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水のない噴水5

2012/11/17 Sat 04:26

水のない噴水3



駐車場の隅には、『豚汁』と書かれた赤錆だらけのトタン看板や、フロントガラスの割れた廃車が放置され、いかにも荒んだ雰囲気が漂っていた。
 車は、駐車場の外灯が届かない暗闇に静かに入って行くと、エンジンを掛けっぱなしにしたまま止まっている大型トラックの横にぴったりと横付けされた。
 助手席に足を投げ出しながら雑誌を読んでいた中年の運転手が、ムクリと身を起こし、訝しげに涼子達の車を見下ろしていた。
 涼子は嫌な予感がしていた。ギギギッとサイドブレーキを上げた彼に「帰ろうよ」と小声で言うと、彼の表情は再び蝋人形のように固まっていた。
 彼は無言でズボンのボタンを外すと、トランクスの中から既に固くなっているペニスを取り出した。廃墟で汚したままの亀頭には、ティッシュの破片がこびりついていた。
「しゃぶれ……」
 彼はジッと前を向いたまま呟いた。彼のその不気味な無表情が、廃墟のベランダで叩かれた恐怖を甦らせた。涼子は、そこに顔を埋めるしか方法はないと思った。
 恐る恐る彼の太ももに手を付いた。そしてピンっと威きり立ったモノに顔を近づけると、生温かい淫媚な香りがムッと漂って来た。
 息を止めながらゆっくりと唇を開くと、不意に頭上で彼が言った。
「隣りのトラックの運転手……見てるぞ……」
 涼子は口を半開きにさせたまま、ソッと視線を運転席の窓に向けた。
 普通乗用車よりも一段高くなっているトラックの助手席の窓に、呆然とする中年男の顔が見えた。

 不意に男と目が合った。背筋がゾッとし、まるで金縛りに遭ったかのように男から視線を逃す事ができなくなった。
 固まってしまった涼子に、彼は「早くしろ……」と言いながら後頭部を押した。
 異臭が漂う紫色の亀頭が涼子の鼻に押し付けられた。慌てて口を大きく開くと、ペニスは滑り込むようにして口内に入って来た。
 他人に卑猥な姿を見られているという初めての経験が、激しい羞恥と屈辱を与えた。
 怖くて恥ずかしくて泣き出しそうになった。
 しかし、ここでやめられるわけがなかった。それを彼が許すはずがなかった。
 となれば、一刻も早く射精させるべきだと思った。涼子は亀頭に舌を滑らし、舌をいやらしく絡ませた。
 亀頭に付いていたティッシュの破片が涼子の舌の上で丸まった。それを素早く指で摘み出し、亀頭を唇で挟みながら顔をゆっくりと上下させた。
 ぺぷ……ぺぷ……ぺぷ……。
 湿った音が車内に響いた。
 彼は「はぁぁぁぁ」と唸りながら両足をピーンと伸ばした。そして涼子の黒髪を優しく撫でながら「どうだ……他人に見られている感想は……ん?……」と聞いてきた。
 そんな彼の言葉を無視しながら、早く射精させてしまおうと必死に顔を上下させていると、彼は、「見られて感じてるんだろ……ん?……もうアソコはヌルヌルなんだろ?……どれ、見せてみろよ……」とそう言いながら、涼子のジーンズのボタンに手を掛けてきた。
 涼子は慌ててペニスを口から抜き取り、ボタンを外そうとしている彼の手を押えた。
 彼の顔を見上げながら、「それだけはイヤ」と必死に顔を左右に振った。
「ダメだよ……そんな事じゃ武田の撮影には耐えられないぜ……」
 彼は、そう口元に優しい笑みを浮かべながらも、強姦しているような残虐な目つきで涼子のジーンズを引きずり下ろしたのだった。

 足首まで下ろされたジーンズは、まるで足枷のように涼子の自由を奪った。
 助手席のシートが倒され上着を脱がされた。ショーツに手をかけられ、「いや」ともがくと、彼は仁王像のような形相で涼子を睨みながらショーツを引き裂いた。
 倒されたシートの上で、黒いガーターストッキングだけが残された股を、ひっくり返ったカエルのように開かれた。
「見てるぞ……」
 彼は荒い息を吐きながら涼子の耳元に囁いた。
 恐る恐る窓に目をやると、トラックの助手席の窓に張り付くようにしながら、こちらをジッと覗き込んでいる中年男の顔が見えた。
 脅える涼子の表情を満足そうに見下ろしながら、彼はダッシュボードからペンライトを取り出した。
 薄暗い車内に、一カ所だけがポッと浮かび上がった。陰毛がうねうねとトグロを巻き、腸を抉り取られた魚の腹のような裂け目が赤黒く輝いていた。
 そんな裂け目を彼は指で開いた。ピンクの生肉がベロリと捲れ、ポッカリと空いた穴の中から白い濁の汁がトロリと溢れ出た。
「なんだよ……ちゃっかり濡れてるじゃないか……」
 彼は複雑な表情を浮かべながら、濡れた穴の中に指を押し込んできた。もちろんその白濁の汁は、さっき彼が廃墟で中出しした時の残液以外の何ものでもない。
 ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、と卑猥な音が車内に響き渡った。「ヌルヌルじゃねぇか変態女……」と罵られる涼子は、強烈な屈辱感に襲われながらも抵抗はできなかった。
 いきなり髪を掴まれ体を起こされた。運転席へと引きずられると、彼は助手席に寝転がった。
 彼がズボンを脱ぎ始めた。運転席の窓からトラックの助手席をソッと見上げると、トラックの窓は男が吐き出す息で曇っていた。その曇りガラスの向こうでは男の右肩がゆさゆさと揺れているのが見え、涼子は背筋をゾッとさせた。
 ペニスを突き立てた彼が「上に乗れ」と呟いた。
 従うしかない涼子がゆっくりと彼の体に跨がろうとすると、車の助手席の窓に男の顔が浮かんでいた。
「ひっ!」と涼子の息が一瞬止まった。涼子は慌てて彼の体に飛び乗り、そのまま彼の胸にしがみついた。
「そこから覗いてる奴は、さっき卵かけご飯を食ってた奴だよ……」
 彼が耳元でそう囁くなり、涼子は慌てて助手席のドアに手を伸ばし、ドアがロックされているかを手探りで確かめた。
 両サイドから二人の男に見られていた。剥き出された尻を彼はペシペシと叩きながら、「この角度だと丸見えだな」と下品に笑い、開いた尻の谷間にペニスをヌルヌルと擦り付けて来た。
 涼子の秘部がねちゃねちゃと嫌な音を立てた。
 涼子は、陰部を亀頭でぐちゃぐちゃに掻き回されながら、今の自分の惨めな姿を客観的に想像した。
 激しい羞恥心に胸を締め付けられた。彼の胸に顔を埋めながら「もういや、お願い、許して」と泣いた。
「なに言ってんだ……武田の撮影なんてもっと凄いんだぞ……今のうちに、しっかりと訓練しとかなきゃ……」
 彼はそうニヤニヤと笑いながら、穴の先に突き立てていたペニスを一気に突っ込んだ。
「あぁっ!」
 おもわず身を仰け反らせると、助手席のドアから覗いていた男と目が合った。
 男は荒れた顔をしていた。まるで高崎山の猿が、観光客のバッグを奪い取ろうとする瞬間のような獰猛な表情をしていた。
 男は慌てて涼子から目を反らすと、そのまま顔を傾け、二人の結合部分を覗き込んだ。
 そんな男のズボンからは大きなペニスが突き出ていた。男はそれをごしごしと上下にしごきながら、真剣な目で結合部分を覗き込んでいた。
 涼子は恐ろしくなり、再び彼の体にしがみついた。
 しかし彼は残虐な目を光らせながら笑っていた。それはまるでコレクターがギャラリーにコレクションを見せびらかすような、そんな嬉しそうな表情だった。

 激しい恐怖と屈辱感が涼子の胸を締め付けていた。
 頬を濡らしながら腰を振る涼子は、もう嫌だ、と心からそう思った。
 改めて、今の彼には何を言っても無駄だと確信した涼子は、別れよう、でも別れたくない、と心が葛藤していた。
 このまま彼と一緒にいれば、武田の撮影が始まる前に潰されてしまうだろうと思った。それは、撮影が潰されるだけではなく、自分自身も潰されてしまう事を意味していた。
 チャンスを逃したくない。武田に撮影される事は一生に一度のチャンスなのだ。
 大粒の涙を頬に流しながら、涼子は彼の顔をそっと覗き込んだ。
(ごめんね……)
 心でそう呟くと、いきなり彼が三白眼の目でギロッと見上げた。
 彼はそんな涼子を見つめたまま「ふっ」と鼻で笑うと、もっと腰を振れと涼子の尻を叩いた。涼子の豊満な尻肉が震え、乾いた音が車内に響いた。
 涼子は尻の動きを止めた。そして、彼の目をジッと覗き込みながら、「もう嫌……」と胸を掻きむしるような声で呟くと、彼は聞こえないふりをしながら「おら、おら」と自ら腰を振って来たのだった。

 パン、パン、パン、っと乾いた音が響くと共に、涼子の尻肉が上下に揺れた。
 真っ黒な彼の肉棒が、怪しい汁でテラテラと輝きながら涼子の穴の中を行ったり来たりと動いていた。
 トラックの上から覗いていた男は、いつしかトラックから降りていた。日焼けした薄汚い顔をニヤニヤさせながら、運転席の窓から車内を覗いている。
 涼子がそれに気付くなり、トラックの運転手は左手に一万円札をひらひらさせながら、右手で運転席の窓をコンコンっと叩いた。
 彼が運転席の窓を開けようとした。涼子は慌てて「やだ」と首を振ると、彼は一瞬ニヤリと微笑みながら窓を開けた。
 窓が全開にされると、生温かい夜風と共に、国道を走り去る長距離トラックのエンジン音と、ドライブインから漏れる演歌が車内に入って来た。
「貸し出しはしてくれねえのかよ……」
 トラックの運転手は、下品に笑いながら彼に一万円札をヒラヒラさせた。とたんに車内には、運転手が吐き出す酒臭い息が充満した。
 彼はニヤニヤと笑ったまま黙っていた。涼子とトラックの運転手の顔を交互に見つめながらニヤニヤと笑っている。
「いい尻してるよなぁ……ムチムチしてるじゃねぇか……」
 トラックの運転手はそう言いながら、突然自分のズボンのベルトをカチャカチャと外し始めた。
「俺のもなかなかのモンだろ……へへへへ、こう言っちゃ悪ぃけど、俺の方が旦那のモノよりちょっとばかし大きいぜ……」
 そう笑いながら捻り出したペニスは、涼子が今までに見た事も無いような獰猛な形をしていた。
「そのゴロゴロしてるのは真珠かい?」
 彼は、好奇の目を光らせながらトラック運転手のペニスを覗き込んだ。
「違うよ、ただのプラスチックの玉だよ。懲役でよ、歯ブラシを削って作ったのさ」
 自慢げに笑うトラック運転手のペニスの竿には、小さな玉がいくつも埋め込まれていた。それはまるで武器のようであり、ふと涼子は、あの廃墟の床に散らばっていたBB弾を思い出し、背筋をゾッとさせた。
「この女とヤリたいのか?」
 彼は目をギラギラさせながらトラック運転手に聞いた。
 涼子が「やだ!」と彼の胸に踞ると、トラック運転手はペニスを上下にシゴきながら、「いいねぇ……ヤリたいねぇ……こんなイイ女とナマでヤラせてくれるならもう一万出してもいいぜ」といやらしく笑った。そんなトラック運転手の黒光りする竿では玉がゴロゴロと動き回り、亀頭の先からは透明の汁がテラテラと溢れていた。
 すると、突然助手席の窓がピカっと光った。
 三人が慌てて助手席の窓に目をやると、そこから覗いていた中年男が涼子達の結合部分に携帯を向けていた。
「撮影するんじゃねぇ!」
 彼はそう怒鳴りながらムクリと起き上がった。膝の上に乗っていた涼子を急いでどかせ、慌てて助手席のドアから飛び出すと、そこに突っ立っていた中年男の胸ぐらを掴み上げた。
「携帯よこせよ!」
 彼がそう怒鳴ると、中年男は「なんでだよ」と不貞腐れながら彼の手を振り払った。
「警察を呼ぶぞ!」と彼が怒鳴ると、「呼べるもんなら呼んでみろバカ」と中年男は開き直り、そのままドライブインに向かって走り出した。
「待てよコラッ!」
 そう叫びながら走り出した彼が、フロントガラスを横切った。小石を蹴りながら走るジャリジャリという彼の足音が遠離って行く。
 一人車内に残された涼子は、開きっぱなしになっていた助手席のドアを慌てて閉めた。
 すると、助手席のドアが閉まると同時に運転席のドアが開いた。
 慌てて振り返ると、既に運転席には、ペニスを剥き出しにしたままのトラック運転手が乗り込んでいた。
「ほら、触ってみろよ……おまえの男のあんな粗チンなんか比べ物にならねぇから」
 男は鬼のような形相で涼子をそう睨むと、酒臭い息をハァハァと吐きながら涼子の細い腕を掴んだ。
「やめて下さい!」
 振り払おうともがくが、男は凄い力で涼子の手を引っ張り、それを自分の股間に押し付けた。
 涼子の手に、鉄のように固い肉感と、玉のゴロゴロとした異物感が触れた。男のペニスは、優に五百ミリリットルのペットボトルくらいはあった。
 こんなものを入れられたら壊れてしまうと、吐き気を催すほどの恐怖を感じた。
 裸のまま外に飛び出そうと思い、右手を掴まれたまま左手で助手席のドアを開けようとした。
 しかし、筋肉質な男の体がいきなり覆い被さって来た。
「やめてー!」と叫びながら両手両脚を無我夢中で動かしたが、大きな男の体はびくともしなかった。
 男はニヤニヤと不敵な笑みを浮かべながらTシャツを脱いだ。そして、作業ズボンの中からくしゃくしゃになった二万円を取り出すと、それを運転席のシートに投げ捨てた。
「金、ちゃんと払ったからな」
 酒臭い息で笑った男は、素早く作業ズボンを脱ぎ捨て、涼子の細い脚を両腕に抱え込んだのだった。

 パパパパパッ! と派手なホーンを鳴らしながら、きらびやかなトラックが走り去って行った。
 涼子は、早く彼が来てくれないかと必死にもがきながら窓の外を見ていた。
「おまえみたいなイイ女とはヤった事がねぇから、息子もいつもより気張ってるみてぇだよ」
 男は笑いながら巨大な亀頭を涼子のワレメに擦り付けて来た。
「お願い、あの人が戻って来るまで待って、あの人が戻って来たら何でも言う事を聞くから」
 涼子は、彼が戻ってさえ来たらなんとかなると思い、男の厚い胸板を両手で押しながらそう言った。
「ふざけんじゃねぇよ、もう金は払ってんだ、ほら、脚の力抜けよ」
 男は強引に涼子の股を開こうとするが、しかし涼子は「あの人が戻って来るまで待って」と、必死に股を踏ん張っていた。
 男は、強情な女だな、と吐き捨てると、股を閉じたままのワレメに無理矢理ペニスを捩じ込もうとした。
「リキんでると余計痛いから覚悟してろよ」
 男がそう呟くなり、ゆでたまごのような亀頭が閉じた陰部にメリメリと食い込んで来た。
 強烈な痛みに、涼子は「うーっ!」と歯を食いしばった。
「ほら見ろ、俺のは普通のチンポと違うんだぜ。このままぶち込まれたら白目向いて気絶しちまうぜ。だからよ、ほら、素直に股開けって」
 それでも涼子は股を開かなかった。こんな男を受け入れるくらいなら気絶した方がマシだと思っていた。
「っの野郎、上等じゃねぇか」
 男は酒臭い息で唸ると、そのまま思い切り腰を突き上げた。
 ビシビシビシっという不気味な音が、涼子の頭の中で鳴った気がした。凄まじい痛みが脳天を貫いた。あまりにも力を入れ過ぎたせいか、一瞬、すーっと意識が薄れた。
 そんな涼子に「ほら見ろ」と笑うと、男はまるでそれ専用の機械のようにゆっくりと腰を動かし始めたのだった。

 太いペニスがピストンする度に、穴の中で無数の玉がゴロゴロと動き回った。
 凶暴なペニスに穴の中を引っ掻き回される涼子は、脳味噌までもぐちゃぐちゃに掻き回されているような感じがした。
 彼以外の男を受け入れたのは四年ぶりだった。
 四年ぶりに他人の肉棒を受け入れてしまった涼子は、もはや無気力状態となり、何とも言えない複雑な快楽が脳と体を掻き回し始めていたのだった。

 見知らぬ男の一本の肉棒によって、心と体を完全に支配されてしまった。
 抵抗する事も、大声で助けを求める事もできなかった。獰猛な肉棒が穴の中で動く度に恐怖と快感は膨れ上がり、もはや自分の意思ではどうする事もできなくなってしまっていた。
「どうだ……俺のチンポは気持ちいいだろ……」
 男はコキコキと腰を振りながらニヤリと笑った。酒とニンニクと虫歯臭の混ざった口臭が、ハァハァと涼子の顔に吹き掛かっていた。
 膣壁に無数の玉がゴロゴロと動き回っているのがわかった。しかしそれは痛みと異物感を感じさせるだけで、決して気持ちの良いものではなかった。
 確かに、大きなペニスの重量感や玉の異物感は、それなりに快楽を与えているのかも知れないが、しかしそれよりも、彼以外の男の、しかも、見ず知らずの男のペニスを受け入れているという事に、涼子は異様な性的興奮を感じてしまっていたのだった。
 男の腰は更にスピードを上げ、車内にはシートが軋む音が響いていた。
「おまえ、かなりの好きモンだな……」
 男は悶々とした表情でそう呟き、いきなり涼子にキスを求めて来た。
 涼子は男の舌を素直に受け入れていた。男は、涼子の前歯に自分の前歯をゴツゴツと当てながら、狂ったように舌を回転させていた。
 ぶちょ、べちょ、っという卑猥な音に、涼子の感情はみるみると高まってきた。
 彼に対する疾しさ、後ろめたさ、罪悪感、背徳感。その全てが激しくピストンするペニスの快楽と連動し、脳と体が一体となって快感を得ようと必死になっているようだった。
(私はこれを、ずっと求めていたのかも知れない……)
 ふとそう思いながらも、口内を酒臭い舌で貪られる涼子は、大学時代、キャバクラでバイトしていた時に知り合った、ある男の言葉を思い出した。
 男は、貴金属やブランド品の買取専門店を経営している、十才年上の妻子持ちだった。右肩には中途半端な虎の筋彫りが描かれ、覚醒剤の前科まである男だった。
 そんな男だとは露知らず、涼子は若気の至りから、一晩だけこの男と過ごした事があった。
 新宿の古いラブホテルで、男は涼子を脱がすなり豹変した。バイブを二本同時に入れられ、肛門にもローターのようなものを入れられた。
 涼子が「やめて」と叫べば叫ぶほどに男は欲情し、体液でドロドロになったバイブを口に銜えさせたりして喜んでいた。
 そんな男に朝まで陵辱された。洗面所の上にしゃがまされて放尿までさせられた。
 そんな陵辱の数々を繰り返した後、男はポツリと言った。
「おまえは真性のM女だよ。自分じゃ気付いていないようだけど、おまえは男に虐められて感じるマゾヒストさ」
 その後も、男は涼子を誘いに何度も店にやって来たが、しかし涼子は怖くなりその店を辞めた。
 それはその男が怖かったからではない。自分の中に眠る野蛮な本性を、その男に目覚めさせられるのが怖かったからだった。

 あの時の男の言葉が、今、見知らぬ男にレイプされながら甦って来た。
 涼子は、みるみると高まって来る性的興奮に恐れを感じながらも、あの時の男の言葉は本当だったと、今、改めて思い知らされた。
 膣の中でゴロゴロと動く玉が次第に心地良く感じて来た。このままでは乱れてしまうと、涼子は慌てて唇を噛んだ。
 するとそんな涼子の顔を見下ろしながら男が呟いた。
「あぁぁぁ、もう我慢できねぇ、中で出してもいいか?」
 そんな男の被虐的な言葉に、おもわず身を仰け反らせていやらしい声を出しそうになった涼子は、聞こえないふりをして窓の外にソッと視線を移した。
 その瞬間、涼子の心臓が一瞬ドクンっと飛び上がった。
 なんと、暗闇の中で彼が呆然としながら立ちすくんでいたのだ。
 彼は、あの蝋人形のような表情を浮かべながらジッと車内を見つめていた。
 彼と目が合った瞬間、涼子は「助けて!」と叫んだ。
 しかし、涼子がそう叫ぶと同時に、男は涼子の両脚が天井につくくらい高く持ち上げた。
 そして、「ほらイクぞ、ほら中に出すぞ」と必死に呻きながら凄まじい勢いで腰を振り、涼子の体内に大量の精液を放出してしまったのだった。

 男は、涼子の腹の上でトドのように呻いた後、精液でドロドロに汚れたペニスを剥き出したまま慌てて車から出て行った。
 そして車の前で呆然と立ちすくんでいる彼を見つけると、「そこに金置いといたから」と下卑な作り笑いを浮かべ、そそくさとトラックに乗り込んでしまった。
 ギュルルルルルルルル……
 助手席でぐったりと横たわる涼子のすぐ横で、エンジンがかけられた大型トラックが震えた。グワワワワっとトラックが動きだし、真っ黒な排気ガスが溢れ、そして小石が動き出したトラックのタイヤの下でパンパンと弾ける音が無数に響いた。
 トラックの荷台の後に描かれた風神雷神がライトアップされていた。その真ん中には、何故か『世界の子供達に笑顔を』と書かれていた。
 パパパパン!
 耳をつんざくようなホーンを鳴らしながら、トラックは国道の暗闇に消えて行った。
 キュルルルルルルルルルっと鳴る奇妙な排気音が遠離って行くと、辺りは再び静穏に包まれ、ドライブインから微かに聞こえて来る演歌だけが耳についた。
 涼子は慌ててシートを起こした。そして後部座席に散らばる衣服に手を伸ばそうとすると、いきなり後部座席のドアがバッと開いた。
 彼は飛び込むようにして後部座席に乗り込んで来た。
 涼子が何か言おうとして瞬間、彼は涼子の黒髪を鷲掴みし、そのまま後部座席へと引きずり込んだ。
「ちょっと待ってよ!」と涼子が叫ぶなり、彼は涼子の頬をおもいきり引っ叩いた。
「おまえ、感じてただろ?」
 そう言いながら涼子の顔を覗き込んで来る彼の目は、今にも目玉が飛び出さんばかりにひん剥かれていた。
「違うの、違うのよ、落ち着いて私の話しを聞いてよ!」
 そう必死に首を振る涼子の体を、彼は背後から強引に抱き抱えた。
 そして、狂気に満ちた声で、「おまえ、中出しさせたな? 中出しさせてるよな?」と涼子の耳元に呟くと、今まで見知らぬ男が蠢いていた股を大きく開かせた。
 彼の指が涼子の陰部を乱暴に弄った。
 ワレメは彼の指を何の抵抗も無くスルリと滑り入れ、それと同時に大量の精液をドロリと吐き出した。
「あぁっ……」
 彼は、指に絡み付くドロドロとした液体を見つめながら唸った。
「ああああぁぁぁぁぁぁぁ……」
 唸り続ける彼のその表情は、まるで『太陽にほえろ』のジーパン刑事のラストシーンのように悲観的だった。
「だってしょうがなかったの、凄い力だったの、私一人じゃ抵抗できなかったの、わかるでしょ!」
 涼子はわっと泣き出した。
 しかし彼には、もはやそんな涼子の言葉は耳に入っていなかった。
「あぁっ……ああぁぁ……」と、赤ん坊のような声を発する彼は、ドロドロに光る手を何度も回転させながら絶望の渦に巻かれていた。
 涼子は、あまりのショックで彼の頭がおかしくなったと思った。
 再び膣の中に指を入れ始めた彼に、涼子は恐怖を感じた。このまま膣の中に手首を入れられ、子宮を引きずり出されるのでないかという恐怖に襲われた。
「早く出さなきゃ……早く出さなきゃ子供ができてしまう……」
 彼はそう何度も呟きながら、爛れた膣の中から白濁の精液を指で掬い出していた。
 いつ彼が豹変するかと背筋を凍らせていた涼子だったが、ふと、尻に押し付けられていた彼のペニスがむくむくと力を帯びて来ている事に気付いた。
「おまえはやっぱり裏切り者だったんだ……おまえは生まれついての変態メス豚女なんだ……俺の気持ちも知らずに、公衆便所の便器のように誰にでもヤらせてしまう酷い女なんだ……」
 背後で囁く彼は、尻にグイグイと押し付けて来るペニスをはち切れんばかりに勃起させながら、もう片方の手で涼子の乳房を鷲掴みにした。

 そんな彼の、乳房を鷲掴みにする拳はベロリと皮が剥けていた。痛々しい生肉が赤々と輝き、透明の汁がジクジクと滲み出ていた。
 恐らく、さっき覗いていた男を殴った時についた傷だろうと、涼子はそのベロリと捲れた拳の皮を見つめながら眉を顰めた。
 ふと、そんな拳の傷を前にもどこかで見た事があると思った。
 ズタズタに切れた拳の傷と、腐ったイチゴのような色をしたカサブタがパッと頭に浮かび、それと同時に、武田の事務所にいたハーフの秘書の拳を思い出した。
 それに連動して、武田の軽薄な笑顔が浮かんで来た。
 そして、あのとき武田が言った「キミはきっととんでもない変態だ」と言った言葉を思い出した。
 陰部を弄っていた彼の指がヌポッと抜け、代わりに亀頭が開かれたワレメに押し入って来た。
 大学時代に一晩だけ過ごした男は、「おまえは男に虐められて感じるマゾヒストさ」と言った。
 レイプしたトラック運転手は、「おまえ、かなりの好きモンだな……」と笑っていた。
 そして今、見知らぬ男の精液が溜る膣にペニスを入れようとしている彼は、「公衆便所の便器のように誰にでもヤらせてしまう酷い女」と言った。
 涼子は屈辱に顔を顰めた。
(男達は勝手にこの体を弄び、勝手に欲望を果し、そして勝手に私を変態扱いしている……)
 凄まじい屈辱感に襲われた涼子は、下唇を喰いちぎらんばかりの勢いで噛み締め、啜り泣く声を必死に堪えた。
 しかし、彼のペニスがヌルッと滑り込んだ瞬間、そんな屈辱感はたちまち快楽へと変わった。
「あいつのガキか、俺のガキか、わからないようにしてやる……」
 彼はそう呟きながら涼子の尻に腰を振った。
 たちまち涼子は、子犬のようにキャンキャンと鳴きながら快楽の渦に巻かれた。
 しかし彼は、ものの数十秒で果てた。生温かい体液を、見知らぬ男の精液に混ぜながら、「はぁぁぁぁぁぁぁ……」っという深い息を吐いた彼は、涼子を背後から強く抱きしめたまま耳元にソッと囁いた。
「今度浮気したら……殺すからな……」
 後部座席の窓から、駐車場の闇に紛れてモソモソと動く人影を涼子は見た。
 その男は涼子の目をジッと見つめながら、暗闇に白く輝く液体をピュッと飛ばした。
 国道を走り去るトラックがそんな男の顔を一瞬照らした。男の顔面は、まるで試合後のボクサーのように歪に腫れ上がり、血が滲んだ唇は、タラコのように真っ赤に腫れていた。
 その悲惨な顔を見た瞬間、涼子は改めて彼の嫉妬深さに恐怖を感じたのだった。

(つづく)

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