤錆だらけのリヤカーが風でカタカタと揺れ、そして、あの雑木林の中からジッとこちらを見ている無数の目が鮮明に浮かび上がってきた。
 ベッドに横たわるミカは、目を閉じたままTシャツを脱ぎ始めた。瞼の裏の闇に浮かぶその無数の目に見つめられながら、ミカはベッドの中で全裸になったのだった。

 妄想の中の土手は、現実の土手とは違って随分と高かった。現実の土手は十歩も下れば川べりに降りれたが、しかし妄想の土手はなぜかビルの三階ほどもあった。
 そんな土手を、妄想の中のミカは恐る恐る降り始めた。雑木林に潜む無数の目が、一斉にミカの制服のミニスカートの中を覗き込み、現実のミカは、(見ないでください……)と必死に呟きながらドキドキしていた。
 川べりに降り立つと、すぐ足元に洗濯洗剤『アタック』のボトル容器が転がっていた。濡れて乾いて日に焼けた成人雑誌も、卑猥なページを開いたままパリパリに萎れていた。
 すぐ目の前に雑木林が迫っていた。背丈ほどあるススキがびっしりと生え繁るそれは、まるでシャイニングの映画に出てきた巨大迷路のようだった。
 ススキの葉が、ミニスカートの生足にチクチクと突き刺さってきた。それを手で払いながら、妄想の中のミカはどんどん雑木林の中へと進んで行った。
 しばらく行くと、突然ぽっかりと開けた小さな広場が現れた。そこには、ハンドルの曲がった自転車や泥だらけの洗濯機などが大量に放置され、その真ん中には、ベコベコに凹んだ『不法投棄禁止』というトタン看板が月明かりに照らされていた。
 その光景が頭に浮かぶと、あの例のニオイが更に強烈に匂ってきた。そのニオイは現実のミカの胸をムラムラと掻き立てた。そして三年前のあの日の出来事を鮮明に蘇らせたのだった。

 それは、ミカがまだ中三の頃の出来事だった。
 下校中、いつものようにその土手を歩いていると、ふと土手の真ん中にホームレスらしき男が蹲っているのが見えた。
 ミカはブラブラと土手の上を歩きながら、何気にその男を見ていた。そして、その男の真上を通り過ぎようとした時、卑猥に黒光りした肉棒がミカの目に飛び込んできたのだった。

 思わずミカはその場にしゃがみ込んだ。そしてそのまま息を殺し、男の様子を伺った。
 雑草が生え繁る土手の坂道に胡座をかいていた男の前には、破廉恥なグラビアページが開かれた成人雑誌がずらりと並べられていた。男は目玉をギロギロと動かしながらそれを順番に眺め、股間からヌッと突き出す真っ黒な肉棒をシコシコとしごいていた。
 他人のオナニーを見るのは初めてだった。顔射される際に、男が自分で自分のそれを手淫するシーンは何度も見たことがあったが、しかし、一人でコソコソと手淫するというオナニーは今までに見たことがなかった。
 たちまちミカは激しい好奇心に駆られた。この後、どうペニスが射精し、男がどう悶えるのか興味が湧いた。
 土手の上でジッと息を殺しながら男を見つめていた。夕焼けに染まる土手には人気はなく、カラスの鳴き声だけが響いていた。
 もっと近くで見てみたいと思った。危険だと思いながらも、しゃがんだまま土手の端へと移動した。
 すると、その気配を感じたのか、いきなり男がクルッと後ろに振り返った。
 頭上の環状線でパパパパパーンっと派手なクラクションが鳴り響いた。その中を大型トラックがガァァァァァァァァァと走り去り、延々と続いていたカラスの鳴き声を一瞬にして搔き消した。

 男は身動きせぬまま黙ってミカを見つめていた。ミカも、恐怖のあまりに身動きできなくなり、しゃがんだまま男をじっと見つめていた。
 トラックの爆音がフェードアウトすると、再びカラスの鳴き声が辺りに響き渡った。そんなカラスの鳴き声と共に男の右手が動き出し、何事もなかったかのように再び手淫を始めた。
 しかし男のその目は、もはや成人雑誌のグラビアには向いていなかった。胡座をかいたまま体ごと後ろに向き、真正面からミカを見つめながらその黒々とした肉棒を上下させていた。
 ミカは、まるで蛇に睨まれたカエルのように固まり、立ち上がれなくなっていた。しゃがんだ膝がガクガクと震え、強烈な喉の渇きを感じたが、そこに唾を飲み込む事さえ怖くてできなくなっていた。

 しばらくの間、ジッと男と見つめ合っていた。男の視線は時折乱れ、その度に男は大きく息を吸った。
 そんな男の視線が、しゃがんだ制服のスカートの中に向いている事に気づいた。
 瞬時にミカの背筋に冷たいものが走ったが、しかし、不思議なことにミカはそこを隠そうとはしなかった。
 そこを見られていると思うと、その感覚が変わってきたのだ。息もできなかったほどの恐怖は次第に薄れ、それがじわりじわりとエロスに変わってきたのだ。
 ミカは男の目をジッと見つめながら股を少しだけ弛めた。
 ピタリとくっついていた太ももに隙間ができ、そこに風がすり抜けた。
 風は膝から入って太ももをすり抜け、しゃがんだ股間の裏を優しく撫でた。風に刺激された淫部がジクジクと疼き、そこで初めてミカは、自分の下着が濡れていることに気づいた。
 そんな緩んだ股の隙間を目にした男は、突然目玉をカッと開らいた。一瞬男は、ミカに向かって何か言おうとしたが、しかし、ミカの股が更に開き始めると、男は慌てて言葉を飲み込み、まるで自販機の下の小銭を拾うかのように、土手の雑草に右頬を押し付けながら必死にそこを覗き込んだ。
 そんな男の卑しい姿に、ミカは激しい興奮を覚えた。男の視線に淫部を愛撫されているような感覚に陥り、堪らなくなったミカはクロッチに指を這わせた。そしてクロッチの両端を摘み、それをヌルヌルに濡れたワレメの中に食い込ませると、股をM字に大きく開いたのだった。

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 男は「おおお……」と身を乗り出した。そしてそのまま土手の斜面に横たわると、仰向けになりながらミカの股間を逆さに眺め、天に突き出した太い肉棒を根元までシコシコとシゴキまくった。
 クロッチは既にグショグショに濡れていた。そこにヌルヌルと指を滑らせ、その中にコリコリとしたクリトリスを捕らえると、アキレス腱から太ももにかけてジクジクとした快感が走った。
 剥き出されたその太い肉棒を喉奥まで銜え込みたい衝動に駆られた。脳がぐるぐると回るくらい興奮していたミカは、本気でそれを実行したいと思い、ゆっくりとその場に立ち上がろうとした。
 しかし男は、そのままミカが立ち去ってしまうと勘違いしたのか、いきなりその手の動きを激しくさせた。そして、あっという間に精液を噴射すると、すっかり暗くなった闇の中に一筋の白い閃光を放ったのだった。

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 その場所は、三年経った今でも、そこを通る度に陰部をムズムズと疼かせた。だからその場所は、オナニー時の妄想には欠かせない場所だった。
 他にも、妄想のシチュエーションでは、深夜の公園やポルノ映画館、荒れ果てた廃墟や汚れた公衆便所など色々あったが、しかしあの時の衝撃が未だ鮮明に残っていたミカは、特に欲情が激しい時や生理前のムラムラした時などには、無意識のうちにあの例のニオイが漂うその場所を選んでしまうのだった。

 そんな不潔な場所を妄想しながら、ミカはベッドの中で、ポッコリと膨らんだ恥骨に指を這わせた。そのジリジリとした陰毛の奥に指を進ませながらやんわりと股を弛めると、その指先はツルンっと穴の中に滑り込んだ。
 既にそこは充分に潤っていた。やはりあのニオイが漂う場所の妄想は、ミカにとって特別なネタなのかも知れない。
 ベッドからスルリと抜け出し、コタツの脇にしゃがんだ。ソッとコタツ布団を持ち上げると、そこから溢れ出る赤外線の明かりが下半身を照らし、濡れ輝いたグロテスクな局部をより卑猥に浮かび上がらせた。
 中を覗き込むと、コタツのヒーターの網に二本のキュウリが張り付いていた。コタツに潜り込み、爪でガムテープをカリカリと剥がした。
 キュウリは、いい塩梅に人肌に温まっていた。そのままベッドに潜り込むと、そのゴリゴリした表面をいやらしく指で摩りながら、再び、あのニオイが漂う場所を妄想し始めたのだった。

 ミカは不法投棄のゴミの中へと進んで行った。
 猫ほどある巨大なネズミが、ブラウン管の割れた箱型テレビの裏に身を潜めながらミカの足音にジッと耳を傾けていた。
 突然の侵入者に、蛇なのか蛙なのかわからない生き物がススキの中をバサバサと這い回ると、タイヤの無い軽トラの荷台で一塊になっていたカラスの群れが、真っ黒な頭を一斉にキョロキョロと動かし始めた。
 そんな不快生物たちの中に、ひときわ目玉をギラギラと輝かしている危険な生き物がいた。
 その生物はひときわ異臭を放ち、暗い音のない世界に身を潜めていた。
 もはや彼らは人間ではなかった。望まれる人間になるべくして育ちながらも、自ら世を捨て、自ら闇に身を投じ、自らゴミと異臭にまみれては、ただただひたすら死を待ちわびていた。
 そんな生物たちは、あらゆる粗大ゴミの裏に身を潜めていた。じっと息を殺しながら、古タイヤをよじ登るミカをギラギラした目で見つめていた。
 大きなトラックのタイヤは三段積み重ねられていた。その上に腰掛け、タイヤの縁に両足を乗せながら体育座りをすると、股の間にぽっかりと開いたタイヤの円が見えた。
 そのタイヤの中には、ミイラのように痩せこけた老人が潜り込んでいた。
 まるで奈落の底のような真っ暗な穴だった。そこに潜り込んでいた老人は、頭上でM字に股を開いているミカを見上げるなりボロボロの前歯をニッと剥き出して笑うと、その皺だらけの首を亀のようにヌッと突き出した。
 老人はミカの股間に顔を近づけ、パンティーの上から陰部をクンクンと嗅ぎまわった。老人の髪から古い油のような頭皮の匂いが漂い、そのニオイにムラムラと欲情した。ミカは自らパンティーのクロッチをズラすと、老人の顔に向けて陰部を剥き出したのだった。

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 老人はニヤニヤと笑いながら、前歯がボロボロになった口内からゆっくりと舌を突き出した。老人の生温かい舌が敏感な割れ目をべろりと滑ると、そこに溜まっていた粘汁がペチャっといやらしい音を立てた。
 上下に動く老人の舌を妄想しながら、人差し指を割れ目に滑らせた。生温かい粘膜の中からコリッと硬い陰核を見つけ出し、それを指腹でヌルヌルと転がしてやると、ベッドに横たわるミカの腰が、まるで釣り上げられた魚のようにピクンっと飛び跳ねた。
 同時に妄想の中でも、タイヤの上で股を大きく開きながら、腰をヒクヒクと痙攣させていた。老人の唇は股間に吸い付き、その舌は淫穴の中をグチョグチョと捏ねくり回していた。

「ああぁ」と髪を振り乱しながら顔を上げると、いつの間にか、菜っ葉色の作業ズボンを履いた労務者風の男がすぐ横に立っていた。
 新たな妄想男の出現だった。
 男はニヤニヤと笑いながらミカの髪を鷲掴みにすると、もう片方の手に握っていた真っ黒な肉棒へとミカの顔を引き寄せた。
 その黒い物体は仮性包茎だったらしく、痛々しく剥き出された亀頭からは例のニオイがプンプンと漂っていた。そんな亀頭を、唇にグイグイと押し付けられるのを妄想しながらクリトリスを弄る指の動きを早めると、思わず唇から卑猥な声が漏れ、慌ててミカは息を飲んだ。

 すぐ階下には両親が寝ていた。隣の部屋にも弟がいた。今の声が聞こえてしまったかも知れないと焦ったが、しかし、もはやミカの指は止まらなかった。
 必死に声を押し殺しながら、枕元に置いてあったキュウリを手探りした。そして声が漏れないようにそのキュウリを慌てて口に咥えると、同時に妄想の中のミカも、悪臭漂う菜っ葉ズボンの男のペニスを口に含んだのだった。

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 そんな妄想を繰り広げながら、ミカはキュウリを咥えたまま顔を前後に動かした。
 静まり返った部屋には、プチュ、プチュ、という唾液音と、鼻から漏れる、んふっ、んふっ、という荒い息が響いていた。
 クリトリスをヌルヌルと転がし、太ももをスリスリと擦り合わせながら、この状況だとキュウリを挿入した時に大きな声が出てしまうと思った。
 ミカは、急遽ベッドを抜け出し、コタツの中に潜り込んだ。
 真っ赤に染まったその中は、雪国の夜のようにシンっと静まり返っていた。この分厚い布団で閉鎖されたコタツの中なら、きっと音楽室のように遮音してくれるだろうと思ったミカは、頭だけコタツの中に潜り込み、尻だけ突き出した。

 静寂に包まれたコタツの中で、ミカは激しくキュウリをしゃぶった。
 もう一本のキュウリを、四つん這いの尻に回した。プルンっと突き出した尻の谷間にキュウリ突きつけ、その先でビロビロの小陰唇をベロリと捲った。
 剥き出したワレメにキュウリの先をヌルヌルと滑らせた。その硬い感触を膣口に感じながらもう一本のキュウリをしゃぶり、密閉されたコタツの中に「んぐ……んぐ……」と喉を鳴らした。

 キュウリの先っぽが濡れた穴の中をヌポヌポと出たり入ったりしていた。表面にポツポツと飛び出ていたヘタが膣肉を引っ掻き、まるで痒い背中を孫の手で掻いたような心地良さに包まれたのだった。

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(つづく)

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