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下水道の菊花(後編)

2011/10/22 Sat 15:22

    下水道2


 その当時、日本全土にエイズという恐怖が蔓延している時代だった。
 トルコ風呂はソープランドという名に強制変更され、テレビではおニャン子クラブがセーラー服を脱がさないでと連日のように喚き、そして、かい人21面相なるキツネ目の男がグリコの菓子の中に毒薬をサプライズしていた時代だった。
 そんな時代、例え夫婦間であってもコンドームは当たり前だった。まして、それが風俗であれば尚更で、しかも、この時期にアナルセックスなどしている者はヤケを起こしたゲイボーイくらいのものであり、アナルセックスは例えゴムを装着していようとも自殺行為だと思われていた、そんな時代だったのだ。
 そんな時代に、「っなもんかまへん」である。
 私は思いっきり面を喰らいながらも、同時に、なんだか悟りを開いたかのような清々しい気分に包まれた。

 私はコリコリに勃起したペニスを、まるで中世の武器のようにピーンッと突き上げると、それを女の尻にスリスリと擦り付けた。
 女の尻にヌトヌトにまとわりつくローションが、吹き出物だらけの尻と私のペニスの間で細い糸を引く。
 私はそうやってペニスにローションを塗り込んでいくと、そのポッカリと口の開いた肛門の先に、真っ赤に腫れ上がった亀頭をツンツンと押し付けた。

「焦らさんと、ブスっと一気に入れてぇ……」

 女は左手を後に回し、私のヌルヌルのペニスを掴むと、それを己の肛門に導いた。
 私はすかさずヌルヌルの尻を両手で支えると、中腰になってしゃがんだまま「ふっ!」と腰を突き出した。
 それはまるで、うなぎが壷の中へ滑り落ちていくかのような、そんな滑りの心地良い合体だった。
 肛門のキツい筋肉が私のペニスを包み込み、その快感に電撃を受けた私は、ぺったん、ぺったん、とローション音を鳴らしながら激しく腰を振り始めた。
 そんな私の腰の動きに合わせ、女が狂ったように叫び声を上げた。
 女が唸ると同時に、肛門の筋肉が更に締め付けられ、その度に私は、そのニュルニュルとコリコリという感触を同時に味わいながら、女の肛門をほじったのだった。

 しかしそんな余裕は長くは続かなかった。
 たちまち射精準備に入ってしまった私は、エイズという危険を犯してまでも手に入れた「生肛門性交」を、こんなにすぐに終わらせてしまっては勿体無いと、慌てて腰を止めた。
 が、しかし、女は容赦しなかった。
「あがぁ! あがぁ!」と、まさしくモンスター級の喘ぎ声を張り上げるこのバケモノは、私が腰の動きを止めたと同時に、自らの腰を激しく上下させ、貪欲に私のペニスを上下させようとするのである。
 慌てた私が「あっ、ダメ」と唸りながら、そこからソレを抜こうとすると、不意に女の肛門の出口部分に亀頭のカリ首がコリッと引っ掛かり、思わぬその刺激が私の発射ボタンを押してしまった。

「あぁぁ!イクぅ!」

 私はそう叫びながら再びペニスを肛門の奥深く挿入させた。
 そして女のカバのような大きな尻にしがみつきながら、「ふへぇぇぇぇぇ」と情けない声を上げ、その強烈なシマリの肛門の中に、濃厚な欲望をぶちまけたのであった。


 たっぷりとお湯の張られたバスタブから、バシャッと湯しぶきを上げながら豪快に立ち上がると、アザラシのような醜い体を曝け出した女が、浴室の入口で黄色いタオルを手にしながら私を待ち受けていた。
 女は正座する太ももに私の足をひょいと乗せると、手慣れた仕草で私の全身を乱暴に拭き、後は自分で拭けとばかりに新しいバスタオルを私に手渡した。

「なに飲む? ビール、コーラ、ウーロン茶、サイダー、オロナミンC……どれ?」

 女は電子レンジのような小さな冷蔵庫を開けっ放しにしながら、気怠そうに私を見つめそう言った。

「じゃあビールで」

 私がそう答えると、女はキリンの小瓶を乱暴に取り出し、まるで人形の首を引き千切るかのように瓶の栓を抜いた。

 トポトポトポトポ……

 グラスに注がれていくビールを見ていると、その音と色とが、先程の飲尿を不意に思い出させ、再び妙な気分に包まれた。
 そんなビールを一口クピっと飲むと、更に女は、
「煙草、なんにする? セブンスター、ショートホープ、パーラメント、ピース、なんでもあるでぇ」と、なぜか妙に清々しい笑顔でニヤッと微笑んだのであった。

 2人して部屋を出ると、湿気でムンムンとする廊下にはバッハの協奏曲が不似合いに流れていた。
 妙にフカフカする絨毯を踏みしめながらエレベーターの前に行くと、まるで私たちを待っていたかのようにエレベーターのドアは開いたままだった。
 私が先に乗り、女が後に乗った。女が乗った瞬間、エレベーターはその重みで一瞬ガクンっと挫けそうになったが、しかし女はそんな事はおかまいなしに一階のボタンを押したのだった。

「お連れさん、随分と待ってるみたいやでぇ」

 女はそう言いながら私の顔をソッと見つめた。
 そんな女の顔は相変わらず醜く、まるで土俵の外に放り投げられた小錦のような顔をしていた。
 そんな女の顔を見つめながら、私はこの醜い女の尿を飲み、そしてその肛門に生で陰茎を押し込んでは射精したのだ、と思い、今更ながら背筋がゾゾっと寒くなった。
 そんな私の脅えた目を、女は瞬時に読み取ったのか、「どうやった?」と聞いて来た。
 私は何も答えられず、ただただ「ふふふ」っと笑いながら、早くエレベーターが一階に到着する事だけをひたすら願っていたのだった。

         ※

 そんな、奇妙な初体験から25年が過ぎようとしていた。
 しかし、50を過ぎた今でも、あの時の快感は鮮明に私の記憶に残っている。

 あれからの私は、あの奇妙な性癖にどっぷりと取り憑かれ、ソープランドではあえて薄汚い熟女ばかりを求め、強引にも彼女達の尿を飲み、そして大金を支払ってまでも肛門をほじった。
 私はもう普通の女では感じなくなってしまったのだ。
 しかし、最近のソープでは、生肛門をほじらせてくれる熟女がめっきり少なくなった。
 というか、この不況のせいでか、店には若くてピチピチとした娘達が高給を求め集まり、私のタイプである「醜い熟女」は彼女達に職場を追われ、とんと姿を消してしまったのである。

 若い娘の小便や、綺麗な女の肛門などにまったく興味のない私は、醜い熟女の腐った肛門を求め、風俗街を彷徨い歩いた。
 店の前に立つ呼び込みの兄さんに、「アナルOKの醜い熟女いる?」と聞けば、必ずと言っていいほど怒鳴られた。いや、殴られそうになった事も何度もある。

 しかしある時、大阪の西成にそれらしき熟女が出没するという噂をネットで見つけ、私はさっそく大阪へ飛んだ。
 愛隣地区。古い名を釜ヶ崎と呼んだ。
 その町は、今まで私が彷徨っていたネオンきらめく繁華街とは程遠く、肋骨を浮かび上がらせた野良犬が彷徨う灰色の町だった。

 そんな荒んだ街角に、一人の醜い老婆を発見した。
 きっと変態熟女を斡旋するヤリ手婆だろう、場所といい、時間帯といい、ネットに書かれていた情報とピッタリだ。

 私はすかさず老婆に声を掛けた。

「いくら?」

 私がそう微笑むと、老婆は一目で余所者とわかる私に警戒したのか、「なんの事や」と、不機嫌そうにとぼけてきた。

「菊で遊びたいんだが……」

 私はそう言いながら、これみよがしに財布を取り出した。
 老婆は私の目をジッと見つめながら「もしポリやったら、こっから生きて返さへんぞ」と低く呟き、入歯をカポカポと鳴らす。

「大丈夫だよ。私は東京から来た出張のサラリーマンだよ」

 私がそう微笑むと、老婆も人懐っこい笑顔でニヤリと笑ったのだった。

「ほんでもな、ケツの穴やったらちょっと高なるでぇ。そんでもええか?」

 老婆は私を駐輪場の奥へと案内しながら、私の耳元に小声で囁いた。そんな老婆の吐く息は、下水道に溜るヘドロの臭いがした。

「いくらだい?」

「うん、三つは貰わなあかんな……」

「三つ?」

 私が怪訝な表情をすると、老婆は客を逃してしまうとでも思ったのか、「でもな、せっかく東京から来たんやし、今回は特別に二つに負けといたるわ」と慌てて言い直したのだった。

 老婆がいう「三つ」を私は三万円だと思っていた。しかし、よくよく老婆の話しを聞いていると、どうやらそれは三千円であり、しかもなんと今回は「二つ」に負けてくれるというのだ。
 アナルセックス二千円。
 私はこの価格破壊に、さすが大阪だ、と、嬉しくなって来た。
 気分の良くなった私は、財布の中から一万円札を取り出し、それを老婆の手に握らせた。

「一万円あげるよ。その代わり、肛門は生でやらせて欲しい。あと、できれば小便も飲ませて欲しいんだけど……そんな女いる?」

 私がそう言うと、とたんに老婆は一万円を握りしめたまま小猿のようにキキキキキっと笑い始め、「お易い御用や」と、またしても入歯をカポッと外したのだった。

 そんな老婆は私を細い路地に連れ回すと、ある一軒の薄汚い簡易ホテルへと案内した。
 パチンコの景品交換所のようなフロントの小窓にホテル代の四百円を支払うと、老婆が部屋まで案内してくれた。
 そこは一組の布団がドサッと置いてあるだけの四畳半で、なぜかドアの入口に「チンポ」と落書きされていた。

「できれば太った女がいいんだが……用意できそうかい?」

 そう言いながら私がボロボロの畳の上に腰を下ろすと、老婆はズカズカとその部屋に入って来ては、いきなりカーテンを閉めた。

「昔は肉付きも良かったんやけどなぁ、でも最近はこんなんや……」

 カーテンの閉められた薄暗い部屋で、老婆はそう笑いながら私に萎れた乳を見せつけた。
 そしてそのまま老婆は服を脱ぎ始め、なにやら奇抜な紫色をしたパンティー1枚の姿になった。

「えっ? じゃあ相手はお婆ちゃんなの?」

 私が狼狽えると、老婆はそのまま私の前にしゃがみ込み、自分でパンティーを掻き分けながら性器を露出すると、「お婆ちゃんはやめてぇなぁ……ほれ、こう見えてもウチのココ、なかなか具合がええんやでぇ」と、そのドブネズミのはらわたのような性器をぐちゅぐちゅと弄った。
 おもわず私は噴き出した。
 が、しかし、そう笑いながらも、ちゃっかり私のペニスはビンビンに反応している。
 私はそんな老婆を見つめながら、ゆっくりとズボンのチャックを開けた。
 勃起したペニスが天井に向かってピーンと突き立てられ、仮性包茎の皮がムクリと捲れた真っ赤な亀頭が、白い恥垢をヌルヌルと輝かせながらピクピクと痙攣していた。

「凄いなぁ……」

 老婆は目を輝かせながら私のペニスを握りしめた。
 そして、素早く入歯を外すと、そのモグモグとさせた口でペニスをペロリと呑み込んだ。
 強烈な柔らかさが私のペニスを濃厚に包み込んだ。
「あぁぁぁ」っと唸った私は、老婆の皺だらけの股間に静かに手を押し込みながら、その、熟女とは一味違う、老婆の腐った花びらを指で掻き回した。
 性器を掻き回される老婆は、小さな腰をヒクヒクと動かしながら、私の金玉までも飲み込み、そしてサプライズ的に「ぷすっ」と可愛い屁を洩らした。
 私はそんな老婆の肛門を指で確かめながら、今からこの強烈に醜い老婆の肛門と小便を味わうのだと思うと、激しい恐怖と嬉しさが猛烈に込み上げて来た。
 濃厚にペニスを舐め尽くした老婆は、ゆっくりと私の股間から顔をあげると、素早く入歯を装着し「ケツの穴の前に、こっちも試してみるか?」と言いながら、そのドロドロに濡れた性器を私の目の前で大きく開いた。
 私は「もちろん」と頷きながら、まるで介護するかのように老婆を静かに寝かせた。
 そして、そのどれだけ危険な病原菌が潜んでいようかわからない老婆の膣を亀頭でグジョグジョと掻き回し、ペニスがその穴の中にヌッポリと収まった瞬間の快楽を想像して悶えながらも、私はこの下水道のような新たなるジャンルのスタートに怪しく微笑んだのであった。

(下水道の菊花・終)

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