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セックスレスな妻たち1

2011/02/18 Fri 11:16

    セックスレス1




               1


 いつものようにバスを降りると、平和が丘ニュータウンという大きな看板が私を迎えてくれました。
 走り去るバスの排気ガスをおもいきり吸い込みながら「何が平和なもんか」と、その皮肉な看板に大きな溜息を付きながら緩い坂道を歩き始めました。

 結婚して五年。この全然平和じゃない平和が丘ニュータウンにマイホームを買って二年。そしてリストラされて一年。
 まさか長年勤めた会社をリストラさせるとは思ってもいなかった私は、住宅ローンにがんじがらめに追われながらも、この平和が丘にマイホームを買った事を心の底から激しく後悔し、毎日毎日この忌々しい坂道を上っております。

 私くし、松田浩一、現在36才。
 人は皆、この落ちぶれた私に、「キミはまだまだ若い!これからだ!」などと勝手な事をほざきますが、しかし40を目の前にして健康枕のセールス販売員は肉体的にも精神的にも辛く、ましてやこの健康枕は実に怪しげな商品でして、こんな枕で何千年寝た所で肩こりが治るわけもなく、そんなインチキ枕を平気で訪問販売する私に「これから」などという慰めは腹痛にバファリンを飲むくらい無意味でして、今はただそんな慰めよりも、このインチキ枕を1つでいいから買ってくれよと、土下座してでもそう願うばかりなのでございます。

 そんな私の願いも空しく、結局、今日も枕はひとつも売れませんでした。
 そんな枕を両手に抱えながら坂を上りきりますと、今度は途方もなく長い階段が現れます。
 自宅に着くまでに、まさに山あり谷ありの険しい道のりを進まなければならないこの平和が丘ニュータウンのどこが平和なのかと、この地獄のような階段を見る度に思わされます。
 それでも私は修行像の如くその階段を上り始めますと、階段の頂上付近に見覚えのある後ろ姿を発見致しました。

 その後ろ姿はまさしく我が愛する妻でございました。
 私は階段の下から「舞子!」と妻の名前を叫びますと、妻は階段の途中でピタリと足を止め、クルッと振り向き私を見下ろしますと、その愛くるしい大きな目を優しく垂らしながら「おかえり!」と満面の笑顔で迎えてくれたのでした。
 私は一刻も早く妻のあのひまわりのようにフワフワとした元気に触れたいと、歩き疲れた腰に鞭打ちながら途方もなく続く階段をホイホイと走り始めました。
「あなたの好きなドーナツ買ってきたよ~」
 妻は嬉しそうにそう笑うと、左手に持ったミスドの袋を私に向けて振りました。
 私はハヒハヒいいながら階段を駆け上がります。
 パパの好きなドーナツ。
 そう、これですよこれ。
 たとえリストラされようと、たとえ枕が1つも売れずに住宅ローンに追われようとも、私にはこの愛する妻と大好きなミスドがあればそれでいいのです。
「待ってろよー今行くからなぁー」
 私がハヒハヒいいながら階段の手すりに捕まると、妻は「もう歳なんだから無理しないでぇ~」と、クスクス笑います。
 急に階段を駆け上がったせいか、ハヒハヒの私は遂にフラフラとなり、手すりに捕まったままその場にしゃがんでしまいました。
 階段の上からそんな私を見てケラケラと笑う妻を、汗だくになりながら「へへへへ」っと妻を見上げますると、私の目の前には、妻のミニスカートの中の白いパンティーが、まるで天使の羽のようにフワフワと舞っていたのでございました。

 妻、舞子28才。
 舞子は、以前私が勤めていた証券会社の受付嬢をしておりました。
 明るく天真爛漫な性格。そしてその激カワなロリータ顔に似合わずピチピチムチムチとしたスケベな体。インチキ枕売りの中年親父にはもったいないくらいの美妻でございます。
 舞子は、まだ子供を産んでないせいか子供のように無邪気な女でございまして、とにかく、やる事なす事カワイイの一言に尽きるその性格は、ボンヤリと眺めているだけでも飽きのこない女でございます。
 まして、アッチの具合も凄いの一言に尽きます。
 彼女のアソコは、まるでアソコの中に瀬戸内の天然真蛸が住み着いているのではないかと思うくらいの名器でして、その秘部に住み着く真蛸は私のペニスにグニョグニョと絡み付いては激しく吸い付き、そしてキュッキュッと絞めてはコリコリっと刺激し、たちまち私の精液を貪欲に飲み込んでしまうのです。彼女のアソコはそのくらい素晴らしい具合なのでございました。

「どうだった?売れた?」
 階段の上でしゃがんで私を待っていた妻は、ヘトヘトになりながら階段を上って来た私を見下ろし微笑みます。
「バカ、パンツが丸見えだって!」
 私は、しゃがんだ妻のミニスカートの中に見える、ムチムチの太ももに挟まれながら真っ白に輝いているパンティーを見つめ、慌てて辺りをキョロキョロと伺いながらそう言います。
「やだぁ、エッチぃ~」
 妻はクスクスと笑いながらスッと立ち上がりスカートの裾を押えました。
 私はそんな妻の悩殺的な姿を見せつけられながらも、家に帰ったらソッコーであのパンツの中を舐めまくってやるからな!と、異常に闘志を湧かしては残りの階段を這うように上ったのでございました。


               2


「性春開発倶楽部ぅ?・・・なにこれ?」
 風呂から上がった妻は、鏡台の前でパタパタと化粧水を頬にあてながら、チラッとそのチラシに目をやりました。
「うん。僕もなんだかわかんないんだけど、主任がここにセールスに行ってみるといいよって教えてくれたんだ・・・」
 私はテレビに映るダウンタウンの松本をボンヤリ見ながらそう答え、鏡の前に座る妻の張りのいい尻を優しく撫でます。
「こんな所で枕が売れるの?」
 妻は再び視線を鏡に映しながら頬にパタパタと音を立てて呟きます。
「・・・なんかねぇ、そこはマッサージする場所らしいんだけどね、そこの患者に枕をセールスしてみたらどうだって主任が言うんだよね・・・」
 私はそう言いながら妻の尻の谷間に人差し指をスポッと入れると、妻はそのゴムボールのような尻をクイッとズラし、無言で私の指を排除しました。
「・・・で、私にどうしろって言うの?・・・」
 妻は化粧水の瓶先をコットンにトントンと叩くと、ジワっと化粧水が染み込んだコットンを今度は額にパタパタさせながら、ちょっと不安な表情で私をチラッと見ました。
「主任が言うにはね、この『性春開発倶楽部』って所で会員になるのは夫婦一緒じゃないとダメらしいんだよね・・・だからさぁ、明日、舞子に付いて来て欲しいなぁって思ったんだよ・・・」
「うん・・・別にいいけどぉ・・・でも、なんか怪しくない?ここ・・・」
「そう思って色々と調べてみたんだけど、風俗とか怪しい詐欺とかではないみたいだったよ。なんか、夫婦生活を円満にする為の秘訣を教えてくれるとこらしいんだけどね・・・」
 私はそう答えながらも、その『性春開発倶楽部』が、まともな店ではないだろうと内心思っておりました。
 しかし、私の枕売りの成績は非常に悪く、今月に入ってから売った個数は2個でありまして、しかもその2個は、ひとつは実家の母親に押し売り同然に売り付け、そしてもうひとつは自分で自腹を切って買った物なのです。
 このままでは、私はこのインチキ臭い会社までもリストラされてしまいます。
 ですから、多少、怪しいと思う店であっても、ここはひとつ危険を顧みず当たって砕けろの精神で取り組み、なんとしても売らなければならなかったのです。
 そんな私の崖っぷちな精神が妻にも伝わったらしく、その夜、妻はこの『性春開発倶楽部』という、実に怪しげな店へ同行してくれる事を了承してくれたのでございました。


 そこは何の変哲もない6階建てのマンションでした。
 エレベーターの横にある郵便ボックスを見ると、6階の603号室とその隣の602号室の2つの郵便ボックスに『NPO法人・性春開発倶楽部』と表札が掲げてありました。
「NPO法人ってなぁに?」
 妻が子供のような目をして私に聞いて来ました。
 私はエレベーターに乗込みながら、「要するに国から認められてる団体って事だよ・・・」と曖昧に答えますが、しかし、現在の日本に蔓延るNPO法人のほとんどが、胡散臭い団体の隠れ蓑になっているという現実までは、妻が怖がってはいけないと思い内緒にしておきました。
 6階で降りた私たちは、急に降り注ぐ生温い風に煽られながら、602号室を求めて埃が舞い散る廊下を進みました。
 そして、白いドアに「受付」とプレートが掲げられている602号室を発見しますと、右手に持った健康枕をギュッと握りしめながら、チャイムを鳴らしたのでした。
 誠にもって「胡散臭い」を絵に描いたような白衣を着たオヤジが現れました。
 オヤジは歳の頃は40半ばでしょうか、古狸のようにでっぷりと太ったその体型とその面構えは、まさしく池上遼一が描く劇漫画に出て来そうな悪人面でございます。
 私はすかさず、健康枕セールスの名刺を出しました。
 するとそのオヤジは「セールスなら結構です」と、タラコのような分厚い唇をブルルンと震わせたので、私は慌てて「いえ、今日はカウンセリングをお願いしたいと思いまして・・・」と、わざとらしく妻を見つめながらへへへへっと笑いますと、たちまち古狸はニンマリとした悪質な笑顔を浮かべ、「どうぞ、どうぞ」と真っ黒なスリッパを私たちの前に並べたのでした。

 部屋の奥へ案内されますと、そこには小さな応接セットが置いてありました。そのソファーにはバラのカバーが掛けられており、いかにもインチキ臭い香りがプンプンと漂っております。
 しかしながら、そう言う私のほうこそインチキ商売でございますので、そんなバラのカバーをどうこう言う資格はございません。ですから私は、そんな趣味の悪いバラのカバーに対しても、「素敵なソファーカバーですね」と、社交辞令にお世辞の1つでもと、セールスマンとしての仁義を通してやりますと、古狸は慌ててそのカバーを毟り取り、「いやいや、これはバスタオルですよ、さっきシャワーを浴びてからそのままでしたので・・・」と、恥ずかしそうに笑いながらそれをキッチンに向けてポイッ!と放ったのでございました。
 そんな小さな応接セットに腰を下ろしますと、襖1枚で仕切られた隣の部屋から、なにやらモソモソとした話し声が聞こえてまいりました。
「この隣の部屋でカウンセリングしてるみたいだね・・・」
 私が妻にそう囁きますと、妻はキッチンでお茶を入れている古狸をチラチラと見ながら、「やっぱりなんか怪しいよぅ・・・早く帰りたい」と、脅えた目で私を見ました。
 そうしていると、突然、隣の部屋とを仕切っている襖がスルスルスルっと静かに開きました。
 中から40後半らしきオバさんがヒョコっと顔を出し、私たちを見つめては「あら?」と驚いた表情を見せました。
 これがまた、古狸に負けないくらいの「胡散臭さ」を発しているオバさんでございまして、まるで場末のスナックで、毎晩泣きながら『悲しい酒』を熱唱していそうな、そんなスナックのママといった感じのそのオバさんは、そのケバケバしい化粧と、ダラリとだらしなく弛んだ豊満な体をプリプリさせながら、まさしく「週間エロトピア」で描かれているような下品なエロシチズムをムンムンと撒き散らしていたのでした。
「あ、会長、こちら御新規様でございます・・・」
 お盆の上にお茶を乗せた古狸は、キッチンから出てくるなりそのオバさんそう微笑みます。
「あらぁ、そうでしたの、これはこれはよくおいで下さいました・・・」
 オバさんがスルスルっと襖を大きく開けて出て来ますと、その襖の向こう側に、夫婦らしき男と女がしんみりと座っているのが見えました。
 その夫婦は私と目が合うなり、伏し目がちに会釈をして来ましたので、私も慌ててその夫婦に会釈し返しますと、ふと、そんな夫婦の横に、さりげなく布団が敷かれていたのがチラッと見えました。
 会長と呼ばれるオバさんは、閉めた襖を見つめながら、なにやら古狸にコソコソっと指示を出しますと、そのまま私たちが座るソファーへとやって来ました。
 そして、ニヤニヤと笑顔を作りながらテーブルの上に大量のパンフレットを並べ始め、ふいに私の目をチラッと見ては「ふふふ」っと意味ありげに笑ったのでした。
 パンフレットを広げたオバさんは、そのうちの1冊のパンフレットを手にすると、いきなり『夫婦とはなんぞや』というタイトルから読み上げ、それを黙々と朗読し始めました。
 そのオバさんのあまりにも唐突な仕草に、隣の妻が小さく肩を揺らしながら笑いを堪えております。
 すると、そんな妻の肩の揺れが素早く私の肩に連鎖し、すかさず私は、その朗読するオバさんの顔を見つめながら「ぶはっ!」と噴き出してしまいました。

 セールスマン失格。

 そんな言葉がとたんに頭に浮かびました。
 しかし、オバさんはそんな私の失態を許してくれるかのように、優しく微笑みます。
「まぁ、お若い御夫婦ですから、こんな物は必要ございませんね」
 オバさんは微笑みながらそう言うと、それらのパンフレットをカサカサッとひとまとめにしては、それを、丁度隣の部屋から出て来た古狸に手渡しました。
「それじゃあ、さっそくカウンセリングを始めましょうね」
 オバさんはなにやらミュージカル調にそう笑うと、いきなりスクッとソファーを立ちました。
 そして、何が始まるのかとオロオロとしている私たちをゆるやかに見下ろすと、「では、旦那様はあちらのお部屋でお話を伺いますので、どうぞ」と、先をスタスタと歩き始めたのでした。
「えっ?一緒にカウンセリングをするんじゃないんですか?・・・」
 私がオバさんの背中にそう聞きますと、ソファーの横に立ちながら大量のパンフレットを手にしていた古狸が「初診は別々にお話を伺いますので」と、床屋なのかマッサージ師なのかわからないようなインチキ臭い白衣からポッコリと腹を突き出しながら、インチキ臭い優雅な笑顔で微笑んだのでありました。


               3


 妻と別々にされた私は、エロトピアなオバさんに、隣の603号室へと連行されました。
 602号室に残した妻がとても心配でしたが、しかし、602号室には別の夫婦もいるわけで、決してあの悪質な笑顔を持つ古狸と二人きりと言うわけではありませんから、まぁ、大丈夫でしょう。
 しかし、私が連行されて来た603号室は私一人でした。
 畳が敷かれた八畳間に、事務机が置かれるというアンバランスな内装は、いかにも詐欺商法のアジトといった雰囲気を漂わせておりました。
 オバさんは、そんな訝しげな私を椅子に座らせると、自分も事務机の前の事務椅子に静かに腰を下ろしました。
 オバさんは、そんな事務机の中から書類を取り出すと、まずはこれに記入して下さい、と、同時にボールペンを渡して来ました。
 その書類には、大袈裟にも「カルテ」とタイトルが書かれていましたが、しかしその内容は、まるで街角アンケートのような幼稚なモノでございます。
 そんなカルテをさっさと書き始めた私は、一刻も早く健康枕をセールスし、もし健康枕を買う気がないのであればとっととこの胡散臭いマンションから逃げ出したいと、そう考えておりました。
 そんな私のカルテを、まるで女医のように「ふんふん」と頷きながら見ていたオバさんは、ゆっくりと足を組みながら私に視線を向けると、「現在の夫婦間での悩みというのはなにかございますか?」と、真っ赤な口紅を猥褻に歪めながら聞いて来ました。
「いえ・・・特に問題はありませんが・・・」
 そこまで答えた私は、慌てて「ただ・・・」と言葉を続けました。
 そうです、せっかく潜入セールスまでしているというのに、ここで「ノープロブレム」と言ってしまってはいけないのです、ここは何かとっても凄い問題を持ち出し、ヤツの気をグイグイと惹き付けておかなければ、商談は旨くはいかないのです。
「ただ、なんでしょうか?」
 オバさんは、好奇心ギラギラといったいやらしい目で、私を覗き込みました。
「えぇ・・・ただ・・・夜の方がちょっと・・・・」
 オバさんは、私のその言葉に、待ってましたと言わんばかりに不敵に微笑み、静かに足を組み替えました。オバさんのそんな目の輝きに、私のほうこそ「引っ掛かったなキツネババアめ」と内心微笑んでいたのでした。
「松田さんくらいの年齢ですと、セックスレスというのはゴクゴク自然な事なんです・・・。ただ、ひとつ気になるのは、奥さんはまだお子さんを産んでらっしゃらないでしょ、それなのにセックスレスになってしまうというのがねぇ・・・」
 オバさんは、いかにも深刻そうにボールペンの先を唇にツンツンさせながら頷いていました。
 当然、私たち夫婦の辞書に、セックスレスなどという馬鹿げた言葉はございません。
 私はこう見えても千葉の種馬と呼ばれたユンケル男でして、しかも妻も若くて綺麗でアソコがコリコリとしておりますから、セックスレスなどという悪魔に取り憑かれるはずがございません。
 しかし、そんなデタラメはかなりの効力を発したようです。このオバさんは、私たち夫婦に非常に興味を持ったようで、その力の入れようは、先程の座敷に取り残された夫婦とは全く違うのであります。
 まぁ、たとえ彼らが何か私たちに高額な商品やインチキ臭い精力剤などを売り付けて来たとしても、それはそれでしめたものです。だって私にも、インチキ枕というカードがございますから、それを取引の材料にすればいいのです。
「その精力剤とやらを1ダース、いや2ダース買いましょう。その代わり、お宅の会員さん、1人に1つずつこの枕を売ってはもらえないでしょうか」
 これが私の切り札なのです。
 そんな私は、さぁさぁ早く精力剤でも電動コケシでも持ってきやがれオカメ納豆、と、その言葉を待っておりますと、オバさんは、何をトチ狂ったのか、いきなり私の方に事務椅子をクルリと向けますと、それがさも当然のことでもあるかのように、「それじゃあ、ちょっとペニスを拝見させてもらいましょうかね・・・」と、さりげなくとんでもない事を言い出したのでございました。


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 カチカチカチカチ・・・・
 部屋のどこかで、目覚まし時計の針らしき音が響いておりました。
 そんな針の音と私の心臓の鼓動がいつしか重なり合います。そうです、静かにズボンのジッパーを下げた私の股間を、この40半ばのエロババアは、それが出されるのを今か今かと待ちわびるかのように目を輝かせ、そんなババアを見つめていた私は、いまにも口から心臓が飛び出さんばかりに緊張しているのでございます。
 ズボンの中のブリーフに手を掛けた瞬間、私のノミの心臓はヘナヘナと萎れてしまいました。
 私の手が心臓の鼓動と同時に止まってしまうと、オバさんは「どうしたの?恥ずかしいの?」と、目尻のシワを深く刻み込みながらニヤッと笑います。
 ちょっと興奮していました。
 正直申しまして、こんな胡散臭いオバさんで興奮するのは恥ずかしいのでございますが、しかし、確かに私はこの時、この、風俗でもなく医者でもない、異様な雰囲気に欲情していた事は確かでございます。
 オバさんは、そんな躊躇している私に「恥ずかしがらなくてもいいんですよ・・・これは一種の治療なんですから・・・」と、意味不明な事を言いながら、私の股間に手を伸ばして来ました。
「あっ」と私が思った瞬間には、オバさんの指は開いたジッパーの中に潜り込み、ブリーフのゴムを引っ張りながらその中のブツを取り出そうとしております。
 私のペニスに、オバさんのガサガサな指先が触れ、ヒヤッとした冷たい感触が走りました。
 幸い、勃起にまでは至っておりませんでしたのでまだ良かったですが、しかし、萎れたペニスを見られるというのもこれまた恥ずかしいものです。
 オバさんはいとも簡単に私のペニスを引きずり出しますと、それを摘んだまま裏っ返したり引っ張ったりしました。
 これは凄い事だと内心思いました。医者でもなく風俗嬢でもなく、何の関係もない赤の他人のオバさんにいきなりチンポを弄られているのです。
 まぁ、幸い私は熟女という生き物には興味がございませんでしたので良かったですが、これが若い女だったりしたら、たちまち『チンポ』は『ペニス』へと変貌し、隙あらば『肉棒』とまでも行っちゃう可能性もあるわけで、考え方によっては非常に危険な診察なのでございます。
「うぅん・・・ペニスに特に異常はないようですね・・・ちゃんと皮も剥けてるし・・・」
 オバさんは、そんな失礼な事を呟きながら、私の股間に顔を近づけてはジロジロと観察しております。
 そんなオバさんを椅子に座ったまま見下ろす私の目に、ポッカリと開いたオバさんのワンピースの胸元が飛び込んできました。
(見ちゃ行けない・・・)
 そう思いながら目を反らしますが、しかしなぜか私の視線はすぐにオバさんの胸元へ・・・
 何度も言いますが私に熟女の趣味はございません。
 それは熟女が嫌いだとか差別しているとかではなく、ただ単に、熟女は母親を連想させるからセックスの対象にはならないのです。
 と、申しましても、しかし私の母は既に60を過ぎ、そしてこのオバさんはまだ50前です。ならばこのオバさんを性的に見ても罰は当たらないだろうお母さん、とばかりに都合良く考え、この時、私はオバさんの胸元にジッと視線を向けたのでした。
 その時点ではあくまでも好奇心でした。最初はスケベ心はまったくありませんでした。
 しかし、オバさんの開いた胸元の奥の萎れた膨らみが見え、その先にポコッと膨らんだ巨大な黒豆を見た瞬間、私の気持ちは好奇心からスケベ心へと変わりました。
(どうしてブラジャーしてないんだこの人は!)
 そんな事を心で叫んでおりますと、オバさんは私のチンポを指先で摘んだまま「最近は、いつ射精しました?」とフツーに聞いて来ました。
「そうですねぇ・・・2ヶ月・・・いや3ヶ月以上は射精してませんかね・・・」
 嘘です。昨夜、妻の膣の中へ2回も中出ししたばかりです。
 しかし、ここはオバさんを惹き付ける為にもそのくらいの嘘を付いていた方が良さそうなのです。
「それはいけませんよ・・・精子というのはね、4日で死んでしまうんですよ。3ヶ月も溜めてたらね、この中の精子は死骸だらけだわ・・・」
 オバさんは、嘘かホントかそんな事をブツブツと言いながら、私の金玉をお手玉のように手の平の上に乗せてはタプタプとしました。
「いつも元気な精子を蓄えておかなければいけません。精子が元気だとね、夫婦関係もいつも良好で仕事だってバリバリとできるようになるのよ・・・」
 オバさんはそう言いながら私を見上げ、「はぁ・・・」と頷く私の目をジッと見ました。
 そんなオバさんの指が小刻みに動いています。
 私はオバさんからさりげなく目を反らし、わかりきったような表情をして「ふむふむ」と頷いておりますと、ふと、組まれていたオバさんの足が解かれるシーンに出会しました。
 オバさんは組んでいた足を素早く解くと、椅子からスルリと降りては私の椅子の前にゆっくりとしゃがみました。
「死んだ精子を溜めたままにしておくとね、すぐにイライラしたり、脱力感を感じたりして精神的に良くないのよ・・・」
 そんな事をブツブツと呟きながら私のチンポを弄っているオバさんは、しゃがんだ姿勢で股を微かに開き、私の位置からそこが丸見えの状態にしました。
 はい、もうおわかりかと思いますが、そうです、なんとこの変態ババアは、スッキリとノーパンだったのです・・・・


               5


 オバさんの股間は、まるで木造家屋の火事の焼け跡のように真っ黒でした。
 陰毛は、陰毛と呼ぶのに失礼なくらい剛毛で、それはもうアフロと呼んでしまった方がわかりやすくていいくらいでした。
 そんなアフロの中に真っ赤な切れ目。
 そう、そこも「ワレメ」なんて可愛い呼び方ではなく「切れ目」、若しくは「裂け目」と呼んだ方がいいくらいの殺伐とした縦割れなのです。
 50近いオバさんの性器を見たのは始めてでした。
 いや、正確には、まだ青年時代、社員旅行で下呂温泉に行った際、鄙びたストリップ小屋でそれらしきブツを見せられた事はあるのですが、しかし、こうもマジマジと接近して見るのは始めてなのです。
 オバさんの性器は、ハッキリ言って「臭そう」でした。
 そして、そこにあるオバさんのひとつひとつのパーツは妻のモノとは全く比べ物にならないくらいのグロテスクなのです。
 いったいこのオバさんはマンコ出してチンポ触ってイイ歳こいて何をやってるんだ、と、私が冷静に見ておりますと、いきなり「うん、固くなって来たね」という、オバさんの信じられない言葉が、私の股間から聞こえて来たのでした。
 見ると、私のペニスは主人の意志に反して少々固くなっておりました。
「せっかくだから、死んだ精子は出しちゃいましょうね」
 オバさんが勝手にそう呟き、私が「えっ?」と驚いた瞬間、オバさんのシワだらけの指は、私のペニスをシコシコと上下に動かし始めたのです。
 予想外でした。こんな所でオバさんの手コキに遭遇しようとは。
 しかし、日頃熟女を否定している私ではありますが、このようにシコシコとペニスを刺激されれば、それが例え犬であろうと老婆であろうと、はたまた肉体労働のおっさんであろうと勃起してしまうのは悲しい男の性(さが)なのです。
 そう焦っていた矢先、私のペニスはグン!と力をおび、我ながらなんとも実に立派な肉棒へと変身したのでございました。
「すごい元気だねぇ・・・」
 オバさんは驚いた風に笑いました。
 悪い気はしません。私は、「いや、まぁ、はははは・・・」などと照れ笑いしておりますと、オバさんは「このまま射精できる?」と首を傾げながら私の顔を見上げました。
「いや、しかしそれは・・・・」
 私は戸惑っていました。そうです、私はここにヌキに来たのではなくインチキ枕をセールスしに来たのであります。
 そんな事を考えながら私がモジモジしておりますと、オバさんは「それじゃあ、今日は初診という事で特別にサービスしときますから・・・」と言いながら、意味ありげに乾いた唇をペロペロと舐め始めました。
 私が「あっ」と思った瞬間には、既にオバさんは、まるで金魚を喰らうアロアナのように、素早く私のペニスを口の中にペロン!と滑り込ませていたのでありました。

 それは実に濃厚な舌使いでございました。
 熟女とホモのフェラは絶品だと、以前、何かのブログで読んだ事がありましたが、しかし、熟女のフェラがこれほどまでに凄まじい快感を与えてくれるものだとは思いもよりませんでした。
 オバさんは、ペニスを銜えながらも、口内で亀頭にレロレロと舌を激しく絡ませて来ました。
 舌先で尿道をこじ開けたり、カリ首を左右に行ったり来たりと舐めながら、そして、ジュボジュボと音を立てては顔を縦に振ります。そのタイミングが絶妙で、私は不覚ながらも「あぁぁぁ・・・」と深い声を上げてしまいました。
 シュポッ!と音を立ててペニスを口から抜いたオバさんは、唾液でヌラヌラに輝くペニスを指先でシコシコとシゴきながら、「お口の中で出しちゃっていいから・・・」とポツリと呟きまたしゃぶります。
 私は、いっその事、オマンコさせて下さいと頼んでみようかと思ったくらい興奮してしまいまして、今の私ならこんなグロテスクなオバさんのアソコでも、躊躇なく舐めまくる事ができるくらいに興奮しておりました。
 私はそんな事を想像しながらオバさんの、しゃがんだスカートの中を覗き込みます。
 そんな私に気付いたのか、オバさんは、もっと見やすいようにと尻の角度を変え、私に向けて大きく開いた股間を見せてくれたのでした。
 私は、そんなオバさんの真っ黒な肛門にぶら下がっているイボのような物を見つめながら、「うっ!」と体を硬直させますと、オバさんの上下に振る頭のスピードが速くなりました。
「ぴゅっ!」
 私のペニスから精液が発射しました。
 私の精液は次から次へと飛び出し、みるみるオバさんの口の中に溜っていきます。
「はあぁぁぁ・・・・・」
 私が椅子に座っていたその足をピーンと伸ばして悶えていると、私の爪先がふいにオバさんのしゃがんだ太ももに当たったのでした。
 オバさんは、そんな私の精液をチュプチュプチュプっと音を立てながら吸い取ると、なんと、それをゴクリと飲み干しました。
 その姿はまるで妖怪です。
 イってしまった私は嫌悪感に包まれながら非常に冷静になってきました。
 そんな身勝手な私は、たちまちそんなオバさんが気持ち悪くてたまらなくなり、そのオバさんの肛門にぶら下がっているイボ痔を見ては、(舐めなくて良かった!)と心底そう思いました。
 オバさんは口内の精液をペチャペチャと糸轢きながら、「定期的に射精をしておかないと、死んだ精子では子宝にも恵まれませんからね・・・」と、普通の顔をして椅子に座ると、何事もなかったかのように、また机の上の書類に何かを書き込み始めたのでした。
 私は足下に転がっていたティッシュを拝借し、唾液と精液で汚れたペニスをガサガサと拭きながら、ある質問をして見ました。
「これは・・・セックスレスの治療なんでしょうか?」
 私は、亀頭に引っ付いてしまったティッシュをピリリリリっと捲りながら、オバさんの顔を恐る恐る覗き込みます。
「もちろんです。これはいわゆる『刺激療法』という治療なのよ。他人から刺激を与えられる事によって自己の失った性欲を回復させては、再び夫婦間の性春を甦らせるという効果があるのよ・・・」
 オバさんは、デタラメっぽくもホントっぽい事を言いながら、うふふふっと微笑み、何やら私のカルテにカリカリと書き込んでおりました。
(他人から刺激を与えられる・・・・)
 私の頭に、オバさんのその言葉が、まるで蜘蛛の巣に捕まった蛾のように引っ掛かって離れなくなりました。
 そこで私は「はっ!」と気付きました。
 そうです、隣の部屋に愛する妻を残したままなのでございます!
(もしかして、今頃妻はあの古狸に!)
 私はいきなり立ち上がりました。私が座っていた事務椅子が畳の上にガタンと倒れ、ボールペンを持ったオバさんが驚いて私に振り向きます。
「ちょっと失礼します!」
 私が血走った目でそう叫びながら走り出すと、オバさんは「あっ、ちょっと!」と私を呼び止めます。
 しかし私は後も振り向かないまま、603号室を飛び出し、妻のいる602号室に飛び込みました。
「あぁぁぁん!」
 玄関を開けた瞬間、いきなり卑猥な喘ぎ声が飛び込んできました。
 カッ!と頭に血が上った私は、「舞子!」と叫びながらドカドカと部屋の奥へと駆け込んで行きました。
(許さない!舞子も古狸もぶっ殺してやる!)
 そう思いながら先程の応接セットが置いてあった部屋に飛び込みますと、その応接セットには妻が何事もなかったかのように1人でポツンと座っておりました。
「ま、舞子・・・」
 ソファーに座っていた妻の膝に崩れ落ちる私の背後で、再び、卑猥な喘ぎ声が聞こえました。
 振り向くと、なんとそこには、先程奥の座敷でしおらしく座っていた夫婦が、まるで獣のように全裸で絡み合っていたのでした・・・・

(つづく)

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