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銀座の変な物語1

2011/08/19 Fri 10:35

    銀座の1




               1

「毎度ぉ~大中酒店ですぅ~」
 誰彼となくそう低く呟きながら厨房に入ると、そこは水商売独特の据えた匂いが溢れていた。
 一般の飲食店と水商売の厨房は明らかに違う。
 まず、水商売の厨房はほとんど調理がされないため、料理店のような油っぽさはないが、しかし厨房が汚れない分、清掃もされていないところが多く妙に埃っぽい。
 まぁ、スナックといったアットホームな店の厨房だと、ツマミ程度の料理の多少の汚れや匂いはあるものの、しかし、いわゆるキャバクラやクラブといった「オンナ」が売り物の店になると、その厨房はフルーツの缶詰の空き缶が転がっていたり、切りかけのサラミソーセージがそのまま放置されていたりするだけで、まったく料理感が感じられない寒々とした厨房なのである。
 そんな厨房に生ビールの樽を運んでいると、店のホールから「うん・・・うん・・・」っと携帯電話で話しながら女がやってきた。
 女は携帯を耳にあてながらスルスルと冷蔵庫の前へと行き、そこでやっと僕に気付くと、声を出さずして「あら!」と目を大きくしながら笑いかけてくれた。
 その女。この銀座のクラブ『C'est La Vie』でも上位の人気を誇るホステスのメイサだ。
 このクラブには、かなり上玉のホステスが集まっていた。その数ざっと40人で、皆、目を見張るような美人ばかりだった。
 しかし、その分、店の料金もべらぼうに高い。もちろん僕のような25才を過ぎても今だ酒屋のアルバイトしかできないような貧乏青年が気軽に飲めるような店ではなく、当然その店の客筋は上流階級の人達ばかりだった。
 だからここのホステスたちは、見た目もすこぶる美人だがその教育も徹底されており、そこらの素人キャバクラの馬鹿女たちとは全く違って、皆、礼儀正しくてお淑やかでそして上品で優しかった。
 だから僕のような出入り業者の小僧に対してもフレンドリーに接してくれるのだった。
 そんな最高級なホステスたちの中でも、特にこのメイサというホステスは光っていた。
 先月24才の誕生日を迎えたばかりのメイサは、まず、なんといってもそのエキゾチックな瞳が素敵だった。

 日本人離れしたその切れ長の大きな瞳は、まるで黒豹のような鋭い目力で男達を圧倒させていた。そんな目はセクシーでありそしてカッコいい。
 しかしそんなクールな瞳を持ちながらも彼女はよく笑う。彼女が笑うと、そのクールな黒豹の目はたちまち『ニッ』と垂れ下がり、なんとも愛くるしい瞳に変身した。
 そんな彼女は、もちろん瞳だけでなく他も完璧だった。ツンと尖った鼻とプルンっと柔らかそうな唇。その唇からチラリと覗く真っ白な歯はいつもキラキラと輝き、彼女の清潔度をレッドゾーンまで上げていた。
 それらの美形パーツが付いている顔はキュッとコンパクトな小顔で、そんな小顔にはびっくりするくらいに美しい黒い髪が胸辺りまでサラサラッと伸びていた。
 もちろんスタイルも文句無しに抜群だ。
 まるでバービー人形のように細く長い足。その足首は有名芸術家が彫刻刀で彫ったのではと思うくらいに品やかに引き締まっている。
 そんな華奢な脚にツン!と突き出たヒップ。その尻はまるでセックスの為だけに作られているのではないかと思うくらいにセクシーでそしていやらしかった。
 強烈にくびれた腰と、ほどよく膨らんでいる胸。
 それらを総合してみて見ると、彼女はもはや人間とは思えず、どこかのオタクがCGで作ったのではと思うくらいに美しかったのだった。
 僕はそんなメイサを横目に、そそくさと生ビールの樽を厨房の奥へと運び込む。
 メイサは携帯を耳にあてながら「うん・・・うん・・・」っと頷いては、冷蔵庫からポッキーを取り出してはそれをポリポリとつまみ食いしている。
 まだ店に来たばかりの私服のメイサは、黒いTシャツをラフに着こなしデニムのミニスカートから伸びる細い脚に黒いニーソックスを光らせていた。
 僕はそんなメイサの背後を「失礼しまーす・・・」っと小声で呟きながら横切った。私服であっても、もうすっかりその香りが染み付いてしまっているのか、メイサの身体からはいつも営業中に香っている甘い香水の香りが漂っていた。
「うん。今からマネージャーとミーテイングがあるんだけど、私、7時から松嶋さんと同伴だから、このままお店にいるから。うん。じゃあお店で待ってるね。うん、バイバーイ」
 生ビールの樽をビールサーバーの下に押し込んでいると、メイサはそう言いながらピッ!と携帯を切り、そしてなにやら冷蔵庫を覗き込んでは首を傾げている。
 そんなメイサを横目でチラチラと見ていた僕が、厨房の出口へ向かおうとすると、首を傾げているメイサと不意に目が合った。
 僕がその美しい瞳にドキっ!と心臓を飛び上がらせると、メイサは唇をキュッと尖らせながら僕にこう言った。
「ねぇ・・・どうしてこんな所に『なめ茸』があるのかなぁ・・・」
 ポッキーとチーズとサラミしか入っていない殺風景な冷蔵庫の中に、瓶詰めの『なめ茸』がポツンと置いてあった。メイサは不思議そうな顔をしてそれを手に取り、なぜか裏表示をジロジロと眺める。
「・・・い、いつもこんな物ないのに・・・へ、変ですね・・・」
 僕は緊張しながらも、『なめ茸』の裏表示を眺めるメイサをソッと見つめた。
「誰かがごはんに掛けて食べるのかなぁ・・・」
 不意にメイサはそう言うと、僕をチラッと見つめて「クスッ」と微笑んだ。
 強烈に可愛い。
 その瞳や顔や白く輝く前歯も可愛いが、しかし銀座のトップホステスでありながら、その庶民的な『なめ茸』に興味を示す所がこれまた可愛い。
 僕はそんなメイサの可愛さに脳味噌をジンジンさせながら、「ご、ごはんに掛けるとおいしいですよね」と必死で答えたが、しかしメイサは「ヌルヌルしてるから嫌い」と素っ気なくソレを冷蔵庫に戻し、そして僕を見て、また「クスッ」と微笑んだのだった。
 するとメイサはいきなり何かを思い出したかのように「あっ」と言いながらパンっと手を叩いた。
 そして、「そー言えば、この間はどうもありがとう。たったお醤油一本で大変だったでしょ?」と微笑み、僕の顔を覗き込みながら「ごめんね」と白い歯を光らせた。
 ・・・それは、今から一週間ほど前の事だった。
 僕が働いている酒屋にいきなりこの店のマネジャーから電話があり、「八丁堀のマンションまで醤油を届けてくれ」と言われた事があった。
 酒屋の旦那さんは、電話を切った後に「町の酒屋じゃあるめぇし醤油一本ごとき届けられっかこのバカ野郎め!」と怒っていたが、しかし結局、このクラブは大のお得意様ということもあり、僕が醤油一本を届けさせられる事になった。

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 そんな八丁堀のマンションに醤油を持って行った僕は、マンションのドアに現れたメイサに驚きを隠せなかった。
「今ね、お店のみんなでお鍋してるの。よかったら食べてかない?」
 醤油一本持って立ちすくむ薄汚い酒屋の小僧の僕にまで、メイサはそう言って優しく微笑んでくれた。
 しかしだからといって「ではお言葉に甘えて」などと言えるわけがない。
 僕はそんなメイサの優しさを丁重に断り、そそくさとそのマンションを後にしたのだが、しかし、その時のメイサのピンクの短パン姿が異様に僕を興奮させ、堪らなくなった僕はそのまま築地の駐車場の隅に車を止めては、メイサの事を想像しながら自慰をしたのだった・・・。
 きっとメイサはその時の事を「ごめんね」と謝っているのだろう。
 僕はそんなメイサに「いえ、とんでもございません、僕でよろしければいつでも使ってやって下さい」と、照れながら頭をボリボリと掻くと、メイサはそんな僕を見ながらまた「クスッ」と笑い、「今度また私の部屋でお鍋する時があったら御招待するからね」と天使のような優しい瞳で微笑んでくれた。
 すると、いきなり店のフロアから「おーいメイサまだー!」という、マネージャーの叫ぶ声が聞こえて来た。
「はーい!今行きまーす!」
 メイサはフロアにそう叫び返すと、「今からミーティングなの」と面倒くさそうな表情で呟いた。
「おーい早くしろよ!時間がないんだからぁ!」
 再び催促の叫びが聞こえ来た。
 メイサは冷蔵庫の中の『なめ茸』を指差しながら、「コレ、きっとアイツのだよ」とクスクスっと微笑むと、急いで冷蔵庫を閉め「今行きまーす!」と戯けて返事を返した。
 そうやってメイサが「じゃあね」と僕に笑いながら立ち去ろうとした時、不意にオシボリ屋の兄ちゃんが裏口から現れ、「ビルの前の赤い車、おまわりさんがチョーク引いてたけど大丈夫?」と心配そうに言いながらオシボリのカゴをドカッ!と厨房の隅に置いた。
「あっ!私の車だ!」とメイサが叫ぶ。
 それと同時に「メイサ!早くしろって!」とフロアからマネージャーの怒鳴り声。
 慌てるメイサに、僕はすかざす言った。
「なんなら僕、駐車場に止めて来ましょうか?」
 するとメイサはパッ!と表情を明るくさせ「本当にいいいの?」と嬉しそうにそう言いながら、デニムのミニスカートのポケットからジャラジャラとキーケースを取り出したのだった。


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 ビルの前に止まっていた赤い車は、明らかにメルセデスベンツという高級外車だった。
 ミニパトの婦警さんに「すぐ退けますから」と謝り、急いでベンツのドアを開けると、車内からはいつものメイサの甘い香水の香りが溢れ出して来た。
 このシートにあの芸術的なお尻が・・・と、やや興奮気味にシートに座ると、僕は深い溜息をつきながらエンジンを掛けた。
 左ハンドルは馴れていなかったが、しかし小型のベンツのせいか難なく運転する事が出来た。そのまま近くのパーキングに車を入れると、僕はエンジンを掛けたままでもう一度深い溜息を付いた。
 このままこの車内でオナニーしたい・・・
 そんな不届きな感情が芽生えるが、そこは銀座のど真ん中。そんな事をしていたらたちまち人集りが出来てしまうのだ。
 オナニーを諦めた僕は、その後のオカズになるものはないかと車内を物色し始めた。
 ダッシュボードを開けるとその中には車検証しか入っていなかった。一応、車検証の中を調べる。
 使用者の氏名欄に「篠宮恵子」という名前が書いてある。メイサの本名は恵子なのだろうか?
 そして使用者の住所には、例の八丁堀のマンションの住所とマンション名が書かれていた。
 どうやらメイサの本名は恵子らしい。
 車検証をダッシュボードに戻し、その他を物色する。買ったばかりの車なのか、車内にはCD1枚も見当たらなかった。
 くそっ・・・と残念そうに呟く僕の股間は、知らぬ間にコリコリと固くなっていた。ここでおもいきりシゴきたい所だが、すぐ目の前の通りには大勢の人が行き来している。
 仕方なく僕はズボンの中にソッと指を入れ、パンツの中でコリコリしている亀頭を指でスリスリと刺激した。
 軽く刺激しただけなのに、僕の尿道からは大量の我慢汁が止めどなく溢れて来る。
 メイサ・・・メイサ・・・・
 そう呟きながら人差し指で尿道を擦り、そして指に付いたそのキラキラと光る我慢汁をベンツのハンドルにたっぷりと塗り込んでやった。
 射精を諦めた僕は、ベンツを出るとそのままクラブのビルに向かって歩き出した。あのままベンツのトランクにでも忍び込んでいたい気分だったが、しかしそんなわけにも行くまい。
 そう諦めながら歩いていると、右手に握りしめていたメイサのキーケースがヤケに分厚い事に気がついた。僕は歩道の隅で足を止め、ルイヴィトンのキーケースをパチッと開ける。
 そんなキーケースの中には、ベンツの鍵とは別に2つの鍵がぶら下がっていた。
 急に僕の心臓が高鳴り始める。この鍵のどちらかはメイサのマンションの鍵の可能性が高いのだ。
 今から猛ダッシュで八丁堀まで走って間に合うだろうか?とバカな事を考えていた僕の目に、不意に通りの角にある靴屋さんの『合鍵』という黄色い看板が飛び込んで来た。
 僕は迷う事なくその靴屋さんに向かって走り出した。神様ありがとう!と何度も心で叫びながら、銀座の雑踏をスキップして走り抜けたのだった。

 まんまと合鍵をこしらえた僕は、再びクラブがあるビルへと向かった。
 少し時間が掛かってしまったが、なかなか駐車場が空かなくて・・・っと言い訳すれば大丈夫だろうと自分に言い聞かせながらエレベーターに乗る。
 エレベーターを降りると、そこにはクラブのマネージャーがポツンと立っていた。
「なんか、メイサがあんたの事探してたぞ・・・」
 相変わらずインチキマジシャンのような派手なスーツを着たマネージャーはそう言いながら僕とすれ違いにエレベーターに乗込んだ。
 僕は小走りに店へと行くと、「遅れてすみませんでした」とフロアを覗いた。
 しかしそこはシーンと静まり返り、夜の店独特の重たい匂いだけが漂っているだけだった。
「あれ?・・・メイサさん?・・・」
 僕はそう言いながらフロアを横切り、厨房へと行く。しかしそこにもメイサの姿はない。
 その時、厨房の横にある従業員用の女子トイレの中からカタンっという音が聞こえた。
(なんだ、トイレか・・・)
 そう気付いた瞬間、再び僕の中の異常性欲がムクリと起き上がった。
 確か、ここの女子トイレは個室が2つあるはずだ・・・
 僕は店に誰もいない事をキョロキョロと確認しながら、ソッとトイレのドアノブを握る。
 もし見つかれば大変な事になるだろう。それはよくわかっている。恐らく僕は酒屋をクビになり、いやもしかしたら酒屋がこのクラブから出入り禁止を喰らうかもしれない。
 しかし、僕はもう自分の感情を抑える事は無理だった。酒屋をクビになり、もうこの店でメイサと会えなくなったとしても、しかし僕にはメイサの部屋の合鍵という強い味方があるのだ。だから心配ない。
 そう思いながらソッとドアを開けると、2つ並んだ奥の個室のドアが閉まっているのが見えた。
 手前の個室のドアは開いたままで、そこに忍び込めば覗く事は可能だ。
 僕は音を立てないようにソッとドアを閉めると、そのまま忍者のように足音を忍ばせながら手前の個室に潜り込んだ。
 そこは昭和チックな和式用の便器だった。
 明らかに隣の個室には誰かがいる気配がする。
 個室の壁の下には覗き込むだけのスペースが空いている。
 僕は迷う事なくそのままトイレの床に左頬を押し付けながらその隙間を覗き込んだ。
 その瞬間、個室に入っていた何者かはスっと便器を立ち上がった。
 和式の便器に、黄色い小便と、ピンクのトイレットペーパーがベチャっと水に湿っているのが見えた。
 残念な事にその何者かは既に用を足した後らしい。
 という事は一刻も早くここから脱出しなければマズい。
 焦った僕だったが、しかしせっかくここまで来て何も収穫がないというのも悔しく、悔しさ紛れにその隙間から上に向かって覗いてみた。

 それは間違いなくメイサだった。
 和式便器の上に立つメイサは、デニムのミニスカートをズリ上げたままの恰好で黒いパンティーピシッと履いている最中だった。
 直下から覗き込む僕の目に、メイサの下腹部が飛び込んで来た。その黒いパンティーはクロッチ以外がシースルーになっており、微かにメイサの尻のワレメが透けて見えた。
 あの股間の中に顔を埋めたい!
 そう激しく興奮するが、しかしそのままぼんやりとそれを眺めている時間はない。メイサよりも先にこのトイレを脱出しなければマズいのだ。
 隙間から顔を離す僕は、名残り惜しむかのように、もう1度便器の中に溜っているメイサの汚物を見た。
 便器に溜っていたメイサの小便は、まるでハチミツのように黄金色に輝いていたのだった。

 素早くトイレを脱出した僕は、そのままフロアの入口まで走った。そして、いかにも今来たばかりですといった感じでポツンと立ちすくんだ。
 しばらくするとトイレのドアが開く音が聞こえて来た。僕はそれを合図に「すみませーん!」と奥に向かって声を掛ける。
「はーい・・・・」
 奥からメイサの声が聞こえて来た。
 スルスルと床のカーペットを鳴らしながら出て来たメイサは、僕を見るなり「あっ、ごめんなさい」と苦笑いしながら近付いて来た。
 やっぱりすこぶる綺麗だ。例え、豪華な衣装に身を包んでなくともメイサは十分に美しかった。
「遅くなってすみません、なかなかビルの前の駐車場が空かなくって・・・」
 そう言いながら僕がキーケースをソッと差し出すと、メイサは天使のように微笑みながら「ごめんね・・・いつもお使いばかり頼んじゃって・・・」と、あのトイレで黒いパンティーを摘んでいた、ピンクのネールが輝く細い指でソッとキーケースを掴んだ。
 不意に僕の頭の中にあのトイレの光景が甦る。しかし、あれだけ強烈な下腹部を見たというのに、僕の頭に浮かんで来たのは便器で黄金色に輝いていた小便だった。
「今度、必ず御礼しますからね」
 メイサはびっくりするようなステキな笑顔でそう微笑むと、「じゃあね」とクルリと僕に背を向けた。
 僕はそんなメイサのフリフリと揺れ動く尻を見つめながら、あそこからあの黄金色に輝く聖水が飛び出したのかと想像し、クラクラと目眩をしながら店を飛び出すと、そのままビルの非常階段の横にあるトイレに駆け込み、大量の精液を放出したのだった。

(2に続く)

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