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真夜中のエレベーター

2012/11/10 Sat 00:00

真夜中のエレベーター

《あらすじ》
真夜中のエレベーターで見知らぬ女と二人きり。女は妙にエロい格好をしていた。こんな夜中にどこ行くの?と聞くと、さっき出会い系で知り合った男とデートだよと答えた。とたんに真夜中のエレベーターはエロい空気に包まれたのだった。





午前一時。食パンを齧りながらズボンを履いた俺は、寝起きからわずか五分というスピードで出勤準備を全て整えた。
夜勤専門の警備会社に勤めている俺は、かれこれ三年くらい昼と夜が逆さまの生活をしていた。今では月が太陽で、星空が青空になってしまっている。

くたびれた靴を履いてマンションの部屋を出た。三十八にもなって未だ独身の俺には、いってらっしゃいと見送ってくれる者もいない。廊下には熱帯夜独特のムッとした熱が籠っており、一瞬にして背中を汗で湿らせた。深夜の廊下には洞窟のような静けさが漂っていた。ドアの鍵を掛ける鉄音が静まり返った廊下に響いた。いつもこの音は、若い頃世話になった刑務所の舎房を思い出させた。

エレベーターホールには、珍しくも俺以外の住人がエレベーターを待ちわびていた。そいつは805号室の女だった。今までこのマンションで何度か顔を合わせた事はあるが、挨拶すら交わした事はなかった。エレベーターのボタンは既に押されていた。俺は挨拶をせぬまま女の背後で足を止め、そのまま静かに顔を伏せた。

女の全身からは女臭さが漂っていた。それは香水のようなキツい香りではなく、風呂上がりのボディーソープのような甘ったるい女臭さだった。そんな匂いに誘われてソッと目を上げると、短パンから剥き出した女の太ももが目に飛び込んで来た。女はヨレヨレのキャミソールに短パンを履いていた。恐らくそれはパジャマなのだろうが、それにしても露出の激しい卑猥な格好をしていた。

目のやり場に困った俺は慌てて目を反らした。床に落ちていたガムの銀紙をジッと見つめながら、こんな夜中にそんな格好してフラフラしてんじゃねぇよ、と貶しつつも、しかし、久しく生身の女の肌に触れていなかった俺は、再び視線を上げずにはいられなかったのだった。

女の尻はくっきりと食い込んでいた。全体的にポッチャリとした体型だった為、肉付きの良い尻はポテポテして柔らかそうだった。きっとおっぱいもこの尻同様に大きくてポテポテしてるんだろうな、と思いながら更に視線を上げて行くと、ふと、エレベーターのドアのガラスに反射していた女と目が合った。

慌てて目を反らした。まるで女教師のスカートの中を覗こうとしていきなり女教師にキッと睨まれた中学生のように、慌てて目を反らした。すると女はガラス越しにふふふっと笑った。突然、ふふふっと笑った女に、俺は恥ずかしいやら安堵するやらで複雑な気分に陥った。

「こんな時間にどこ行くの?」
女はゆっくりと振り返りながらそう聞いた。少し東北訛りのあるその口調は、すかさず低能を連想させた。

「これから仕事なんです……」
そう答えながらソッと女の顔を見た。女はなぜかニヤニヤと笑っていた。そんな笑顔は、やっぱり低能を連想させた。

「キミはどこに行くの?」
俺はタメ語に切り替えた。どう見ても女は俺よりも年下で、それに低能っぽい。こんな女に敬語を使う必要はどこにもないのだ。

「今からデートよ」
女はグロスでテラテラに輝いた唇をニヤリと歪ませながら嬉しそうにそう笑った。

「こんな夜中にデートするの?」

「ダメ?」

「いや、別にダメじゃないけど……夜中にデートってのもなんか変だな……」

「夜中にお仕事するほうが変よ」

そう言いながら女はケラケラと声を出して笑った。おもわず俺も釣られてはははははっと笑った。二人の笑い声が静まり返った廊下に響くと、エレベーターがチン! という仏壇の鈴のような音を鳴らしながら到着したのだった。

エレベーターに乗り込んでも女はニヤニヤと笑ったままだった。女の横に並びながら、やっぱりこいつは頭がおかしいのだろうか? と考えていると、不意に、頭のおかしなグラマー女と深夜のエレベーターの中で二人っきりというこのシチュエーションが微かな興奮に変わった。

俺は一階のボタンを押しながら、この女の性器を見てみたい衝動に駆られた。この女なら頼めば見せてくれそうな気がしたのだ。そんな事をムラムラと考えていると、いきなり女が俺の顔をソッと覗き込んだ。

「こんな夜中に仕事って、トラックの運ちゃん?」
女はそう言いながらハンドルをクルクル回すジェスチャーをした。
俺は首を左右に振りながら「警備員だよ」と答え、すかさず「あんたは誰とデートするの?」と聞いた。

「まだわかんないの」
女はなぜか恥ずかしそうにニヤニヤと笑いながらそう答えた。

「わかんないって……どういう事?」
俺は首を傾げながらニヤニヤと笑う女にそう聞いた。

「さっきね、出会い系で知り合ったばかりなの。だからまだどんな人だかわかんないの」
女はそう言いながら照れくさそうにクスッと笑うと、どういう意味なのかは知らないが、突然「てへぺろ」と呟いた。

そんな女が異常に可愛く見えた。恐らく、いや間違いなくこの女は低能なのだろうが、しかしその女には低能の持つ可愛らしさというかエロさがムンムンと漲っていた。

夜中に出会い系で知り合った男とデートするという事は、イコールおまんこという事である。このいやらしい格好をした低能女は、今から初対面の男にパンツを脱がされるのだ。そしてトロトロに濡れたワレメを指でこじ開けられ、内臓深くまで勃起した肉棒を押し込まれてはズボズボと攻めまくられるのだ。そんな想像と共に猛烈に欲情してしまった俺は、ふと気が付くと女の胸を鷲掴みにしていた。

「やだぁん」

女は唇をアヒル口にさせながら拗ねた顔をした。が、しかし、俺のその手を振り払おうとはせず、抵抗の兆しは一向に見せようとはしなかった。

俺の腹は決まった。このままここでこの低能女をヤってしまおう。こんな時間にこんないやらしい格好をして出会い系で知り合った男に会いに行く低能女にお仕置きしてやるんだ。ズボズボにヤリまくってドロドロに中出しして、徹底的に肉便器にしてやるんだ。

そう思った瞬間、背筋にゾクッと寒気が走り、胸の中で何かがドクンっと跳ねた。俺は女のキャミソールの肩紐を素早く下ろした。そこに飛び出した大きな乳におもわず悲鳴をあげそうになった。

「ダメだって……」
女はそう怪しく笑いながら、揉みしだかれる自分の乳を恍惚とした目で見下ろしていた。

「どうせその男にヤらせるんだろ……その前に俺にヤラせてくれよ……」

「えぇー、どーしてそーなるかなぁー」

ケラケラと笑う女を見上げながら、黒々とした乳首を唇の中に吸い込んだ。女の乳首は茹で蛸のように固かった。口内でそれをコロコロと転がしながら、こいつは子供を産んだ事があるなとふと思った。

「おまえいくつだ」
俺はハフハフと荒い息を吐きながら聞いた。

「25。でもあと3日で26になるよ」
女もハァハァと熱い息を吐きながら答えた。

「子供いるだろ」
俺は短パンの上から食い込んだ股間をスリスリと撫でながら聞いた。

「いるよ。3才と2才。ケンイチとユウコ。すんごく可愛いんだから」
女はズボンの上から俺の股間をグニグニと弄りながらそう答えた。

不意にチン! っという音が響き、エレベーターがガクンっと止まった。ゴゴゴゴゴッとドアが開き始めると、反射的に互いがサッと手を引いた。

深夜のエレベーターホールは静まり返っていた。ホールの隅に置いてあったぺプシの自販機だけがブーンと低いモーター音を響かせているだけだった。

「降りるのか?……」

俺は赤いぺプシの看板を見つめながら聞いた。

「どうしよっかなぁ……」

そう女が呟いた瞬間、再びゴゴゴゴゴッと音を響かせながらドアが閉まった。

俺は黙ったまま最上階のボタンを押した。それと同時に、女は「うぅぅん……」と甘えた声を喉で鳴らしながら俺のズボンのボタンを外し始めた。

エレベーターが動き始めると、女はズボンの中から俺のペニスを捻り出した。ビーンっと飛び出した俺のペニスは最高潮に勃起し、仮性包茎の皮がベロリと捲れては、真っ赤に腫れた亀頭の先から透明の汁をタラタラと垂れ流していた。

女の肌に触れるのも、女に触れられるのも確か三年ぶりだった。最後にイッた女は飛田の遊郭の女で、シャブに狂っていたその女は大サービスよと言いながら肛門までヤらせてくれた。だから今でもよく覚えている。

そんな俺のペニスを女は五本の指先でしっかりと摘むと、慣れた手つきで上下にしごき始めた。その快感に、俺はおもわず「はぁぁぁ……」と深い息を吐いた。女は俺の熱い息を顔面に受けながら、「おやじの口臭だ」と笑い、恍惚とした目で俺の目をジッと見つめた。

シュコ,シュコ、シュコ、シュコ……
そんな卑猥な音が狭いエレベーターの中に響いた。女は静かに目を閉じながら俺の唇の中に長い真っ赤な舌を押し入れて来た。ベプベプと激しいディープキスをした。女の唾液を全て吸い付くさんばかりに女の舌に吸い付く俺は、短パンの中へと素早く手を忍び込ませた。

ゴワゴワの陰毛の奥にヌルヌルのワレメが隠れていた。女の膣はびっくりするくらいに熱く、そして驚く程に濡れていた。一瞬、小便をチビっているのではないかと思いながらもソコを指で弄っていると、女は俺の口内で切ない声を出して喘ぎ始めた。

「包茎?」
女は俺の肩に顔を埋めながら、我慢汁でヌルヌルになった俺の亀頭を指先で転がし聞いた。

「仮性だよ」
俺は自慢にもならない自慢をした。

女は亀頭を弄っていた指先をクンクンと嗅ぎながら「イカくっさ」と笑った。すかさず俺もワレメを弄っていた指をクンクンと嗅ぎながら「チーズくっさ」っと笑ってやると、女は恥ずかしそうに顔を俯かせながら、またしても「てへぺろ」と意味不明な言葉を呟いた。

女はニヤニヤと笑いながらゆっくりと俺の足下にしゃがんだ。そしてビンビンと痙攣するペニスを目の前でシゴキながら、「でも私、この匂い好きよ」と囁いた。

「おまえ、変態か?」
俺は真顔でそう聞いた。もし変態ならば何の抵抗も無く肛門もヤらせてくれるのではないかと思ったからだ。

すると女は、ソッと上目遣いで俺を見上げながら「変態だよ」と笑った。

「私はね、性的倒錯なんだって。それはね、セックスしないと気が狂っちゃう変態の病気なんだって。別れた旦那がいつもそう言ってた」

女は自慢にもならない自慢をすると、そのまま俺を見つめたままゆっくりと口を開き、ピーンッと突き出した俺のペニスを口内に滑り込ませたのだった。

生温かい女の舌が亀頭を包み込んだ。ペプペプと音を立てながら舌を転がし、亀頭全体を満遍なく舐め尽くすと、それを銜えたままゆっくりと顔を上下に動かし始めた。
まるで生クリームをペニスに塗り込んだような濃厚なフェラだった。さすが深夜に出会い系で知り合った男と平気でデートに行く女だけあり、こんな恥垢だらけのペニスでも美味そうにしゃぶっている。

俺もこの女にお返ししなくちゃと思った。女の汚れた下着を剥ぎ取り、ムチムチの太ももを大きく広げ、そこに貪よりと潜むケンイチとユウコを産んだその穴を、誰でもOKな肉便器のその淫らな穴をベロベロと乱暴に舐め尽くし、穴奥の内臓からトロトロと滲み出るいやらしい汁をとことん吸い尽くしてやるのが、仮性包茎のペニスを舐めてもらったお礼だと本気でそう思った。

俺は女をエレベーターの床に座らせた。女は抵抗する事もなく「えー、ここでするの?」などと幼稚に笑いながら素直にそこに腰を下ろすと、勝手に尻をもぞもぞとさせながら短パンとパンツを同時にズラし、壁に凭れて体育座りで股を開いた。

色素の薄い茶色い陰毛が、テラテラと濡れ輝く爛れたワレメの周囲に亀の子タワシのように生えていた。女はドス黒い性器を剥き出しにしながら、全く恥ずかしがるふうもなくニヤニヤと微笑み、そのパチンコ玉のように勃起したクリトリスを指でコロコロ転がした。

俺は脱ぎ捨ててある短パンを手にすると、そこに絡まる白いパンティーを剥ぎ取った。女の目の前でパンティーを開き、女が最も恥ずかしがるクロッチを指で広げた。

「やだぁ」と白痴的な笑顔で笑う女のクロッチには、卵の黄身のような黄色い分泌物が染み付いていた。鼻を近付けると強烈なパルメザンチーズの匂いが鼻孔を刺激した。

「こんな汚ねぇパンツ履いてデートするつもりだったのか?」
俺は顔を歪めながら聞いた。

「うふふっ……そーいうの好きなくせに……」
女は自分の汚れたクロッチを嗅がれている事に興奮しているのか、クリトリスを転がす速度を速めながら悪戯に笑った。

女の目の前でクロッチを広げ、その黄色いシミを舌先でペロペロと優しく舐めた。女は喉をヒクヒクさせながらそれを見つめ、右足を更に広げては赤く爛れたワレメに指を挿入した。

「やだぁ、へんたい……」
女は三本の指でワレメを掻き回しながら俺を切なく見つめた。

「おまんこも舐めて欲しいか?」
俺はネトネトする黄色いオリモノを味わいながら、ぐじょぐじょに濡れたワレメをソッと見た。

「……舐めるより入れて…はぁはぁ……その太いおちんちんで突きまくって……」

女はペニスを握りながら俺の耳元に囁いた。
すかさず俺も女の耳元に囁いてやった。

「中出ししてもいいなら入れてやる……その腐れマンコの中に精液をぶち撒いてもいいなら入れてやる……どうする?」

いきなり女が俺を突き飛ばした。尻餅を付いた俺はそのまま床に押し付けられた。大きな乳をタプタプさせながら女が俺の上に乗って来た。大きな尻の重量が俺の腰を深く沈めた。

女は無言でハァハァと荒い息を吐きながら、俺のペニスをがっしりと握った。そしてソレを自分の穴に誘導すると、尻肉を卑猥に揺らしながらゆっくりと腰を下ろした。

ツルンっと滑り込んだペニスは、すかさずその淫らな穴の中で溺れた。女は仰け反りながら「はぁん!」と叫び、大きな乳を上下に揺らしながら俺の動きに合わせて腰を振った。

女の穴は緩かった。ヤリマンでガキを二人も産んでいるせいか膣筋はゼロに等しかった。しかし俺は感じていた。久しぶりの女体という事もあるが、それよりもこのシチュエーションが俺を激しく興奮させていた。

互いの腰が激しく動く度に、エレベーターはガタガタと不気味な音を立てて揺れた。このまま更に揺れれば自動装置が作動して緊急停止してしまうのではないかと焦った。それでも女は容赦なく腰を振って来た。男根と淫穴がリズミカルに擦れ合い、下品な音をエレベーターの中に響かせていた。

俺は右手で女の乳を鷲掴みにし、左手でパンパンに張った尻肉を撫で回した。女は左右の壁に両手を広げ、壁に押し付けた手の平で体を支えるようにして腰を振り出した。それはまるでハワイアンのリンボーダンスのように激しく、大きなクリトリスが俺の恥骨にグリグリと押し付けられていた。

もう我慢できなかった。このまま、リンボーダンスをされながらイッてしまおうと思いながらも、しかしそれでは勿体ない気がしてならなかった。射精を必死に堪えながら女の真っ黒な乳首を摘み、女をソッと上目遣いで見上げながら呟いた。

「この後、俺の部屋に来ないか……俺の部屋でおもいっきり犯しまくってやるよ……だから、取りあえず今は、お先にイカせてもらうぜ……」

俺は女の体を抱き寄せた。腕の中に女の体をがっしりと抱きしめ、そのままクルッと反転すると正常位の体勢になった。ムチムチの太ももを両腕に抱え上げながら、カエルのように開いた股にガンガンと腰を打ち付け、肉棒をズボズボとピストンさせた。

キャンキャンと子犬のように鳴き出した女は、俺の背中に必死にしがみつきながら、出して,出して、中でいっぱい出してと、うわ言のように呟き、俺の唇の中に舌を押し込んで来ようとしていた。

俺の鼻から、「ふんっ!」とスタッカートな息が漏れた。精液が尿道を走っていく感触が下半身に広がった。俺は必死に女の舌を吸い、ぷにょぷにょの乳を揉みしだき、そして張りのある尻肉を鷲掴みにしては、その快楽にどっぷりと溺れた。

射精後の爽快感が全身を走り抜けた。いきなり猛烈な疲れがドッと襲い掛かり、そこで初めて自分が汗まみれな事に気付いた。
穴を埋めていた肉棒をヌポッと抜くと、一瞬の間を置いて中から大量の精液が溢れ出て来た。女は脱ぎ捨ててあったパンティーをティッシュ代わりにして溢れ出る精液を素早く拭き取った。

チン!っというベルと共に、エレベーターがゆっくりと止まった。女は慌てて短パンを掴むと、床に寝転がったまま急いで短パンを履いた。ゴゴゴッとドアが開き、再びぺプシの赤い看板が目に飛び込んで来た。

いつの間にか一階と最上階を何度も往復していた。二往復までは俺がボタンを押していたが、騎乗位になってからは女がボタンを押していた。
女はモゾモゾと衣類を整えながら、勝手に『閉』を押そうとした。女は約束通りこれから俺の部屋に行くつもりらしい。だが、射精後の俺は既に嫌悪感に包まれていた。目の前のこの女が汚らしい野豚にしか見えなくなっていた。

俺はすかさず「あっ」と言いながら、慌てて『開』のボタンを押した。ゴゴゴッとドアが開き、再び静まり返った一階のエレベーターホールが現れた。

「ねえ」という女の声を背後に、俺は素早くエレベーターを飛び降りた。そのまま走り出そうとすると「ちょっと」という女の声が俺の背中に突き刺さった。

俺は立ち止まった。そしてゆっくりと振り向いた。
女は乳を出したまま不思議そうな顔で「あんたの部屋に行かないの?」と首を傾げた。ぺプシの赤い看板に照らされた女の乳は、『地獄絵図』に描かれる灼熱地獄で絶叫する女郎のように赤く醜かった。

「てへぺろ」

俺はそう呟くと、そのままエントラスを猛ダッシュで走り出した。マンションの玄関ドアを両手で突き開き、ジャンプするように外に飛び出した。

深夜の歩道は延々と誰もいなかった。真っ暗な国道沿いにはデニーズの黄色い看板だけがぽっかりと浮かんでいた。

女が追って来る気配はなかった。それでも俺は暗い歩道を走り続けた。走りながらも、会社に行ったらさっそくネットで『てへぺろ』の意味を調べてみようと思った。





それから一ヶ月後。
いつものように午前一時に部屋を出ると、エレベーターホールで例の女と出会した。女の隣りには過激な国粋主義者のように厳つい男が肩を怒らせながら煙草を吹かしていた。

女は俺をチラッと見た。
ピタッと足を止めた俺はゴクッと唾を飲んだ。

女はフンっとソッポを向くと、「エレベーターは禁煙だよ」と笑いながら、指が二本足りない男の手から煙草を奪い取った。

エレベーターが到着した。俺は乗ろうかどうしようか迷ったが、厳つい男が『開』のボタンを押したまま俺を待っていたので、乗らずにはいられなかった。

エレベーターに乗り込むなり、女が厳つい男の胸に頬を押し当てた。女は横目で俺を見つめながら、その細く長い指を男の下半身へと下ろして行き、ズボンの上から男の股間をムギュッと握った。

男は「ちっ」と舌打ちしながら、「またかいな」と関西訛りで女の乳を鷲掴みにした。

「ほんま、スキモンやなぁ……さっき小便ちびるほどに何遍もイかしたったやないけぇ……」

女は俺をジッと見つめながら、「私、ここでヤルのが好きになっちゃったの……」と、意味ありげに笑った。

男は、女のTシャツに透ける真っ黒な乳首をコリコリと指で転がしながら、自分のズボンのチャックをギリギリギリっと下ろした。
明らかに俺の倍はあろうかと思われるペニスが飛び出した。
真珠のような丸い玉がボコボコと埋め込まれたそのペニスは、まるで『北斗の拳』に出て来そうなほどの迫力だった。

エレベーターの蛍光灯に照らし出されたペニスを、女はまるで自慢するかのように指でシコシコとシゴキながら、横目で俺を見て「ふん」っと鼻で笑った。

チン! っという音と共にゴゴゴッとドアが開いた。
しかし、巨大なペニスをシゴく女に見とれていた俺は、ドアが開いた事に気付かないまま呆然と立ちすくんでいた。

「なに見とんねん。早よ出て行かんかい」

男は国粋主義者が共産主義者を見つめる時のような目でジロッと俺を睨んだ。俺はひっと小さく肩を窄めながら、慌ててエレベーターを飛び降りた。

エレベーターは二人を残したままゴゴゴッとドアを閉めようとした。
ソッと振り返ると、紫色の亀頭を鼻に押し付けている女と一瞬目が合った。

ドアが閉まる瞬間、女は俺に向かって何か呟いた。
その声は聞き取れなかったが、その唇の動きからして、それは明らかに「てへぺろ」だった。

深夜の歩道は延々と誰もいなかった。真っ暗な国道沿いにはデニーズの黄色い看板だけがぽっかりと浮かんでいた。
暗い歩道をトボトボと歩き出した俺は、会社に着いたら今度こそ『てへぺろ』の意味をネットで調べようとそう心に誓ったのだった。

(真夜中のエレベーター・完)



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