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鬼と悪魔と妖怪と5

2012/05/19 Sat 02:10

鬼と悪魔と妖怪と5



泣き出した恵美を見た瞬間、もう許してやろうと一瞬心が揺らいだが、しかし今のこの興奮には勝てなかった。
なんとしても、この明るい光りの下で恵美のアソコを見て、舐めて、そして入れたかった。

「泣いても無駄だ。キミは婚約者の僕がいながらも不特定多数の男達と浮気をしたんだ。しかもその中には僕が一番仲の良かった先輩がいたんだ。キミも教師なら僕のこの胸の痛みがわかるだろ、さぁ、早く股を開くんだ。自分で股を開いてその汚れた穴を僕に見せるんだ」

そう激しく攻めながら閉じた股を強引に開こうとしていると、恵美はグズグズと鼻を鳴らしながら「わかったから乱暴にしないで」と呟き、遂に股の力をゆっくりと抜いたのだった。

弛んだ両脚の根元に微かな空間ができた。その空間の奥に、縦のワレメがくっきりと見て取れた。
初めて目にする婚約者の陰部。しゃぶりつきたい気持ちを必死に堪えながら、僕は恵美のパジャマを優しく脱がせ、人形のように無抵抗になった恵美を全裸にした。
「両脚を立てて、股をM字に開いてみろ……」
ベッドに横たわる全裸の恵美を見下ろしながらそう呟くと、恵美は羞恥に顔を引き攣らせながらゆっくりと膝を立てた。

午後の光りに照らされた恵美の膣は、まるで赤ちゃんが口を開いたかのように小さく、そしてピンク色に輝いていた。
もう我慢できなかった。
僕はペニスをギュッギュッと握りしめながらM字に開いた股を覗き込んだ。
恵美のそこはびっくりするほどに濡れていた。

どうして恵美はこれほどまでに濡れているのだろうかと不審に思った。
元々潔癖性の恵美はコレ系の変態プレイを非常に嫌っていたはずだ。
暗闇の中で膣を弄る行為さえ嫌がり、それでも強引に弄った後は、必ず僕の指をウェットティッシュで拭き取っていたくらいだ。
そんな恵美が今、この変態プレイに異様に興奮していた。明るい光りの下、シャワーを浴びていない陰部を覗き込まれては激しくアソコを濡らしているのだ。
そんな疑問に不信感を抱きながら、僕は膣をくちゃくちゃと弄った。
指を動かす度に内部から汁が溢れ、それは肛門を伝ってはシーツに淫媚な丸いシミを作っていた。

両手で更に両脚を開きながら、トロトロに濡れるピンクの膣に顔を近づけると、とたんに強烈な臭いに襲われた。
それは、まさに『ナトリの珍味』のようなイカの臭いだった。
今まで、恵美の股間にこんな臭いを感じた事は一度もなかった。
という事は、この強烈な臭いはあの忌々しい治療が関係しているのではないかと、更に股間に顔を近づけては開いた膣を疑視した。
小さな小陰唇の肉ヒダには白濁の液がドロドロと付着していた。それを目にした瞬間、僕はある嫌な予感に包まれた。
僕は股間から顔を上げると、観念したかのようにぐったりと横たわっている恵美の顔を覗き込み、慌てて聞いた。
「治療後、風呂に入ったか?」
恵美は困惑した表情でゆっくりと首を横に振りながら答えた。
「だって、病院から帰って来たのは夜中だったから……薬で頭がボーっとしてて、下着を替えただけで寝ちゃったの……」

恵美のその言葉に、今までにない強烈な絶望感が僕を襲った。
その異臭を放つ白濁の液体は、明らかに裸族たちが中出しした痕跡なのである。

婚約、結婚、新婚旅行。今まで幸福を与えてくれたそんな言葉が、膣に絡み付く白濁の液体と恵美のその告白によって、急に不幸な言葉に変わってしまったのだ。
「中出しなんかされて、子供ができたらどうするんだ!」
そう怒鳴る僕は、おもわず横たわる恵美の頬を引っ叩いていた。
「だって、そんなの無理だよ、何度も中で出さないでって言ったけど、みんな言う事を聞いてくれなくて……」
恵美は顔をクシャクシャにさせながら、声を出して泣き始めた。
「でもキミは、三度も行ってるじゃないか! 一度ならまだしも、キミは大勢の男たちに中出しされるのを知りながら三度もその病院に通っているじゃないか!」
そう叫びながら恵美の体を揺さぶると、恵美は「ごめんなさい」と何度も叫びながら唸り声をあげて泣いた。
「キミがそこまでバカだったとは思わなかった、キミはそれでも教師なのか!」
貝のように閉じてしまった恵美の体を強引に開き、股の間に体を押し込んだ。
このような状況で勃起している僕のペニスは異様だった。亀頭は今にもはち切れんばかりに腫れ上がり、肉棒には無数の血管が浮き出てはピクピクと痙攣していた。
僕は恵美を散々責めながらも、そんな一触即発なペニスを、他人汁でドロドロに汚された恵美の穴の中に挿入したのだった。

いつもなら挿入した瞬間から膣筋がペニスをキュッと締め付けてくるのだが、膣に溜っている男達の精液のせいで、今はヌルヌル感しか伝わって来なかった。
腰を振る度に、恵美の膣からは、水が溜った長靴で歩くようなグチョグチョとした音が鳴った。

今まさに、僕のペニスは先輩や医師や小男達の精液と交わっていた。
「みんなにヤられまくって感じてたんだろ、ズボズボにヤリまくられてたんだろ、みんなに中出しされてはいやらしい声をあげて喜んでたんだろ、あぁん?」
そう恵美を責めながら、ユルユルの穴の中にペニスをピストンさせた。
この膣の肉感を不特定多数の変態男たちがどのようにして味わっていたのかと想像すると、その光景がリアルに浮かび上がって来ては僕を激しく苦し、そして喜ばせた。

そんな光景を思い浮かべる度に凄まじい怒りに包まれる僕は、激しい腰のリズムに合わせ、「この野郎! この野郎! この野郎!」と唸りながら、その怒りを恵美の体にぶつけた。
しかし、怒りが熱くなればなる程、胸の奥に潜む淫らな感情も激しくなり、僕は複雑な欲情に気が狂いそうになった。
「どうしてそんな所にのこのこ出て行くんだ……僕じゃダメなのか、キミは僕では満足できないのか、それほどまでにキミは変態だったのか!」
堪えきれなくなった僕は遂に泣き出した。
生まれて初めて女の前で泣いた。
「どうして僕を裏切ったんだ……どうして婚約者の僕を裏切ってまでそんな所に行くんだ……僕がどれだけキミを愛しているのかキミはわからないのか!」
そう泣きながら腰を振ると、熱い涙が恵美の胸にポタポタと滴り、乳房の谷間にナメクジのような水溜まりを作った。
しかし恵美は、そんな僕の涙をまるで汗を拭うかのようにサッと拭い取った。
もはや恵美は僕の涙など見ても動揺しないほどに乱れていた。
まるで船上に打ち上げられた巨大蛸のように全身を蠢かせながら、卑猥な悲鳴を何度も何度もあげては悶えまくっていた。

そんな恵美の姿と、あのラブホで陵辱されていた女の姿が僕の中で一致した。
悶え狂う恵美を見下ろしていた僕は、その恵美の姿にたちまち狂気を感じた。
(狂った。遂に恵美は狂ってしまったんだ……)
そう思った瞬間、ふとあのラブホで聞いた先生の声が甦った。
(いやいや、彼女は頭が狂ってるんじゃないよ、彼女は精神が壊れてしまってるんだよ)
背筋に冷たいモノが走り、犬が全身の水を切るようにブルブルっと体が震えた。
それと同時に、激しくピストンする僕のペニスから大量の精液が飛び出した。それは、愛する婚約者の体内で、僕の精液と不特定多数の男達の精液とが混ざり合った不条理な瞬間だった。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



いつものように六号棟の扉を開けると、死臭に似た饐えた空気がどんよりと澱んでいた。
扉の隙間から光りが注ぎ込むと、ベッドに横たわる十数人の老爺たちが一斉に僕を見た。そんな彼らの目は死んだ魚の目のように茶色く濁っていた。

「はぁーい、皆さん、午後のお散歩に行きますよー」
パンパンと手を鳴らしながらそう叫ぶと、老人たちはのそのそとベッドを起き上がり、老いた身体をふらふらと揺らしながら一斉に僕に向かってきた。死に損ないの群れがパタパタとスリッパを鳴らしながら向かって来るその様は、まさにゾンビの映画のワンシーンのようだった。
「今日は金森先生が付き添いますから、みんな金森先生の言う事をよーく聞くんですよー」
ゾロゾロと扉を抜けて行く老爺たちに、まるで園児に語りかけるような口調でそう告げた。
もはやそんな言葉すら解読できないほどに老いた老爺たちの背中を一人一人見つめていた僕は、最後の一人が扉を出て行くのを確認すると、扉の前に立っていた副担当の金森先生に「では、よろしくお願いします」と頭を下げ、静かに扉を閉めたのだった。

鉄扉がガチャンっと閉まるなり、急にシーンっと静まり返った六号棟の奥には、異様な三人の老爺がモゾモゾと蠢いていた。
彼らは、いわゆる『特痴』と呼ばれる重症の痴呆患者だった。
完全に人間ではなくなってしまった彼らを棟から出す事は厳しく禁止されていた。

そんな『特痴』の老爺を監視するのが今の僕の役目だった。
理性、知性、道徳、常識。これら全てを無くし、思うがままの本能だけで生きている彼らは、もはや動物と化していた。
そこらじゅうで糞尿を垂らし、意味不明な奇声を発し、そして気に入らない事があるとすぐに物を投げ、誰彼かまわず噛みついた。
非常に凶暴で危険な彼らだったが、安定剤を投薬されている間は夢遊病者のように大人しかった。

部屋の奥へと進んだ僕は、空いたベッドにゴロリと横たわると、それぞれに好きな事をしている老爺を見つめた。
床に伏した嘉山の爺さんは、あみだくじのように繋がるタイルの目を指でなぞっていた。
村田の爺さんは両手で奇怪な振り付けをしながら意味不明な歌を唄い、長瀬の爺さんは僕の顔をジッと見ては、僕と目が合えばニヤニヤと笑い、僕と目が逸れるとたちまち顔をクシャクシャにして泣き出した。

そんな三人を見て、僕はいつも羨ましいと思っていた。
例の事件があってからというもの、生きる事にも疲れていた僕は、脳にインプットされている忌々しい情報を全て消去し、廃人として余生を送りたいと本気で思っていたのだ。

そのくらい、例の事件は辛かった。
二十五年間生きて来た中で、あの事件ほど辛かった事はなく、今後もあの事件ほど辛い事はまずないだろうと断言できた。

しかし、それほど落ち込んでいた僕が、ある事をきっかけに蘇生した。

それは今から一ヶ月前の事だった……

(つづく)

《←目次》《6話へ続く→》

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