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限りなく欲情に近い嫉妬1

2012/05/19 Sat 02:00

    限りなく欲情に近い嫉妬1
大通りを右折するとそこは緩い坂道だった。
そこには広大な田園が広がり、街灯ひとつない一直線の道路が遥か彼方まで延々と続いていた。

しばらく走ると、山と山との間に高速道路が見えて来た。延々と続く一本道を高速道路に向かって右折すると、舗装されていない山道に出た。
車がガタゴトと揺れ始めると、助手席の美佐子が「大丈夫?」と心配そうに僕を見た。
僕はそんな美佐子を無視したまま、フロントガラスに襲いかかる雑草の中に車をどんどん進めたのだった。

緩い坂道を上りきるとポッカリと空いた空き地が現れた。
錆びたドラム缶が転がる空き地は緑色のフェンスに囲まれ、そのフェンスには『ここから先は東日本高速道路株式会社の所有地です』と記された看板が掲げられ、その下に『立入り禁止』という絶対権力的な文字が力強く書かれていた。

そのすぐ右手に大きな工場が見えた。
貪よりと暗い夜空に巨大な工場の煙突が夜空に向かって聳え立っていた。
そんな工場側のフェンスには『不法投棄禁止』という看板が掲げられていた。

この空き地は禁止だらけだった。
車を止めるなり、「まだ怒ってるの?」と美佐子が僕の顔を覗き込んだ。
僕はサイドブレーキをギギギッと引くと、そのままシートに深く凭れては煙草をくわえた。

「ねぇ、何とか言ってよ」

美佐子が僕の手を握りゆっくりと揺すった。
僕はその手を振り解きカーステレオのスイッチを入れた。
スピーカーからラップなのかR&Bなのかわからない洋楽が静かに流れ出した。

              

あれは二日前の事だった。

僕は新宿の路上で美佐子が年配の男と仲良く歩いているのを目撃した。

美佐子はまだ大学三年生だったが、一応、僕の婚約者だった。
結納とかはまだしていないが、しかし美佐子が大学を卒業したらすぐに籍を入れようと約束している。

なのに美佐子は別の男と楽しそうに歩いていた。
しかも相手は豚のように太った醜いオヤジだった。

営業の途中だった僕は、一緒に営業に回っていた先輩に「急に腹が痛くなった」と嘘を付き、タイムズスクエアのトイレに行って来ますと言っては先輩と別れ、そのまま美佐子の後を追った。
二人は微笑みながら歩道を歩いていた。
まるで恋人同士のようだった。
僕はそんな二人を尾行しながらも、美佐子の携帯にこっそり電話を掛けた。

歩きながらバッグの中から携帯を取り出した美佐子は、携帯のディスプレイを見るなりボタンを押した。

『ただいま運転中もしくは携帯電話の利用を控えなければならない場所にいるため、電話に出られません』

そんなアナウンスが僕の耳に突き刺さった。
カッと頭に血が上った僕は、すかさずリダイヤルを押す。
鳴り出した携帯に再びバッグの中を覗いた美佐子は、なにやらオヤジに一言謝ると、立ち止まったオヤジからそそくさと離れながら携帯のボタンを押したのだった。

「もしもし」

いつもと変わらない口調で美佐子は電話に出た。

「……今どこにいるの?」

「えっ?……まだ学校だけど…」

美佐子のその言葉に僕はクラクラと目眩を覚えた。

「……どうして嘘付くんだよ。新宿だろ……」

「えっ?」

いきなり美佐子は辺りをキョロキョロし始めた。
そして自販機の前で携帯を耳に充てる僕と目が合うなり、細い体をビクッと震わせ「ごめん……」っと一言呟いたのだった。



「だから、あの人はただのお客さんなんだって。それに二人っきりで会ってたんじゃないよ、沙織も志穂も一緒だったんだから」

そんな美佐子の必死な言い訳と共に、ラップなのかR&Bなのかわからない洋楽が車内にボンヤリと響いていた。
美佐子の言う「ただのお客さん」とは、美佐子がバイトしているキャバクラに通う客の事を意味する。
美佐子は僕の反対を押し切って二ヶ月前からキャバクラでバイトを始めていたのだ。

「ただのお客さんだったなら、どうして僕に嘘を付いたんだよ」

僕は運転席の窓を少しだけ開け、その隙間に煙草の煙を吐きながらそう聞いた。

「だって……真くん、すぐに勘違いするから……」

「そうやって嘘を付くから勘違いされるんだろ!」

僕はおもわず大きな声を出してしまった。
美佐子は大きな目を脅えさせながら、今にも泣きそうな表情で僕を見つめた。

「ごめん……でも、絶対に変な事してないから。これだけは信用して。絶対に絶対に変な事してないから、ね」

美佐子は必死にそう言いながら僕の手をギュッと握った。

黙ったまま運転席の窓を開けた。
空き地の雑草に潜む夏虫たちの声が一斉に車内に飛び込んできた。
生暖かい空気を車内に招き入れ、車内に籠っていた煙草の煙を一掃した。
同時に車内のクーラーが逃げてしまい、車内には貪よりと暑苦しい熱帯夜の空気が澱んだ。
工場の裏にある小さなプレハブ小屋の窓に、ぼんやりと人影が浮かんでいるのが遠目に見えた。

「ねえ、もうお店辞めるから。ね、許して」

そんな美佐子の声を聞きながら運転席のドアを閉めた。
そしてゆっくりと美佐子に振り向いた。

美佐子は振り向いた僕の顔を見て優しく微笑んだ。
僕は微笑み返しをすることなく、そのままズボンのボタンを外した。
ズボンを一気に膝まで下げると、太ももの中心にダランと垂れたどす黒いペニスが月夜に照らされた。

「やだ……」

美佐子が顔を顰めた。
美佐子という女はセックスに対して妙に神経質な女だった。
ベッド以外の場所で身体を開く事はまずなく、又、セックス前のシャワーは絶対条件だった。
そんな神経質な美佐子とカーセックスをするなど絶対不可能だと思っていた。
しかし、今は違う。今のこの状況では、断然に僕の方が主導権を握っているのだ。

「しゃぶれよ……」

僕は項垂れたペニスをゆっくりとシゴきながら、それを美佐子に見せつけた。

「すぐそこにラブホがあったじゃない……そこに行こ」

顔を顰める美佐子は、今まで握っていた僕の手をそっと離し、そのままゆっくりと助手席のシートに座り直した。

「やっぱり、おまえ、あのおっさんとヤったんだろ」

「どうしてそうなるの?」

美佐子はキッと僕を睨んだ。

「本当にヤってないって誓えるなら、しゃぶれ……」

僕は美佐子の手を掴み、無理矢理ペニスを握らせた。
美佐子の力の入っていない指がペニスに触れると、ペニスは瞬く間に反応し始めた。
美佐子の指の中でドクッドクッと拡張して行くペニスは、仮性包茎の皮を自らの力で剥き、獰猛な爬虫類が威嚇するかのように赤黒いカリ首をクワッと膨らませた。

そんなヤルキ満々のペニスに諦めを感じたのか、美佐子は「……舐めるだけだよ……」と言いながら運転席に体を向けたのだった。

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