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シャム猫ママ1

2010/07/30 Fri 10:53

シャム猫ママ1


 


              1


ドアを開けると、いきなり堀内孝雄の「ガキの頃のように」が飛び出して来た。
マイクを握っているのは幼なじみの田崎だ。
相変わらず下手だった。

入口に立っている僕に気がついたママは、大音量のカラオケの中、まるで無声映画のように「いらっしゃい」と真っ赤な唇を動かすと、ゆっくりとカウンターに座った僕を見てニッコリと微笑んだのだった。





「えっ!おまえあの店行って来たの?」
田崎がアタリメをクチャクチャと噛みながら僕の顔を覗き込んだ。
そう目を輝かせる田崎は、まさしくガキの頃のような顔をしていた。

「ああ。ちょっと冷やかし気分で行ってみたんだけどね、でも凄く込んでてさ、1時間待ちとか言われたからそのまま帰って来たよ」
「じゃあコレはやってねぇんけ?」
田崎は軽く握った拳を上下に動かした。
「だから帰って来たって言ってるじゃん」
「ちっ、つまんねぇなぁ・・・」
田崎はそう舌打ちしながら新しいアタリメを口に放り込んだ。

「ねぇ、何の話し?・・・」
ママが僕のボトルをカウンターの上に置きながら、意味ありげに笑った。
「こいつさぁ、この間、駅裏にできたっつう例の店に行って来たんだって」
得意気にそう話す田崎に、ママは小さな顔を斜めに向けながら「例の店?」と不思議そうに聞いた。
「ほら、さっきの客が言ってたじゃん、コレしてくれるっつう店・・・」
田崎はニヤニヤ笑いながらまたしても軽く握った拳を上下に振った。
「あぁぁ・・・」
パッと目を開いたママは、そのまま僕を見た。
「どうだった?」
ママのいやらしい唇から、真っ白な歯が溢れた。

「いえ、客が一杯で入れませんでした」
僕が少し照れながらそう答えると、アタリメをクチャクチャ言わせる田崎が「とかいいながら、ちゃっかりヌイてもらったんじゃねぇの?」と下品な笑いを店内に響かせた。

そんな田崎のポケットから、いきなり北島三郎の「まつり」が鳴り出した。
「っせぇなぁ・・・・」
田崎はカウンターからひっくり返りそうになりながらポケットに手を突っ込むと、アタリメを銜えたまま携帯を取り出した。
「これで4度目。奥さん、相当怒ってるみたいよ」
ママがニヤリと笑いながら僕にそう言うと、田崎が「っせぇんだよ!今帰るって言ってんだろ!」と携帯の新妻に向かって怒鳴ったのだった。


この町は、人口10万人足らずのちっぽけな町。
そんな田舎の小さな町の小さなスナック。
ママ1人で切り盛りしているそのスナックは、いつも同じ顔ぶれの客ばかりが安酒をグダグダと飲んでいるだけの、そんな場末のスナックだった。

「今夜はすっごく暇・・・もう10時を過ぎてるってのに、まだ3人しかお客さん来てないのよ・・・」
ママは唇を尖らせながら、僕のグラスの氷をカランコロンと掻き混ぜた。
田崎が帰った後の店内は、まるで閉店したかのように静かだった。

客は少ないが、ママはどことなく米倉涼子に雰囲気が似ているとびっきりの美人だ。
ママがこの町で店を出したのは、僕が名古屋の大学を卒業後にこの町に帰って来た年の次の年だったから、今から丁度2年前。
この店ができた当初は、「元銀座のホステスの美人ママの店」っという評判が、この狭い町を駆け巡り、毎晩のように満席状態の大繁盛だったのだが、しかし、どこからともなく「ボッタクリの店」や「ヤクザの女」などという悪い噂が流れ始め、1年ほど前から閑古鳥が鳴き始めた。
田舎で悪い噂が一度流れると、修復するのはまず不可能だ。

そんなママは、仙台出身の34歳バツイチ。
正直言ってこれほどの美人がこんな田舎町で小さなスナックを経営しているというのは、やはりどこか不自然だった。
その理由を常連の僕達がママに問い質すと、いつもママは「色々あるのよ」と優しい目で微笑み、質問をはぐらかせてしまうのだった。


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「どうしてそんな店にわざわざ行くの?・・・カズオ君ならそんな店に行かなくてもモテるでしょ・・・」
ママは唇の端から真っ白なタバコの煙をスっと吐きながら、僕が、例の「手こき」の店に行った事を不思議そうに聞いた。

新妻に離婚話を持ち掛けられた田崎が慌てて店を出て行き、客は僕一人だ。

「いえ、全然モテませんよ・・・っていうか、この町には若い女がいませんし・・・」
わざわざそんな事をママに話した田崎を苦々しく思いながらも、僕は恥ずかしそうにそう答えた。
「あら、カズオ君、若い女の子が好きなんだ」
ママはニヤニヤしながら、まだ2口しか吸っていない長いタバコを灰皿で揉み消した。
「いえ、若い子ってわけじゃないんですけど・・・」
「そのお店って綺麗な子いるの?」
ママは、まるで好奇心旺盛な女子高生のような目で僕を覗き込んだ。
「・・・本当かどうかわかりませんけど・・・エリって子が沢尻エリカにソックリだって松田が言ってました・・・」
「あっ、松田君もその店行ったんだ・・・どうりで最近、全然店に来てくれないと思ってたら、そんな所で浮気してたのね・・・」
ママは冗談っぽく怒ったフリをした。
その仕草は、34歳のおばさんとは思えない、とっても可愛い仕草だった。

11時を過ぎていた。
閉店まであと1時間もない。
結局、客は僕1人だった。
この後も、きっと誰も来ないだろう。

しかし、そんな事も気にせず、ママは何やら嬉しそうにニヤニヤしながらカウンター越しに僕の顔を覗いた。
「ねぇねぇ、その店って、どんな事してくれる店なの?」
ママはそう言いながら意地悪そうに笑った。
「ナニって・・・その・・・アレじゃないですか?」
僕は照れくさそうに笊の上に盛られた柿の種を無造作に口に運んだ。
「アレって?」
ママは小さな顔を傾けながら不思議そうに唇を窄めた。
「アレってのは・・・つまり・・・シコシコっと・・・」
僕はそう答えながら、ちょっと欲情した。
ママと2人っきりでこんなエロい話をしたのは初めてなのだ。

「シコシコ?・・・手で?」
「・・・まぁ・・・はい・・・」
「口は?」
「・・・口は・・・禁止だと松田が言ってました・・・」
「手でシコシコしてもらっていくら払うの?」
「・・・・・・」
僕は顔を真っ赤にさせながらカウンターのテーブルを見つめていた。
ママが口にする「シコシコ」という言葉が僕の下半身をズン!と重くさせる。
僕は元々凄い小心者だ。こんな話しをこんな美人と2人っきりで話すなんて、恥ずかしすぎて苦痛を感じるほどなのだ。

「高いの?」
ママは更に首を斜めに傾げながら、俯く僕の顔を覗き込んだ。
俯いたままチラッとママに目を向けると、顔を下げているママの胸元が微かに開き、その中でプニュっと膨らんでいる白い谷間が少しだけ見えた。

「・・・確か・・・自分でやれば5千円・・・女の子にやってもらうと8千円・・・だったと思います・・・」
僕はポツリポツリとそう答えながら、水滴が垂れるグラスをゆっくりと口に運んだ。
「自分?・・・自分でやるって、要するにオナニーするって事?」
ママの口から「オナニー」という単語が出るとは思わなかった僕は、口に含んだ水割りをおもわず噴き出しそうになった。

「オナニーならわざわざそんな所でお金払わなくたって自分の部屋ですればいいじゃない」
ママはびっくりしながらそう言った。
「・・・まぁ、そーなんですけどね・・・」
「あっ、わかった!アレでしょ、その女の子達が胸とか出してHなポーズとかしてくれるんだ!そうでしょ!」
「・・・いえ、女の子達は、一切服を脱がないらしいです・・・」
「脱がないの?・・・じゃあスカートの中覗いたりするの?」
「・・・いえ・・・それも禁止だと、松田が言ってました・・・」

僕がそう答えると、ママはまるでクイズ番組を見ているように、腕を組みながら「う~ん・・・」と首を傾げた。
「・・・わかんない・・・自分でオナニーするのにどうしてお金を払うんだろう・・・わかんない・・・」
ママは不思議そうに僕の顔を見つめる。
「・・・ようするに・・・女の子にソレを見て貰うのが・・・いいんじゃないですかねぇ・・・」
僕は「オナニー」という言葉が言い出せず、あえて「ソレ」と言った。
「5千円も払って?」
ママは大きな目を更に大きくさせて驚いた。
「まぁ・・・そんな趣味の人もいるんじゃないですかね・・・」
僕は、あたかも自分にはその趣味はありませんからと言った感じで、人事のようにそう答えた。

カウンターのママが、それでも納得いかない感じで首を傾げていると、ふいに入口のドアが開いた。
「おつかれさ~ん」
60近くのおばさんが、蝋人形のような厚化粧の顔を入口からヒョイと覗かせた。
「あら、もう閉めるんですか?」
ママはカウンターからそのおばさんに笑顔を向けた。
「もう無理。今夜は坊主よ坊主。もうアッタマ来ちゃうわ」
おばさんは吐き捨てるようにそう言うと、「それじゃあお先に」と勝手にドアを閉めた。

「・・・あれ、誰ですか?」
僕はドアから顔を戻すと、疾風のように現れて疾風のように去って行ったそのおばさんの事をママに聞いた。
「お隣りの『フラワー』ってスナックのママ。・・・やっぱりどこも不景気みたいね・・」
ママはそう言いながら、淋しそうにグラスの水滴をオシボリで拭った。
「坊主ってなんです?」
「坊主ってのは、お客さんが1人も来なかって事」
ママはそう答えながら「クスッ」と笑うと、不意に、「ねぇ、私も頂いていい?」と僕の顔を甘えるように見つめた。
酒嫌いで評判のママがそんな事を言うのは初めてだった。
急激の僕の胸がドキドキし始めた。
僕は、客が1人も来ない事をなぜ「坊主」というのかを聞きそびれたまま、慌てて「どうぞ」と答えたのだった。


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ママは慣れた手つきで瞬く間に水割りを作った。
そして氷をカロンと鳴らしながらグラスを手にすると、「頂きます」と微笑みながら僕のグラスにグラスを当てた。

「ママってお酒飲めるんですね」
僕は乾杯後のグラスを一口飲んだ後、カウンターの向こうのママにそう聞いた。
「もちろん。私だってこう見えてもスナックの経営者なのよ。酒の飲めないスナックのママなんて、ベジタリアンのお肉屋さんみたいでおかしいじゃない」
ママはそう言っては可笑しそうに笑った。
ママの真っ赤な唇の中に、綺麗に整った真っ白な歯並びが輝いていた。

「でも、いつも僕達が勧めても飲んでくれないじゃないですか」
「だって、いつもカズオ君達が来るのって早い時間帯じゃない。早い時間から酔っぱらっちゃったら商売にならないもんね」
「じゃあ今夜は酔っぱらってもいいんですか?」
僕は嬉しそうにそう聞いた。
「うん。もう閉店だから、酔っぱらっても全然平気。カズオ君、付き合ってくれる?」
ママは意味ありげにニヤニヤと微笑みながら僕の顔を見つめた。
「もちろん。喜んでお付合いさせてもらいます!」
僕は今すぐにでも松田や田崎に電話して自慢してやりたいくらいに嬉しかった。
「わあ嬉しい。じゃあさ、アッチのボックス行こ、ねっ」
ママが自分のグラスを持ちながら奥のボックスを指差した。

この小さなスナックでは唯一のボックス席だった。
僕とママは、それぞれグラスや柿の種やアタリメを手にし、その奥のボックスへと移動を始めた。
天井のスピーカーからは、最近やけに人気のある小学生の演歌歌手が、必死になってコブシを回していた。
程よいクッションのソファーに腰を下ろす僕。カウンターから出て来たママのそのミニスカートから伸びる細い足に、僕は密かに何かを期待し始めていたのだった。


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L字型のボックスに、僕とママは並んで座った。
いつもならL字ボックスの正面に置いてある「補助席」と呼ばれる四角いソファーに座るママだが、ママはいきなり「今日はこっちに座ってもイイ?」と甘えるように僕に聞き、僕が真っ赤な顔をして戸惑っていると、ママは「クスッ」と笑いながらスレンダーなお尻をチョコンと僕の隣に座らせたのだった。

どのくらい時間が経ったろうか。僕とママは、どうでもいい雑談を肴にグイグイとグラスを空けていた。
ママは少し酔っているのか、いつものあのキラリと光る目力がすっかりと消え、今にも寝てしまうのではないと思うくらいフワフワした目をしていた。

「結局今夜もお客さんは三人だけ・・・もう、やんなっちゅう・・・」
ママはそう言いながら、投げ遣りにソファーに凭れ掛かるとゆっくりと足を組み直した。
ミニスカートから溢れる白い脚と、大きく開いた胸元から見える白い谷間、どちらを見ようかと慌てた僕は、結局どちらも見れずじまいだった。

カウンター越しではあまり気付かなかったが、ママの黒い上着は、近くで見るとびっくりするくらいに胸元が開いていた。
ちょっと背伸びをして覗き込めば、きっとオッパイが丸見えになるだろう。
僕は、そんなママの胸元をチラチラと気にしながら、チビチビとウィスキーを舐めた。

「ねぇ、なんか唄ってもイイ?」
不意にママがそう言いながら僕のジーンズの太ももに手をやった。
「あぁ、はい。是非、唄って下さい・・・」
僕はママの手の温もりを感じながら、テーブルの上に置いてあったマイクをママに手渡した。
「2の156番。ねぇ、カズオ君、入れて来てぇ」
ママはそう言いながらカウンターの中を指差した。
僕は、少し酔っぱらったママの「入れて来てぇ」という声に妙に興奮しながら、カウンターの中へ潜り込んだのだった。

カラオケ機の操作は、近所のカラオケボックスと同じだった。
カウンターの中の僕は、2と156の番号を押し、そしてスタートのボタンを押した。
少し間を置いて、ジャーンと伴奏が鳴り出した。
曲はいつもの「時の流れに身をまかせ」だった。

ママの歌声を聴きながら、僕はカウンターから店内を見回した。
いつも僕達が見ている光景とはまったく違う光景がそこから見えた。
そんな僕を見て、マイクを握るママがニコニコ笑っている。
曲のサビに来て、僕を指差しながら「マスターみたい!」とマイクで叫んだママは、かなり酔いが回っているように見えた。

カウンターを出て、再びボックスに戻った。
そして、ソファーに腰を下ろそうと、ふとカラオケを歌うママを見下ろした瞬間、いきなりママのオッパイが僕の目に飛び込んで来た。

(嘘だろ?)
僕は中腰の姿勢のまま心でそう呟いた。
そして、ママに気付かれないよう、もう一度立ち上がると、ママの胸元を上から覗き込んだ。

おっぱいが丸見えだった。いや、おっぱいだけでなく乳首までしっかりと見て取れる。
凄い。とっても白くて柔らかそうなオッパイだ。どうしよう、凄すぎる。

僕はママが唄っている間、ソファーを立ったり座ったりと繰り返した。
三回ほどそれを繰り返していたら、ジーンズの中のペニスが痛いくらいに勃起し始めた。
今の僕はもの凄く溜っていた。
先月駅裏にオープンした「手こきパブ・千とズリ夫の汁飛ばし」という店に行く為に、僕は1週間オナ禁をしていたからだ。
僕はとたんにムラムラと欲情した。
ジーンズの中の勃起したペニスは位置が悪く、ポッキリと「くの字」に降り曲がっていた。
しかし、まさかジーンズの中に手を突っ込んで位置を正すわけにもいかない。欲情した僕はペニスを「くの字」に曲げたまま、何度も何度も立ったり座ったりを繰り返しながら、ママの胸元を覗き込んでいたのだった。

「さっきから何してんの?」
唄い終えたママは、マイクをテーブルに置きながら、僕の顔を見てニヤニヤと笑った。

「いえ・・・ト、トイレに行きたかったんですけど・・・ママが唄ってたから失礼かと思って・・・」
僕は膨れる股間を隠しながら、必死な嘘を付いた。
「・・・ホント?」
ママは意味ありげにニヤニヤと笑うと、僕に見せつけるかのように、静かに胸元を隠した。

バレていた・・・・
覗いていたのがバレていたのだ・・・・
僕は慌ててトイレに向かった。
恥ずかしい。小心者の僕にとっては、それは死を意味するくらい恥ずかしかった。

急いでトイレの鍵を閉めると、僕は勃起したペニスをジーンズから解放した。
とりあえずホッとした。
薄ピンクの亀頭は、溢れ出た我慢汁によってテカテカに輝いている。
(どうしよう・・・覗いてたのがバレてたよ・・・)
僕はトイレットペーパーで亀頭の我慢汁を拭いながら、天井を見上げて悩んだ。
ふと小さな窓が目に入り、いっその事、その窓から逃げ出してしまおうかとさえ考えていた。


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静かにトイレのドアを開け、ソッと店内に出た。
「遅いよカズオ君~」
いきなりボックスから、ミニスカートで足を組むママがニヤニヤと笑いながらそう叫んだ。
「あぁ・・・はい・・・すみません・・・」
僕は高座に上がる落語家のように腰を低く屈ませながらボックスへと向かった。

「トイレで何してたの?」
頬をほんのりと赤らめたママは、意地悪そうにそう言って笑った。
「何って・・・オシッコですよ・・・」
僕はモジモジとそう答えながら、ママが差し出すオシボリを受け取った。

「嘘。ホントはなんかHな事してたんでしょ?」
ママはそう言いながら、僕の太ももの上に手を置いた。
「いや、そんなぁ~・・・」と照れ笑いする僕の股間は、再びムクムクと熱くなって来た。

「だってぇ、せっかく駅裏のそのシコシコするお店に行ったのに、満員で入れなかったんでしょ?」
ママがロレツの曲がらない口調でそう言いながら、僕の顔を覗き込んでは首を傾げた。
またしてもママの胸元が開き、僕の目にムニュムニュの白い肉が飛び込んで来た。

「えぇ・・・まぁ、そうですけど・・・」
照れ笑いする僕の目玉はあっちに行ったりこっちに行ったりと、忙しく走り回る。

「ねぇ、どーしてそんな店に行きたいの?」
ママは僕の太ももに手を置いたまま、唇を窄めながらそう聞いた。
「どうしてって・・・やっぱり・・・気持ちイイからじゃないですかね・・・」
「だってセックスできるわけじゃないんでしょ?オナニーならウチでヤレばいいじゃない・・・」
「まぁ、そうですけど・・・」
「お金。もったいなくない?オナニーするの見て貰って5千円なんて・・・」
「・・・まぁ、そうですけど・・・でも、結局は満員で入れませんでしたから・・・ははは・・・」

スッとママの手が僕の太ももから消えた。ママは元の姿勢に座り直すと、グラスの水割りをグイッと飲み干した。そして空になったグラスをテーブルの上にコトンっと置くと、そのままメンソールのタバコを一本取り出して、妙に細長いその先にソッと火を付けた。
沈黙の中、僕はそんなママの仕草を横目で見ながら、ママは何か怒っているのだろうか?と、気が気でならなかった。

ママは真っ赤な口紅の唇を窄ませながら、スーッと蜘蛛の糸のような白くて細い煙を吐いた。
そしてチラッと僕を見た。
不意にママと目が合った僕は、一瞬ギクリとしながらも、そのままゆっくりと視線を落とした。

「ねぇ・・・・私が見てあげよっか?」

「えっ?」と慌てて僕が顔をあげると、ママは怪しい目を輝かせながらニヤニヤと笑っていたのであった。

(つづく)

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