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みんなのおもちゃ1

2012/11/17 Sat 04:25

みんなのおもちゃ1




小さな温泉町だった。
コンビニがひとつしかない小さな町の小さな温泉宿は、一年前に来た時と何も変わっていなかった。
妙に古びた座敷の床の間の横にポツンと置いてあるテレビは、家のPCよりもひとまわり小さな画面だった。素人なのかタレントなのかわからない司会者が、安っぽいBGMを背景に地元の人気ラーメン店を紹介していた。
夕食を終えたら何もする事がなくなった。温泉には既に二回も入っている。忌々しいテレビを消し、古畳の上にゴロリと横たえた私は、何度も溜息をつきながらただただぼんやりと天井を見つめていたのだった。

結局、課長は来てくれなかった。
経験豊富な中年男達にありとあらゆる変態行為を教え込まれたまま無情に捨てられた。
そんな私は、溜ったモノを放出されただけの、まるで鼻を噛んだティッシュのようだった。

天井の黒いシミをひたすら見つめていると、いつしかそのシミが黒いトカゲに見えて来た。今にもそのシミが天井や壁をヒタヒタと這い回りそうな気がして、気味が悪くなった私はゆっくりと起き上がった。
床の間の隅に置かれたボストンバッグを引き寄せ、ギギギッとファスナーを開けた。
二日分の着替えと、洗面用具が詰まったビニールポシェット、そして課長の為に買っておいた新品のブリーフと靴下が綺麗に並んでいた。
そんなボストンバッグの底から黒い巾着袋を取り出した。
それは半年前に課長がくれた袋で、その中身も全て課長が買い揃えてくれた物だ。
スルスルと紐を緩め、口を開くと、中からペペローションのバラの香りが淫媚に漂って来た。その袋の中には、これまで散々私を苦しめ、そして同時に私に喜びを与えてくれた品々がひっそりと眠っていた。

とてもリアルな形をしたディルドを取り出した。
それは、課長と付き合い始めたばかりの頃、課長が一週間の出張で鹿児島へ立つ前日に、「僕がいない間、淋しくなったらこれを使いなさい」とくれた物だった。
その夜、出張先のホテルから電話をして来た課長は、さっそくそのディルドを使ってオナニーする事を私に命じてきた。
今までにそんな事をした事がなかった私は戸惑った。しかし、ここで断ればもう二度と課長は会ってくれないのではないかという強迫観念に駆られた私は、言われるがままに携帯をテレビ電話に切り替えると、携帯をテーブルの上にセットした。
ディルドの底の吸盤をテーブルにピタリと張付けしっかりと固定した。
突き立ったディルドにコンドームをズリズリと被せると、素早く下着をズラしてその上に立った。

「そのままゆっくりと腰を下ろすんだ……一気にズボッと入れちゃいけないよ、ゆっくりゆっくり腰を下ろすんだ……」
そんな生温かい声が携帯のスピーカーから聞こえて来た。
もしかしたら課長は、これを見ながら自分のモノを弄っているかもしれないと思うと、声が出そうなくらいに興奮し、曲げていた膝が自然にガクガクと震えはじめては、おもわずテーブルに手を付いてしまった。

既にトロトロに濡れているワレメに、固いディルドの先が当たった。
ゆっくりと腰を下ろして行くと、ワレメの両サイドの肉を押し広げながらディルドの亀頭が侵入して来た。

「ゆっくりだぞ……ゆっくりゆっくり入れて行くんだ……」

そう唸る課長は鼻息を荒げていた。それは、いつも私の腹の上で荒げている鼻息と同じリズムだった。
背後に置いた携帯からそんな鼻息が聞こえて来ると、本当に課長にバックから挿入されているような感覚に陥った。
思わず「早く、早く奥まで入れて下さい課長……」という言葉が唇から漏れた。
それを聞きつけた課長は「まだだ……まだまだ入れて上げないよ……」と、いつも私の耳元で囁やくように優しく焦らすと、その背後からカサカサカサっと乾いた音が微かに聞こえた。
電話の向こうの課長は、明らかにオナニーをしているようだった。
私の卑猥な姿をテレビ電話で見ながら自分を汚している課長の姿を思い浮かべると、今までにない淫らな感情に襲われ、おもわずディルドを半分まで飲み込んでしまったのだった。

「あぁぁぁっ」と声をあげる私に、課長は「気持ちいいか、気持ちいいのか」とその感想をしつこく聞いて来た。
「あぁぁん、凄く気持ちいいですぅ、本当に課長に入れられてるみたいです」
そう呻きながら尻をクネクネと回すと、ディルドは膣の中間部分を濃厚に掻き回し、被せていたコンドームをピチピチと鳴らした。

「奥まで入れて欲しいか? 私のチンポでオマンコをズボズボとされたいか?」

そう囁く課長は、いつしか鼻呼吸から口呼吸へと変わっており、携帯のスピーカーからはハァハァと湿った呼吸が響いていた。
「入れて下さい! 奥までズブズブに入れて下さい!」
腰をくねらせながらそう叫ぶと、すかさず課長が「ナニをどうして欲しいのかちゃんと言ってみなさい」と囁いた。
堪えきれなくなった私は、「あぁぁん、課長のオチンポを奥まで入れて下さい! 美奈のオマンコを課長のオチンポでグチャグチャにして下さい!」と狂ったように叫ぶと、そのまま一気に腰を落とした。
固くて冷たいディルドが、狭い膣壁を押し開きながら奥深くまで突き刺さった。
私は叫び、課長は唸った。
私はそんな課長の唸り声を背後に感じながら腰を激しく振り、そしていつものように失禁してしまったのだった。

このディルドは、そんな思い出の品だった。
それからというもの、何かと課長はテレビ電話で電話を掛けて来ては、このディルドを使ってカメラの前でオナニーしろと命令して来た。
その映像が、まさか島尻部長や加藤専務にも見られているとは、その時の私は夢にも思っていなかったのだった………。


その事実が発覚したのは、課長がテレビ電話を掛けて来るようになってから、一ヶ月が経とうとしていた頃だった。
ある時、加藤専務に呼び出された私は、胸騒ぎを覚えながらも専務室へと向かった。というのは、今まで加藤専務に挨拶をした事は有れど、言葉を交わした事など一度もなかったからだ。
私は脅えながらエレベーターのボタンを押した。
もしかしたら課長との不倫がバレてしまったのではないだろうかと胸が締め付けられた。
不倫がバレて私が会社を解雇される事など全く怖れてはいなかったが、それによってもう二度と課長と会えなくなるのではないかという不安が胸を激しく締め付けていたのだ。
そんな不安を抱いたまま専務室に入ると、専務はなぜかニヤニヤと笑いながらソファーに座り、私を待ち構えていたのだった。

「事務の井ノ上です……」と恐る恐る挨拶をすると、専務は入口に突っ立ったままの私をニヤニヤと見上げながら、癖のある香りを放つ洋モクを黙って吹かしていた。
しばらくして、煙草をクリスタル製の灰皿に押し付けた専務は、突然、「事務の仕事は順調にいってますか」などと言いながら立ち上がり、私の背後にソッと寄添った。
「えっ?」と私が肩を竦めながら振り向こうとすると、「水間課長の件なんだけどね……」と囁く専務のタバコ臭い息が私の耳元を通り過ぎた。

「このままだとね、キミだけじゃなく水間君も解雇という事になり兼ねないんだよ……」

全身の毛穴が開き、そこから嫌な汗がジワッと溢れた気がした。

「まあ、幸い、この件を知ってるのは私と島尻部長だけだからね、事を荒立てないようにする事もできるんだがね……」

そんな専務の言葉と共に、ガチャンっという鈍い音が背後で響いた。その音がドアの鍵を締めた音だと言う事に気付いた私は、専務が私に何を求めているのかをすぐに察知した。
専務の年老いた手が背後から迫り、私の胸を事務服の上から揉み始めた。

抵抗する気は更々なかった。これで課長が助かるのならと、私は下唇を噛み締めながらその乱暴な手の動きに耐えた。
専務はそのままゆっくりと腰を下ろし、何やら小声でブツブツと呟きながら私の尻肉をスカートの上から鷲掴みにした。
私の尻を、撫でて、擦って、頬擦りする専務の呟きが、次第に私の耳に届いて来た。

「この尻に……このカワイイ尻にあんな物がズボズボと……」

その言葉が何を意味しているのか最初はわからなかった。
しかし、「私のペニスはあんな玩具なんかよりももっと大きいよ」という言葉を聞き取った瞬間、とたんに目の前が真っ暗になった。

(まさか課長があの動画を専務に……)

そんな不信感が頭を過った。
それと同時に専務がスカートをたくし上げ、ストッキング越しに尻に顔を埋めながら、「汗臭いねぇ〜」と笑った。
背筋に寒気が走った。会話すらした事のないこの中年男に、あの卑猥な姿を見られたのかと思うと背筋にゾクゾクとした寒気が走り、全身がブルブルと震えて来た。

「震えてるね。怖がらなくてもいいんだよ。いつもみたいに変態になってもいいんだよ」

専務はそう笑いながら、ストッキングとショーツを同時にズリ下ろすと、「おおぉ……」と唸り声をあげながらそこに飛び出した私の尻に顔を押し付け、その谷間に舌を伸ばしては肛門をペロペロと舐めた。
いきなり肛門を舐められるというその奇妙な感触に、思わず体を仰け反らせてしまった私は、「ヤメて下さい!」と叫びながらショーツを上げようとした。
そんな私の手を素早く押し止めた専務は、背後から私に抱きつくと、「水間君がどうなってもいいのかね……」と、ドブ川のヘドロのような息で囁いた。

その言葉が催眠術の合図であるかのように、私の体はすぐさま抵抗を止めた。
ゴツゴツとした専務の指が私の生尻を擦った。中南米の大蜘蛛が這い回っているような嫌悪感を覚え、おもいきり手の平で払い除けてやりたい衝動に駆られるが、既にロックされてしまった私の脳はその情報を伝達しなかった。
大蜘蛛は尻の谷間に潜り込み陰毛をジリジリと鳴らした。裂け目を押し開き、その粘膜に触れた瞬間、専務は感極まる声で囁いた。

「キミ、濡れてるじゃないか……」

ウヒウヒと笑う専務は、実験室のテーブルの裏に張付けてあるバナナを発見した時のチンパンジーのように興奮していた。
「どうして濡れてるんだい、やっぱりキミは変態なんだなぁ」と声を震わす専務の指が、私の穴の中で縦横無尽に暴れ出した。
静まり返った専務室にグチョグチョといやらしい音が響き渡り、それと同時に、抵抗できない私の啜り泣きが無惨に響いていた。

それからというもの、専務は私を性玩具として扱った。
毎週土曜の夜は、いつも国道沿いの下品なホテルで専務に汚されていた。専務のペニスは既に役に立たなくなっていた為、いつもホテルに行く時には島尻部長が同行し、その穴埋めを補っていた。

私は、その目を背けたくなるような破廉恥行為に耐えた。例え島尻部長にその行為を撮影されていても、課長を守る為に、必死にそれに耐えていた。
しかし、そんな専務と部長の鬼畜の所存を知っておきながら、課長は完全黙視していた。私を助けてくれるわけでもなく、又、そこに参加するわけでもなく、その件についてはひたすら知らぬ存ぜぬを決め込んでは、その間、一切私には連絡して来なかった。

それから三ヶ月後、専務の定年を機に、私はやっと性奴隷から解放された。
が、しかし、課長はそれっきり私に振り向いてくれなかった。課長の為に今まで耐え抜いて来たのに、課長は私の電話にも出てくれず、まるで汚された私を毛嫌いするかのように、完全に私を避けていたのだった。

傷心しきっていた私に、ある時、島尻部長が近付いて来た。
島尻部長は、あたかも仕事上の指示を出すかのように私のデスクのパソコンを指差しながら、私の左頬に顔を近づけた。
「悪い事は言わないから、あいつはヤメておいたほうがいいぜ……」
チラッと横目で課長を示しながら、島尻部長はそう囁いた。

「あいつはね、とんでもない変態なんだよ。俺とキミがヤってるシーンをテレビ電話で撮影してくれなんて頼むくらいだからさ、かなり危ない変態だよ」

パソコンの画面に映っていた『福利厚生』という文字を指差しながら島尻部長は静かに笑った。
私はそんな島尻部長をゆっくりと見上げながら、「どう言う事ですか……」と恐る恐る聞いた。
すると島尻部長は、魚が餌に喰い付いて来た瞬間の釣り人のように黒目をキラリと光らせると、更に声を潜めて説明を始めた。

「あいつはね、キミが俺や専務にヤられているシーンをいつもテレビ電話で見ながらシコシコとオナニーしてたんだよ。実に気持ち悪い男さ。そもそもあいつがキミを専務に紹介したのは、キミが俺達に犯されるシーンをテレビ電話で見たかったからなんだ。ありゃあ性犯罪者レベルの危ない性癖を持った変態男なんだよ……」

島尻部長はそう囁きながらも、パソコン画面の『接待交際費』という文字を指差し、わざと周囲に聞こえるような大きな声で「もうちょっとなんとかならないかなぁ」と苦笑した。
正面のデスクに座っていた松川さんが画面の横からチラッと顔を出し、島尻部長を呆れた顔で見つめながら「部長、またキャバクラですかぁ〜」と笑った。
そんな松川さんに、島尻部長は「まいったよ松川ちゃん、この人、ガチガチに固いんだもん」と戯けながらも、再び私の耳元に小声で囁いた。

「あんな変態と付き合ってたら、いつか必ずキミの動画がネットにバラ捲かれるぜ。だから悪い事は言わないから、とっととあいつと別れて俺と……」

島尻部長の人差し指がマウスを握っていた私の右手をくすぐった。その指は、散々私の体内を掻き回した忌々しい指だった。

蝿を追い払うかのように島尻部長の指を払い除けた私は、そのままスクッと立ち上がった。
そしてオフィスの奥で書類を見ている課長をキッと睨むと、そのまま課長のデスクに向かって歩き出した。
「お、おい、ちょっと待てよ」
そんな島尻部長の焦った声を背後に私は課長のデスクに突き進んだ。
不意に顔を上げた課長が、目の前に立ちすくむ私を見て目玉をギョッとさせた。

「課長……お願いです……最後にもう一度だけ会って下さい……」

私の声は今にも泣き出さんばかりに震えていた。
課長はそんな私をジッと見上げながら、摘んでいた眼鏡のフレームを何度も何度も上下に動かした。

「明日の日曜日、去年のあの温泉宿で待ってます。必ず来て下さい。課長が来てくれるまでずっと……」

そう言葉にした瞬間、同時に大量の涙が溢れ、その最後の言葉が嗚咽で掻き消されてしまったのだった。

(つづく)

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